2018年01月08日

マンガでやさしくわかる傾聴



カウンセラーの小宮昇(こみや・のぼる)さんの本を読みました。一部にマンガが取り入れられており、そのシナリオ作成は葛城かえでさん、作画はサノマリナさんです。この本は、1月6日に月島で行われた古宮さんの「神との対話4」のお話会で購入しました。

古宮さんの本はこれまでに、「やさしいカウンセリング講義」「一緒にいてラクな人疲れる人」を紹介しています。この本は傾聴(けいちょう)がどんなものか、それを行う場合のポイントは何かについて、わかりやすく書いてあります。しかし、もっと詳しく知りたい場合は、上記の「やさしい…」を読まれることをお勧めします。


ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。

傾聴とは話し手の言葉をただ聞くことではなく、言葉によって表現されている話し手の思いをなるべく自分のことのように共感的に理解し、理解したことを言葉で返すことを指します。」(p.29)

傾聴のもっとも重要なポイントは、話し手に共感することだといいます。話し手の話の背後にある話し手の思いに共感することが重要なのです。


傾聴するときに大切なことは、話し手の思いやわかってほしいことを、あたかも自分のことのようにありあり、ひしひしと想像して感じながら聴くことです。これが傾聴における「共感」です。それができていればいるほど、話し手は自分のことがわかってもらえるので、表現したい衝動がもっと湧いてきて、正直な思いをさらに話していくことができるのです。」(p.81)

聞き手がしっかりと共感しながら聞いてあげると、話し手はさらに表現したいという衝動から、自分の中の注目していなかった小さなことまで表現しようとします。その表現によって、自分で自分のことに気づいて、変わっていくのですね。


私たちは本来の自然な自分にになれば、調和を好み、人と仲よくなりたいと願い、自分の可能性を伸ばしたくなります。このように、傾聴の根底には、人間の本質への信頼があります。この信頼がなければ、「他人を、自分が思うよい方向へ変えなければならない」と思いますから、相手の話を落ち着いて聴き、相手を受け入れることはできません。」(p.85)

人は無意識に、「こうでなければ」という縛りを持っています。それによって自分も縛っています。そのことによって無理をしたり、傷ついたりします。そういう縛りがあると、不自然な状態になります。優しくしなければいけないと思って無理に優しくしようとすると、どこかぎこちなく、またそうすることで自分が苦しくなるのです。

人は本来、自然な状態であれば愛であり、より良くなろうという成長思考を持つもの。そういう人間性を信頼することが、傾聴には必要だということです。そうしないと、相手の悪い部分が増幅するのではないかという恐れがあって、共感できなくなるからですね。


否定され抑圧されたものはなくなるわけではなく、奥に潜み、歪んで放出されます。たとえば性に対して否定的な態度と抑圧の強い文化ほど、レイプが発生し、性に関して傷付いたり苦しんだりする人が増え、売春やポルノが隠れて流行します。」(p.120)

否定しても、抑圧しても、すでに存在するものは消えません。歪んで醜くなります。これは感情も同じだと言います。「神との対話」でも言われている通りですね。だからこそ、否定して抑圧するのではなく、受容して解放することが重要なのです。


当時の私のように、自分と他人の区別がつかないまま話し手の援助をしようとすれば、話し手がよくならないときに苦しむことになります。そしてそうなる原因は、私の中に根深く巣食っていた、「人を助けないとぼくは価値がない」という自己無価値感でした。」(p.136)

「私は私、あなたはあなた」というように、しっかりと自他を区別することが重要です。違いを認めるとか、ありのままに自他を受容すると言ってもいいでしょう。これが、傾聴する時に重要になると言います。そうしないと、かつての古宮さんがそうだったように、「相手を救う」ことを生きがいとして依存してしまうからです。

このように依存してしまうと、相手がありのままでいることが許せません。救われてくれないと困るからです。相手の自然な成長を待てないし、相手には相手の自由があることを受け入れられなくなります。これでは、相手を助けることにならないのです。


この本に書かれていることは、本当にポイントのみです。しかし、そのポイントがとてもわかりやすいです。おそらく、これを読むだけでも相当なレベルの傾聴ができるようになるのではないかと思います。もちろん、ただ読むだけではなく、実践が必要でしょうけどね。

今回の一時帰国では、お話会に参加して「神との対話4」の情報を得ることと古宮さんにお会いすることが、もっとも重要な目的でした。初めてお会いした古宮さんはとってもフレンドリーで、親しみやすい方でした。本にサインもしていただき、どうもありがとうございました。

マンガでやさしくわかる傾聴

小宮昇さんのサイン
 
posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 10:36 | Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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