カリスマ・コーチのアンソニー・ロビンズ氏の本を読みました。翻訳は堀江実さんです。この本も、ずっと前に購入し、途中まで読みながら読み終えずにいたものです。ロビンズ氏の言葉を集めたもので、「こころの習慣365日」というサブタイトルがついています。日めくりのように1日に1つずつ読みながら、ロビンズ氏の考え方を身につける。そういう意図なのでしょう。
これまでにロビンズ氏の本は、「自分を超える法」、「一瞬で自分を変える法」、「人生を変えた贈り物」、「アンソニー・ロビンズの運命を動かす」を紹介しています。ロビンズ氏の考えは、単にコーチング手法的なものではなく、何かスピリチュアルな感じがします。それだけ本質的だということです。
ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。
「すべての行動のもとは何でしょう。私たちは何者なのか、この人生においてどこへ向かおうとしているのか。これらを決めるものは何なのでしょう。
それは決意です。決意した瞬間に、私たちの運命は形作られるのです。状況とか条件とかではなく、あらゆるものにもまして、私たちの決意こそが運命を決定するのです。」(p.12 - 13)
自分の運命を決めているのは、出会う人や状況、出来事といった外的要因ではないのです。その主要因は「決意」だと言い切ります。私たちの意志が、自分の運命を決めるのです。
「人間の持つすごい能力は、起こる出来事を幸福にも不幸にも、どちらにも意味づけできるということです。」(p.52 - 53)
どんな出来事が起きても、幸せにも不幸にもなれる。この幸せ実践塾でもそう言っていますが、ロビンズ氏も同じことを言っています。
「習慣的に自分に尋ねるには、どんな質問が有効でしょう?
困難にぶつかったときに、それを乗り越える質問の中で私が特に気に入っているものは、「この困難の良いところはどこだろう?」と「どうやってこれを利用できるだろう?」の二つです。」(p.86)
質問力が重要だというロビンズ氏。とりわけ、困難な状況で、そこに良い面を見つける質問をすることが重要だと言います。
「私たちは、嫌な気分にはごく自然になるのに、良い気分になるには理由を必要とします。でも、理由などいらないのです。今すぐ良い気分になろうと、ただ決めればいいのです。」(p.132)
感情は自分で決めることができる。外的な理由は要りません。このことも、幸せ実践塾で言っているのと同じですね。
「あなたがほんとうに望んでいたものは恋愛でも恋人でもなく、恋愛があなたに与えてくれるものだったのではないでしょうか。つまり恋愛の最終価値としてのパートナーシップや親密さです。恋愛はこれらを自動的に運んできてくれるわけではありません。
あなたのほんとうのゴールは恋愛の最終価値(としてのパートナーシップや親密さ)なのだと知らなければならないのです。」(p.175)
私たちは、つい目先のことを目標にしがちです。恋愛もそうですが、お金儲けもそうです。本当はそれが最終目的ではないのですね。
ただ寂しさを埋めたい為だけに恋をしても、寂しさは埋まりません。恋愛は、そういうものではないからです。「神との対話」でも、間違った理由で人間関係を結ぶから、人間関係が上手くいかなくなると言っています。
本当の目的を見極め、そこをターゲットにすべきなのです。
「良い気分になるためには何が必要でしょうか。
答えは、良い気分になるためには何も起きなくてもいいということです。
あなたは、今すぐにでもそうしたいと思えば、良い気分になれるのです。あなたを良い気分にするのは、ほかの誰でもないあなた自身なのですから!」(p.181 - 182)
前に出てきたのと同じですが、良い気分になるのに条件は不要です。自分がそうなると決めればいいのですね。
「私たちが授かった最も素晴らしい贈り物の一つは、未来に対する期待と不安です。
先がすべて見えてしまったら、人生はどんなにつまらなくなることでしょう。
次の瞬間に、あなたの人生をすっかり変えてしまうような何か素晴らしいことが起きるかもしれないのです。
私たちは変化を愛することを学ばなくてはいけません。
なぜなら、それだけが確かなことなのですから。」(p.245)
確実なのは変化。諸行無常と言われるとおりです。ですから、未来は安定しません。何が起こるかわからない。それは期待でもあり、不安でもあります。その不安を恐れるあまり、萎縮して、喜べなくなってしまうのはもったいないのですね。
短い言葉ばかりなので、1日1つずつ読むのに苦労はないでしょう。枕元に置いて、そういう習慣を作ってみるのも良いかもしれませんね。

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