2017年10月01日

まんがで読破 わが闘争



前回に続き「まんがで読破」シリーズです。第二次世界大戦でナチス・ドイツを率いたヒトラー氏が、自分の半生を綴った本、それが「わが闘争」です。この本も作者はヒトラー氏としてあります。マンガの作者名はありません。

「わが闘争」は、ドイツでは法律で出版が禁止されています。しかし、覆い隠すだけでは真の問題解決にはなりません。そこに何があったのかを知って初めて、そうしない生き方ができると思うからです。このマンガも、そういう意図で出版されたようです。


ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。と言ってもマンガですから、一部のセリフを引用しつつ、概要を説明します。

ヒトラー氏は、子どもの頃は画家になりたかったようです。しかし厳格な父によって絵を描くことを禁止されます。母は優しく受け入れてくれたものの、父に続いて母も、若くして亡くなってしまいます。それからは、時に浮浪者のようになりながら生活するヒトラー氏。どうしてこうなるのか? その理由として、ユダヤ人が祖国ドイツを牛耳っていることを知るのです。

第一次世界大戦で、ヒトラー氏は兵士として参戦します。戦闘には勝っているのに、中央政府は敗戦を認める。その中央政府はユダヤ人が牛耳っている。そういう思いが、ヒトラー氏の心を引き裂きます。そして、傷口に塩を塗るかのように、連合国はドイツに対して無理難題を押し付けてきます。

ドイツに対する
あまりにも
過酷な
賠償条件は

国民の生活に
大打撃を
与えた

更にフランスと
ベルギーは
ドイツの賠償金の
支払いが遅いことを
理由に

ドイツ経済の
中心地である
ルール地方を
占拠した
」(p.110)

ヒトラー氏は、このままでは祖国がなくなってしまう、ドイツ人はユダヤ人の奴隷になってしまうと感じたようです。第二次大戦の敗戦を経験した日本人なら、その気持ちはわかるでしょう。勝った方が好き勝手にする様を見て、多くの日本人が腹を立てたはずです。


ヒトラー氏は地方でナチス党を起こしますが、中央政府はそれを潰そうとします。そこでクーデターを起こそうとしますが、失敗に終わります。しかし、その失敗がヒトラー氏にとって幸いしました。法廷での彼の演説は、ドイツ国民の心を激しく揺さぶったのです。

ドイツの
指導者と
名乗る者
たちは

勝利を目前に
しながら
ヴェルサイユ条約に
卑劣にも調印し
戦争を集結させた

その結果戦勝国の
報復ともとれる
過酷な条約が
我々の生活を
窮地においやり

もはやドイツは
崩壊したも
同然となった

それを黙って
見ている
政府こそ

我々
国民に対する
反逆罪では
ないか!

私は
取り戻そうと
しただけだ!

国民の
権利を!

国民が生き
のびるための
権利を!!
」(p.164 - 166)

本来なら優秀なドイツ民族なのに、どうしてこういう状態に甘んじているのか? それは、中央政府を牛耳るユダヤ人たちによって、精神的に奴隷化されているからだ。そう、ヒトラー氏は主張します。なんだか、GHQによって骨抜きにされた日本人に対する警告のようにも聞こえますね。

その後、ナチス党を再結成したヒトラー氏は、国民投票にて約90%という支持率を得て指導者兼首相に就任します。こうして総統となったヒトラー氏は、独裁を行うようになるのです。


このように見ると、様々な原因が浮き彫りになります。元々外国人が国政を牛耳る例は、マレーシアの華僑問題などにも表れています。また、勝者が理不尽なことをすることによる反発は、報復を繰り返してきたことが歴史上も明らかです。

そして、相手がこうだからという責任を他者に押し付ける考え方が、何よりもの元凶だとわかります。他者がこうだから私は高潔な生き方ができない。そうやって自分自身を貶めて、高邁で素晴らしい自分の良さを発揮しないでいるのです。


「神との対話A」では、ヒトラー氏は天国へ行ったと神は語っています。彼は自分のその時の価値観に照らして、正しいことをしたのだと。ドイツ国民のために、ドイツの誇りのために、最善のことをした。彼の心には愛しかなかったのです。

そして、彼の大量虐殺を「悪」と呼ぶのであれば、それは彼が引き起こしたというより、彼を支持したほとんどのドイツ国民が彼を通じてやらせたのであり、ドイツを助けようとしなかった連合国が支援したのであると。


歴史を振り返ることは、他人の体験に学ぶことです。自分がわざわざ同じことをやってみなくても、自分の内側から本来の自分を選び出す助けとなります。ぜひ読んで、感じてみてください。

まんがで読破 わが闘争
 
posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 21:07 | Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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