日本人の方は通常、日本のタイ大使館で就労ビザ(ビジネスビザ=Bビザ)を取ってタイに赴任されるでしょう。
私も最初はそうでした。東京の目黒にあるタイ大使館で短期(90日間)のBビザを取得してタイに赴任し、その間に1年ビザに更新しました。
今回、新たにBビザを取得する必要があり、日本で取得、タイ国内で取得などいろいろな選択肢があったのですが、ビザが取りやすいと言われているラオスで取得してくることにしました。
実は、今日(2019年2月1日)取得したばかりなのですが、ラオス・ヴィエンチャンでのビザ取得事情を書いてみたいと思います。
なお、業者に頼らずにビザを取得しようとしたので、情報をいろいろと集めました。特に参考になったのは「パタヤ千夜一夜」というサイトです。ホテルも、このサイトで紹介していたタイ大使館近くのホテルを予約しました。
ツーリストビザの場合で書かれているのですが、必要書類は申請書とパスポートのコピーのみ。簡単ですねぇ。
ただ、Bビザがやっかいだと言っても、それを揃えてくれるのは会社ですから、ツーリストビザに必要な書類にプラスして、会社からの書類を持って行けばいいだけ。と、甘く考えての出発です。
●1日目:ヴィエンチャンまで
ちょうど、ドンムアン空港が1月29日から2月1日まで滑走路を1つ閉鎖しての定期メンテナンスとのことで、エアアジアからは遅延や欠航の可能性があるという恐ろしいアナウンスがありました。
30日に到着して、タイ大使館で事前に申請書を受け取り、できれば大使館内にある代書屋で申請を完璧に書いてもらうことが最初の目論見だったので、これが叶わない可能性が出てきたのです。
なお、申請書はラオスのタイ大使館のWEBサイトからダウンロードできるようですが、私が勤める予定の会社のタイ人スタッフは、そんなものはないから現地で書けとの一点張り。
それで、私がダウンロードしたもの(※上記参照サイトにリンクがあります)に適当に書いて、事前に疑問を正して修正しておきました。これが、あとあと役立ちました。
バンナーの自宅から、BTS(高架鉄道)で終点のモーチットまで約30分。そこからA1バス(空港バス)に乗って、1時間弱で空港に到着しました。
出発ロビーに入ると、うじゃーっと人の列。いったいどの列がどのチェックインカウンターにつながっているのかさえわかりません。
しかし、幸いなことに私は、事前チェックインを済ませておりました。しかもエアアジアのアプリを使うと、スマホにバーコードが表示されるので、ボーディングパスの発給の必要もなし。
と言うことで、うじゃーっといる人を避けつつ端から裏に回り、出国審査と手荷物審査を受け、搭乗ゲートをインフォメーションで確認し、家を出てから1時間20分後に搭乗ゲートに到着しました。
心配をよそに、飛行機は定刻の出発。これなら、まだ大使館が空いている時間に行けそうです。
ヴィエンチャンの空港に到着し、入国審査をさらっと済ませ、ターンテーブルは無視して出ようとしたら、あら、ここは税関ってないのってくらいスルーで、表に出ました。
すぐに、タイ・バーツからラオス・キープへの両替をしました。2ヶ所あってレートが多少違うらしいですが、そんなこと気にするほどの両替でもありませんから。
2,000バーツを551,000キープにしてもらいました。なお、端数は切り捨てのようです。
しかし、何だか急に金持ちになった気分ですね。だって50万以上の現金を持っているんですから。(笑)
キープは5万キープが最高額紙幣なんですかね。いっぱい(10枚)いただきました。
次に、タクシーに乗ります。カウンターで「ここでタクシーを呼べるのか?」と尋ねる(実際は「タクシー、ここ?」というタイ語だけですよ)と、そうだと言うので、タイ大使館までと言ってお願いします。
最初、電卓で6万キープ強を示されたのですが、なぜかすぐに85,000キープに変更され、「タクシーじゃなくて、ロットゥーな」と言われました。
いやいや、私はタクシーをお願いしたいんだけど・・・。たまたま順番がそうだったのでしょうかね。ま、大したことでもないので、そのままOKし、バカでかいバンに1人で乗って大使館へ行きました。
この時、運ちゃんから「ビザか?」と尋ねられました。ほとんどの人はそうなので、間違えようがありませんが、タイ大使館とビザ発給の領事部は別の場所ですからね。
乗っている途中で、タイの銀行があったので激写しました。(いみふ)ヴィエンチャンはいい天気です。
到着してすぐに、タイ大使館へ入ろうとしました。時間は15時くらいでしょうか。
ところが、入門を拒否されます。「申請書(アプリケーション・フォーム)がほしい」と言っても、「明日来い」の一点張り。
参考にしたブログを読んで、事前に取得しておくといいとか、大使館内の代書屋なら安くて間違いなさそうだと思ったのですが、ちょっとつまづいてしまいました。
まあでも、入れないものはしょうがありません。明日行って申請書をもらって書くことにしましょう。
と言うことで、そこから徒歩1分ほど、斜向かいのホテルへチェックインしました。
ホテルの周辺の屋台で豚焼きとアヒル焼きを1万キープで買い、雑貨屋でビアラオ大瓶を1本1万キープで買い、ホテルの部屋で晩餐です。
私は、1万キープを約40バーツと簡易的に換算しています。日本円なら、1万キープが約100円ですかね。こういう簡易的な換算をすると、現地でとっさにいくらかわからなくなるってことがなくなるかと思います。
●2日目:ビザ申請
翌朝、5時45分には起きて準備をし、6時半に大使館前に行くと、すでに10人くらいが並んでいました。なので私も、その後に並びます。
30分すると、列はすでに50人ほどになったでしょうか。続々と業者がバンなどでビザ取り客を連れてきます。日中は暑いですが、朝は涼しくていいですね。しかもこの時期は天気がいいので最高です。
7時45分に開門しましたが、その前から少しずつ割り込み客が出てきました。さりげなく、堂々と、入口付近に押し寄せるファランたち。
業者と思われる女性がタイ語で、「今朝、こんなになってなかったじゃないの!どうしてこんなにここに人がいるのよ!?」と怒っていました。
でも、業者の中には割り込みを誘導する者もいて、そういう人に対して先ほどの女性は、「あいつは性格が悪い!」と怒っていました。
とまあ、いろいろありましたが、結局、私の順番は50番目くらいになっていたようです。
パスポートを見せて(いや、ほとんどチェックしてないな)大使館内に入るとすぐに、左右2列に分けられます。どういう意味なのかわかりませんが、指示に従うだけです。
その先は椅子が並べてあり、順に椅子に座っていきます。
2列に分かれた意味は、後でわかりました。2列の列ごとに2人の担当者がいて、受付けをしてくれるのです。
席に着いたのですが、私はまだ申請書を書いていません。業者もうろうろしてるし、スタッフが誰なのかもわかりません。とりあえず誰かそれらしい人を見つけて、「アプリケーション(申請書)はどこ?」と尋ねたのですが、意図が伝わったのかどうか。「チェックするから大丈夫だ」と言われ、そのまま席に戻りました。
その後、業者が客にパスポートや申請書を配っているようです。業者を通さない人はどうするのか、周囲を見回してもよくわかりません。
近くに来た業者に再度尋ねても、やはり同じようなことを言われます。本当かなぁ?そう思いつつ、席で待っていました。
しかし、受付けが始まる8時半の15分前になっても、誰も申請書を持ってきてくれません。意を決して再度列から離れ、スタッフらしき人に「申請書はどこか?」と尋ねました。
すると、横の建物を指さします。そこに入ると、受付カウンターらしきところに、無造作に申請書のようなものが数枚ありました。それを1枚取って列に戻り、その場で申請書を書きました。この時、下書きしておいたものが役立ったのです。
時間になると、みんなが一斉に立って、進行方向に少しずつ進みました。よく見ると、列の先頭にテーブルがあり、そこに担当者が2名ずつ座って、順に申請書を受け付けているようです。
ほとんどがツーリストビザですから、申請書とパスポートのコピーだけのチェックなので、あっという間に終わります。(なので、申請が始まってから申請書を書こうとするのは無謀ですね。)
10分ほどで私の順番になり、書類を提出すると、すぐに「申請書に写真を貼れ!」と指示されました。参考にしたブログでは、貼らなくても大丈夫だとあったのですが、そのやり方はダメになったようです。
すぐに近くのテーブルに行って、そこにあるハサミとノリで、適当にカットした写真を貼り付け、列の途中に割り込んで申請しました。
すぐに受領票を出されたので、「えっ、もうOKなの?」って思いましたが、違ってました。Bビザなので中でチェックするから、正面のカウンター前で待てとのこと。やっぱ、そうだよねぇ。
そこで10分くらい待って、カウンターに呼ばれていくと、目の前で書類をチェックしてくれて、すぐに「明日いらっしゃい」と言われました。受け付けてもらえたようです。「おっ、もうOKなんだー!」と拍子抜けしました。
ここまでくればBビザの発給は間違いありませんから、ホッと一安心です。9時前には終わりましたが、この時点で列は門の入口まで伸びていて、終わりの方は椅子がないので立って待っていました。人数で300人以上はいるのでしょうか。
後で思ったのですが、私のように時間の余裕がある人は、無理に早朝に並ばなくても、逆に終わり(11時半)近くに入れば、それほど待たずに受付してもらえるのではないかと思います。
ただし、次の日の受け取り(13時半〜15時半)も遅くなりますけどね。エアアジアを使って3泊するつもりなら、それもありかなぁと思いました。また、参考にしたブログに情報がありましたが、金曜申請の月曜受取りだと、人数は少ないでしょうね。
ホテルに戻ったのは9時前ですが、朝食のブッフェの終了時間ぎりぎりなので、レストランへは行きませんでした。
その代わり、ホテルの前のテーブルで、ビールを飲んだりして過ごしました。
この日は、特に出かけるつもりもなく、ホテルで過ごしました。表にいると、陽気なファランから声を掛けられたりして、それなりに会話らしきものもしました。
1人はドイツ人でタイ人の女性と結婚している男性で、やはりBビザを取りに来たとか。もう1人はハンガリー人で、前の彼女が日本人で京都に住んでいたとか。
途中からこの2人の英語での会話が盛り上がったので、私も半分くらいはわかるのですが、会話に参加することができなくて、途中退席しました。なんか、こういうある意味でどうでもいい会話って、飽きちゃうんですよね。
そして私は、屋台で豚焼きとムーデッディァオ(豚ジャーキー)(4本で2万キープ)を買って部屋に戻って、ビールを飲みました。
●3日目:ビザ受領
時間に余裕があるので、朝はホテルのバイキングで食事をしてみました。最近、肉ばっかりだったせいかお腹の調子がイマイチなので、野菜盛りにしてみました。
ビザの受領は午後13時半からです。13時40分くらいに行ったら、大使館内はまた多くの人で埋め尽くされてました。
また前日と同じように列に並ばされたので、おかしいなと思ったのです。ブログでは、番号順だと書かれていたので。
それで列を無視して前へ行き、横に出てから、カウンター前へ入ってみました。すると、電光掲示板に、すでに私の番号が表示されてます。
なので、カウンター前に並んでいた2番目の人に私の番号を見せ、無理やり間に入りました。(こんなの、知ってなかったらぜーったいにできねーよー!)
カウンターで受領証を見せると、申請書を見せられ、「2000バーツ」と言われました。最初、何を言われたのかわからずにプチパニクったのですが、すぐに支払いだと気づいて、財布から2000バーツを払って、パスポートと領収証を受け取りました。
これで、無事にBビザを取得できたので、後は明日の便でタイに戻るだけです。というわけで祝杯です。
案ずるより産むが易しと言いますが、最初に想定した不確定なことが、それほど的中せず、逆に想定外のことが多々あり、それでもまあ予定通りに行ったという感じでしょうか。まあでも、そういうものかもしれませんね。
なお、ラオスでのビザ取りに関しては、今日(2019年2月1日)から、予約制になるという情報がありました。日本の大使館はすでにそうなっているようです。人数が増えすぎたからですかね。
いずれにせよ、最新情報を大使館のWEBサイトから得ておくことが重要だろうと思います。
<2019年2月2日追記>
今日、ヴィエンチャンから戻ってきました。
ホテルでタクシーを呼んでもらったら8万キープとのこと。景気づけに切りよく10万キープ支払いました。
ベッドメイクのチップを置いてなかったので、最終日に3泊分を合わせて5万キープ、それと、無料でパスポートのコピーをしてくれるなどよく対応してくれた受付の人にも5万キープ、チップとしてあげました。
空港で、すでにチェクインしていてQRコードがあったので、自動搭乗券発券機を探したのですが、どうやらそんなものはなく、みんなカウンターに並ぶみたい。しかも、直前に停電があったようで、カウンターの表示が消えていて、どのカウンターがエアアジアなのかわかりません。
まあ小さな空港ですから、尋ねればいいだけですけどね。そんなこともあることを知っておくと、落ち着いて対処できるでしょう。
1月30日から2月2日まで、足掛け4日間のビザ取り旅行の精算は以下の通りです。
・ビザ代:2,000B
・ドンムアン空港までの交通費:約200B(BTS+空港バスの往復)
・エアアジアのチケット代:3,650B(席予約と預け荷物なし、保険あり)
・agodaで予約したホテル代:約2,300B(3泊)
・キープへの両替:2,000B
(約55万キープを使い切りました。内訳は以下の通り。
・現地インターネットSIM:2万キープ
・タクシー往復18.5万キープ
・豚焼きなど:3万キープ
・チップ:10万キープ
・ビール:約21万キープ)
総額は10,150Bですから、日本でビザ取りするよりかなり安くなりますね。もし、ラオスでビザ取りを考えておられる方がおられたら、参考にしてみてください。
ただし、いつ制度など変わるかわかりませんから、あくまでも参考程度に。
<2019年2月7日追記>
やはりオンライン予約しないとビザ申請できないようですね。こちらのサイトが詳しく説明していますので、参考にしてください。
2019年02月01日
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