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「本当のスピリチュアル」への階段 [ MOMOYO ] - 楽天ブックス
これもYoutube動画で紹介されていた本になります。私も常々、スピリチュアルには本物と偽物があり、「引き寄せの法則」を駆使して現実を変えようというスピリチュアルは偽物だと言っていたのですが、この本もまさにそういうことが書かれているようなので、興味を持って買ってみました。
著者はイギリス在住のMOMOYOさん。特異な能力が使えるようになり、多くの人を覚醒させているようですが、それよりもイギリスのスピリチュアルは日本のスピリチュアルとはぜんぜん違うということが、本書では語られています。
ではさっそく、一部を引用しながら本の内容を紹介したいと思います。
「でも、「本当のスピリチュアル」とはどういったものなのでしょう。
それは、
「スピリット(本来の自分)に従って生きる」
ということです。
そう、本来の自分に目覚めることで、宇宙の意識とのつながりが強くなり、望んだ人生があなたの目の前に現れるようになるのです。」(p.4-5)
「ちなみに、スピリットに目覚めるということは、「幸せを知る」ということでもあり、「自分がこの世で生きる意味を知る」ことでもあります。
また、スピリットに従って生きることで、これまで味わったことがない自由を感じることもできます。
それらが結果的に豊かさをもたらすことになり、人生が好転していくことにもつながっていきます。」(p.7-8)
ページが振られてない「はじめに」に、このように書かれています。つまり、身体が自分ではなく、魂(スピリット)が本当の自分だと理解することで、より自由に、豊かに、幸せに暮らせるということですね。
「私には高い次元の世界にいる存在、つまり高次の存在と約束をした、魂の使命があります。
それは人々の中に眠る、”スピリチュアルな意識” を一人でも多くの方に目覚めさせることです。」(p.18)
「神との対話」では、これを神の仕事と言っていました。他の人を目覚めさせるために何かをすることです。
私も、そういう意識を持っていますが、別に高次の存在と約束したわけではなく、「神との対話」を読んで、「これはもうやるしかない」と感じたからだけなんですがね。
「そもそもマインドとは ”思考” の意味ですが、イギリスやヨーロッパで捉えられているスピリチュアルとは、マインドの中にある自らの雑念や思い込みである ”ネガティブなマインド”。これにとらわれず、真の存在である ”スピリット” を感じ、そしてスピリットを優先して生きるということです。」(p.25)
変なところに「句点(。)」がありますが、原文のままです。マインド(思考)は、どうしてもネガティブになりがちで、そこにとらわれず、本来の自分である魂(スピリット)を優先する生き方がスピリチュアルな生き方だということですね。
「その人が自身の雑念や自身の思い込み、それから心の問題にとらわれていては、単なる橋渡し役であるにもかかわらず、その役割にいろいろな意味を見出しかねません。
橋渡し役であるヒーラーやサイキック能力者は自分の願望を持ってはならないのです。」(p.34)
「高次元の橋渡し、つまりはパイプ役であり、パイプはクリアであればあるほどエネルギーもメッセージも高次から変容することなく真っ直ぐに人々へと届けることができます。」(p.36)
このことはレイキでも同じですね。ヒーラー(レイキの施術師)は単にパイプであり、自分の意図を乗せずに流すことが重要。だから、ただ手を当てて、あとはお任せという意識が大事なのです。
「イギリスで、市民病院でもスピリチュアル心理療法士が多く雇われているのは、不思議な話だけで終わらせず、しっかりと学問としてスピリチュアルを捉え、それに沿って学び、修行した人が多いからなのだと思います。
最近では、私の娘が通う小学校にも、スピリチュアル心理療法士が訪れ、子どもたちにスピリットとマインドについての講義をし、ネガティブなマインドから脱出するレクチャーをしたそうです。」(p.38)
へぇ〜、これは驚きです。イギリスではスピリチュアル心理療法士という存在が社会的に一定の地位を得ていて、小学校で魂と思考についての指導もしているのですね。
「もしも目の前に自分にとって許せない行動をする人が現れたとしましょう。
多くの人は、その人を避けたり、なんとかかかわらないように生きようとします。
もしくは、自分にとって許せない行動をする人に向かって、その行動について文句を言うなどして相手を変えようとするでしょう。
しかし、本当の人生とはまったく別のところに意味があります。
目の前に自分にとって許せない行動をする人が現れたのだとすれば、
「その人物はあなたが一番嫌っている自分自身なのですよ〜。早くそのことに気がついて、そんな自分を許して受け入れなさい」
という宇宙からのメッセージであり、チャレンジを課してくれているのです。」(p.42-43)
現実に問題があると感じるのなら、それは現実が問題なのではなく、問題だと感じる自分の中に問題があるのですね。現実は、その自分の中の問題に気づかせてくれているだけです。
「正確に言うと、あなたがあなた自身のスピリットへ目覚めるということは、あなたが宇宙の意識に目覚めるということでもあるため、あなたが考える理想の人生というのが、宇宙が考えることと一致しているだけのことなのです。」(p.50)
「しかし、今現在のあなたが望んでいる思い通りの人生というのは、ほぼ、あなたのネガティブなマインドが思い描くものだと言えます。
それらが描く理想の人生は、それらが考え出す、”苦労しない人生” です。
とにかくネガティブなマインドは、苦労しないで生きることを求めます。
たとえば、病気をしないこと、お金に困らないこと、悲しい出来事に出会わないこと、などなど。」(p.51)
私たちの思考が私たちの本質ではありません。私たちの本質は魂であり、現実は常に魂の理想通り、魂の思い通りなのです。そこに気づくことが重要なのです。
「もっと言うならば、苦労しないで生きるためのツールがスピリチュアルだと考える方も多いからでしょうし、ここにニーズがあると考える人が、
「目の前から嫌なことや苦労が消え、思い通りの人生が手に入りますよ」
と、偽スピリチュアルを売りつけているのも事実です。」(p.52)
つまり、本物のスピリチュアルは魂が自分であることに目覚めさせるものであり、偽物のスピリチュアルは目覚めさせず、思考(マインド)の思い通りの現実に変えられますよと美味しいことを言って何かを売りつけようとするものなのです。
だから私も、「引き寄せの法則」を駆使することで現実を変えようと主張するスピリチュアルは偽物だと言っているのです。
「この世で起きている出来事に意味はありません。
起きていることに意味を見出しているのはマインドだけです。
だからこそ、それらに意味を見出さないスピリットで生きることができると、
「何一つコントロールできるものなどなく、起こることはただ自然に起きていて、自分は単なる、その一部を体験しているんだ」
と知ることができるのです。
変えなければならないものも、変わらなければならないことも、この世には一つも存在しません。
すべて、宇宙の計画通りなのです。」(p.62-63)
そうですね、だから起こることはすべて必然であり、最善であり、完璧だと受け止めることが大切なのだと思います。
「スピリットというのは、この世界を眺めているだけの存在です。
そこに何の意味も見出さないし、起こる出来事を経験することを、ただひたすら楽しんでいます。
そしてスピリットが持っているのは ”愛” だけです。
しかし、愛=人に優しくするとかそういったことではありません。
愛は愛でしかないのですが、愛をイコール人に優しくすると考えてしまうのは、すべて、マインドの中にある ”愛” に対しての思い込みと幻想です。」(p.68)
OSHO氏も、常に観察者であれと言われてましたね。また「神との対話」でも、愛は存在そのものだと言っています。こういうところは、たしかにマインド(思考、エゴ)にはわかりにくいのだろうと思います。
「もしも、その現実に辛さや苦しさを感じるのであれば、あなたのマインドの中に、あなたを苦しめる原因となる自己否定が入っているからでしょう。
ですから、幸せになるために気に入らない現実を変えようとするのではなく、不幸だと感じる数だけ、あなたが自分のマインドをマスターすることで、目の前から問題は消えてなくなるでしょう。」(p.89)
「マインドはマインドでしかなく、あなたではありません。」(p.90)
「道は既に用意されています。
ネガティブなマインドから脱出すると、その道があったことに気がつくのです。
今のあなたは、マインドにマインドコントロールされてしまっていることで、何かが足りないという錯覚を起こしている。そして、それらを埋めることに必死になりすぎていて、あなたが願う思い通りの世界が見られていないだけです。」(p.91)
現実を変えるために何かをするのではなく、現実によって気づきを得てマインド(思考)を変えることによって、結果的に現実が変わるのです。
「ですから、
「実際に自分のマインドがどのようなものであるのか?」
そして、
「それらが自分の人生や生活の中で、どのような影響を与えているのか?」
というところまで知ることで、初めてそのマインドから自由になれます。
そして、スピリットの望む人生がここにあったことに気づくのです。」(p.128-129)
マインド(思考)は、幻想に反応しているだけであり、その幻想が自分の思い通りではないと誤解しているだけなのです。マインドはマインドが「自分」だと思っているのですが、本当の「自分」はスピリットなのですね。
「しかし、その人にとっての過去の出来事とは、その人がその時に感じたものや、そうだと理解したものを記憶して脳の中にインプットします。
つまり私たちは、真実を経験しているわけではないのです。
ネガティブなマインドを通して歪んだ経験をし、その経験が真実だと信じ込んでいるだけなのです。」(p.160)
「しかしここで問題なのは、マインドはマインドでしかないということを私たちがすっかり忘れてしまうことです。
そしてマインドと同化し、気づけばマインドに人生の主導権を握られて私たちがコントロールされてしまうことが問題なのです。
マインドは私たちが生きていくうえでの、言ってみれば便利なグッズのような存在であるはずです。
ですから、マインドを使うのは本来私たちであるはず。」(p.162)
経験したことが真実ではなく、それは自分が決めた見方(考え方)による真実に対する感じ方に過ぎないのですね。
そこに気づかないから、マインドを自分自身だと勘違いし、マインドにマインドコントロールされてしまうのです。
「Cさんが元気になる方法はたった一つです。
「人前ではお利口にすべき」
という自分のマインドに気づき、そしてそのマインドに従うことをやめるこどです。」(p.169)
マインドコントロールから抜けるには、マインド(思考)に気づいて、その思考をやめることなのです。
「マインドはChapter3のように一生懸命ワークをして、出てきたものを ”文章化” して、そして自分の目で見るまでは、気づくことは難しいものです。
自分で自然に気がつけることは、ほぼ不可能といって過言ではありません。」(p.191)
自分のマインド(信念)に気づくには、思考を書き出して見える化することが効果的であり、それより他に方法がないとMOMOYOさんは言います。
でもね、私は別の方法はあると思っています。それが「繰り返す」という方法です。私自身、失恋を繰り返したり、クビになることを繰り返してきました。それによって少しずつ気づけたと思っています。まぁこれを、「神との対話」ではハードランディングだと言ってるんですがね。(笑)
「私がよくやった方法は、ノートに書いてそれを見返すということ。
もう一つは出てきたセルフイメージやマインドセットを太めのマジックで紙に書いてから、その紙を冷蔵庫や部屋に貼って、いつでも目に入るように工夫しました。
そしてそれを見るたびに、「これは私じゃない」と、自分に言い聞かせるようにしました。」(p.197)
MOMOYOさんは、2週間もこういうことを続けると、自然とマインドセットが消えると言います。気になる人は、ぜひ本書を読んでやってみてくださいね。
私は、自分自身を客観視しながら自分を肯定する方法として「鏡のワーク」を推奨しています。
「マインドがあなたをマインドコントロールしてくる手口は、あなたに「恐れ」を感じさせるということです。」(p.199)
「あなたが本当に逃げたいのは、あなたの頭の中であなたをマインドコントロールする、あなたのそのマインドセットなのです。
逆に言うと、このマインドセットから目覚めて自由になることができれば、どんなに家事に厳しい旦那さんがいても、嫌味なお姑さんが家にやってきてあなたに嫌味を言おうとも、あなたはまったくと言っていいほど気になりません。」(p.202)
気になって相手を責めたり、自分を責めたりしたくなるのは、自分の中に「恐れ(不安)」があるからです。そこに対峙することを嫌って目を逸らすから、なかなかその問題が消えません。
本当は、そのマインドに気づかせてくれる現実を変えることではなく、その現実によって恐れ(不安)を感じている自分に気づき、自分のマインド(思考、信念)に気づき、それを変えることなのです。
「神との対話」では、この不安や恐れは愛の対極だと言っています。愛ではないものによってコントロールすることで、愛ではない存在として生きるようになるのです。
「ネガティブなマインドは、私たちを危険や怖い思い、それから悲しい思いをさせないために、セルフイメージやマインドセットをつくるのです。
私たちは、そのセルフイメージやマインドセットによって救われたこともきっとあったはずです。」(p.217)
ネガティブなマインドが悪いわけではなく、それはそれで私たち(エゴ、自我)の役に立つものです。ただ、そのマインドに支配されてしまい、そこから抜け出せなくなることが問題なのです。
「実は、愛の枯渇を感じたり、孤独感を抱くのは、
「私は愛に飢えている」「私は孤独な人間」「私は誰からも愛されることはない」
というようなセルフイメージが、あなたのマインドの中にあるからなのです。
ですから愛の枯渇や孤独感を感じたらやるべきことは、そういったセルフイメージからの脱出です。」(p.221-222)
「セルフイメージがネガティブなものであることで、あなたは愛に飢え、孤独を感じるかもしれません。しかし、それがマインドのセルフイメージによるものだったと知るだけで、あなたはこの孤独から脱出することができるのです。」(p.223)
この「愛の枯渇」とか「孤独感」を、「愛の減少感」という言葉で説明する宗教があり、私はそこでそれを学びました。実際に愛が減ったわけではないのに、自分のマインド(思考)によって「減った」と思い込むのです。
「問題や悩みというのはマインドの中にしか存在しません。
マインドの中に存在するセルフイメージ、もしくはマインドセットにそぐわないことが起きた時に、セルフイメージやマインドセットが大暴れし、それらの解決策を探し始めるのです。」(p.233)
「”問題や悩みは解決するのではなく、それらが問題であり、悩みだと感じているマインドとさようなら”
この法則さえ忘れなければ、人生は素晴らしいものに変化していくでしょう。」(p.234)
「人目を気にするかしないかというのは、あなたのマインドの中にあるマインドセットによるものです。
マインドセットがなければ、人目はまったく気にならなくなり、のびのびと、自分らしくありのままに生きることができます。」(p.247-248)
最期にこのようにまとめてありますが、要はこういうことなんですよね。私はマインド(思考)じゃなくスピリット(魂)だということに気づくこと。スピリットは安全であり、無くなることも傷つくこともない。だから、安心して観察しているだけ。それが「私」の本質。そこに気づけば、マインドの世界を楽しみながら、スピリット(魂)としての自分らしい選択(決断)をすることができるのです。
この本のことを知った時、まさにこれが本当のスピリチュアルだと思ったのです。スピと称する多くの人が、「引き寄せの法則」とか「占い」「チャネリング」「リーディング」などを通じて、現実世界を(マインドの)思い通りに変えようとしているからです。でも、それをやってる限り、スピリット(魂)の思いには気づかないだろうなぁ、と思っていました。
その私の思いを代弁するかのような内容で、「まさに!」と膝を打ちながら読みましたよ。本当のスピリチュアルを知りたい人は、ぜひ読んでみてくださいね。オススメです。

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