前に紹介した「プロは逆境でこそ笑う」が「本調子U」というシリーズ名が付けられていて、それなら1冊目があるはずだと思って探して手に入れたのがこの本です。こちらのサブタイトルは「強運の持ち主になる読書道」です。
こちらも「読書のすすめ」の清水克衛(しみず・かつよし)店長をはじめ、そうそうたる執筆陣です。本田健さん、七田眞(しちだ・まこと)さん、望月俊孝さん、斎藤一人さん、そしてハイブロー武蔵(むさし)さんです。
健さんと一人さんは、このブログで何度も紹介しています。望月さんの本も、何冊か紹介しています。「超カンタン癒しの手」などです。私がレイキを習ったスクールの設立者です。七田さんは、幼児教育の世界で有名な方で、お名前は存じ上げています。武蔵さんだけ初耳でしたが、何冊かご著書があるようです。
ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。
「本は自分にとって、いちばん安くて、いちばん人生を変えてくれるすばらしいツールだと思っています。」(p.51,本田健)
「本には著者が今まで蓄積してきた何年、いや何十年の膨大な知識や知恵がコンパクトにまとめられています。本はそれを書いた人に直接会わなくても、いつでも、どこにいても、その人のいわば知恵の結晶を分けてもらうことができるのです。」(p.56,本田健)
このように健さんは、本は安価で手軽な自己投資なのだと強調します。
「ドイツの学者、オストワルトは、かつて「偉人や成功者たちに共通していることは何か」を調べて、二つの共通項を見出しました。
その一つはプラス思考であること。もう一つは読書でした。読書が偉人や成功者たちの共通の条件であったことを見出したのです。」(p.102,七田眞)
「成功者には二つの特徴があるといいます。一つは瞑想をする習慣を持っていること。瞑想すると、瞑想の中でひらめきが得られます。だから、成功するためには瞑想は必須の条件の一つです。
もう一つは、成功者は例外なくメモ魔だといいます。だったら私たちもメモをとりましょう。私も本を読めば必ずメモをとることにしています。」(p.111,七田眞)
このように七田さんは、プラス思考、読書、瞑想、メモという4つの重要な習慣を示してくれています。
「「日頃つきあっている親友で、あなたの年収や成功が計れる」というのに対し、私は「日頃触れている本やテープ、そして人物で、将来のあなたが決まる」と言いたいのです。」(p.148,望月俊孝)
「テーマを持つ、あるいはアウトプットすること(今日から活かすこと、行動すること、表現すること、レポートにまとめることなど)を想定して読むとインプットがスムーズに進みますね。」(p.160,望月俊孝)
「論理療法で有名なアルバート・エリス博士は、私たちは自分自身について三〇〇〜五〇〇の誤った考えを持っているといっています。物事に間違ったレッテルを貼っているというのです。
それを変えていくのに、そして気づくのにあなたが師と仰ぐ人やモデルとする人の本を繰り返し読み、思いの方向を変えていくことがとても大事になるのです。」(p.176 - 177,望月俊孝)
このよに望月さんは、まずは付き合う友達を変えるより、常に接する本やテープ(音源)を変えるのが手っ取り早いと言います。
そして本を読む時はテーマを決めたり、アウトプットを意識することが重要だと。たしかにアウトプットを意識すると、集中力が増すんですよね。
最後に、思いの習慣が重要だと言います。無意識に悪いストロークを自分に与えているので、それを本を読む習慣によって正すのです。
「私なんか本をすすめるときは、
まず三冊か四冊、本が好きになる本を読みなって言うんだよ。
だって、この人にこの本を読ませたらいいなって思ってても、
本を読む習性がねえ人には、本はすすめられねえんだよね。」(p.193,斎藤一人)
「必ず自分の仕事に関係のある本。仕事に関係のある本をじっ〜と読んでいくんだよ。」(p.205,斎藤一人)
このように一人さんは、まずは好きな本を読んで本を読む習慣を作ること、そして仕事に関係する本を読むようにと言います。
「高校生になると、世界の文学、日本の文学をできる限り読んでみようと決意しました。具体的には岩波文庫です。そして、世界の歴史、日本の歴史も詳しく知りたいと思いました。
しかし、そうなると時間がいくらあっても足りません。私は授業中に隠れて読んでいました。今はそのことを反省していますが、本好きになれたことのほうがより大きな宝物となったことは事実です。」(p.224,ハイブロー武蔵)
「ただ、やはり、週一回は書店に足を運んでほしいと思います。
書店に行くと、やはりここでも必ず何か気になってしかたがない本というのが見つかります。こういう本は、手にしてみて、それでもさらに気になっていれば「買い」でしょう。
自分の潜在意識の力を信じて、また、本を買う行為そのものが、人に力を与えていることから、私は気になった本は買うということをすすめています。」(p.247,ハイブロー武蔵)
このように武蔵さんは、本を読む習慣を身に着けたことが最大の宝だと言います。そして、できれば書店で直感によって本を選ぶことが重要だとも。
最初に清水店長の話もあるのですが、そちらでは要は「四の五の言わずに本を読みましょうや!」ということを語っています。つまりこの本全体で言っているのは、「本を読みましょう」ということですね。NPO法人読書普及協会というのも作られていて、読書を推進しておられます。
私の小学校の図書室には、「読書は心の糧」と書かれた額がかけてありました。身体の糧が食事なら、心の糧は読書です。安くてためになる読書は、私ももっとも重要な習慣だろうと思っています。
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