今回の本は、Amazonなど書店での購入ができないようです。モナ森出版さんかエコ・ブランチ【樺゚田商会】鶴田紀子さんから購入することができます。
※Youtube動画でも本の紹介をしています。また、かっこちゃんの本の一覧もありますので、ぜひご利用ください。
ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。
この本は物語になっていて、子犬のリトが生きることの意味を探しながら旅をする話です。その過程で、ガシューダという不思議な存在が語られます。おそらくそれは「神」とか「サムシンググレート」と呼ばれる存在なのでしょう。
そして物語の中に、世界を襲う流行り病が出てきます。これはもちろん、今流行っているコロナウイルスを暗示しています。
「誰のせいとか、誰が悪いとか思っても、流行り病いがおさまるわけではないのよ。誰かを恨んではだめ。恨むことは返って、ことを悪い方向へ進ませるわ。できることは、今、何をしたらいいか考えること。前を向いて歩いていくことよ。
どんなことも必要で起きるとママは思っているの。だから、あの恐ろしい流行り病いにもきっと理由がある。でもね、その理由はずいぶん時間が経たないとわからないのかもしれない。
ママもオリーもリトもいつかみんな死んでしまって、もっともっと時間がかかってようやくわかることもあるんだわ」(p.85)
「悪い」という決めつけは、問題を解決することにはつながりません。起こることはすべて必要なこと、完璧で最善なのです。
「「すべて必要で起きることなんだね」
「うんそう。必要なんだ。全部だよ。ものも、ことも、人も、動物も、起きることも、何もかもがみんな必要」」(p.107)
「人間万事塞翁が馬」と言いますが、「悪い」と感じることであっても、それが「良い」につながっている。だから、すべてが必要なのです。
「出会いというものは、片方のためだけにあるわけではありません。いつも両方にとって必要なのです。」(p.123)
「神との対話」でも、人は贈り物を持って現れると言います。その贈り物を相手に与え、そして相手からも贈り物を受け取る。だから出会いは神聖なのです。互いにプレゼントを与え合うのです。その贈り物によって、私たちは気づきを得られるのですから。
「覚えておいてね。この世界には約束ごとがある。それはどんなこともいつかのいい日のためにあるということ。
ガシューダは私たちをいつも愛してくださっている。ガシューダの魂の声に耳をすませて生きていけば大丈夫。私はいつもそう信じているわ」(p.132)
ママは娘のオリーとリトに対して、こう語っています。これが、かっこちゃんがみんなに伝えたいメッセージだろうと思いました。
「あとがき」でかっこちゃんは、この物語を作るきっかけになった雪絵ちゃんという女の子のことを語ります。雪絵ちゃんはMS(多発性硬化症)という難病で、やがて体が動かなくなって死んでいく病気です。症状が現れるたびに、目が見えにくくなったり、手足が動かしにくくなっていきます。
「けれども雪絵ちゃんはいつも前向きで、いつも「私は私でよかった」ということを繰り返し伝えてくれました。
「もし目が見えなくなったら、手や足が動かなくなったら、私は、目や手や足にありがとうと言うよ。私のために頑張ってくれたのに、なんでよーなんて言ってはあんまりだから。ありがとうって言うよ」
「私は12月28日に生まれました。1分1秒間違いなくこの私になるために生まれてきたよ」
そんな雪絵ちゃんが亡くなるときに、私に言いました。
「世界中の人に、一人ひとりが違ってそれが素晴らしいということ、みんなが素敵で大切だということ。すべてがいつかのいい日のためにあることをかっこちゃん(私のことです)が伝えて。約束して」
それが雪絵ちゃんの遺言になりました。」(p.150)
雪絵ちゃんの想いに応えようとして、かっこちゃんは講演をしたり、本を書いたりしているのです。
それにしても、雪絵ちゃんという少女は、天使なのだなぁと思いませんか? 私はそう思います。
かっこちゃんは、天使から見初められたのでしょう。そして、このメッセージを伝えてくれるかっこちゃんは、私たちにとっての天使なのだと思います。
だからこそ私は、そのメッセージを他の人に伝える天使になりたいと思うのです。
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