2017年07月03日
生きていることを楽しんで
野口嘉則さんの紹介で、ターシャ・テューダーさんの本を読みました。絵本画家・作家である一方、アメリカ・バーモント州の山奥に1人で暮らして、ガーデニングをしながらナチュラル・ライフを過ごしておられます。
そんなターシャさんの絵や写真がふんだんに添えられた本です。そこに書かれた素朴な言葉が、読む人の心を打ちます。
ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。
「バーモントの冬は厳しく長いので、忍耐が必要です。
でも、この忍耐の先には、いっせいに花咲く輝きの季節が待っているの。
冬の間、わたしはいつもそのことを考えているわ。
辛い時こそ、想像力を枯らさないで。」(p.24)
「冬来たりなば春遠からじ」と言いますが、自然の中で暮らすことで、それがまさに人生にも言えると納得されるのでしょうね。
「世間を騒がすような嫌な事件は、いつの時代にもありました。
そのようなケースは、ほんとうは少数なのに、
メディアが大々的に取り上げるものだから、
そこまで事件を起こさない人までが、
それをお手本にして行動してしまうのではないかしら。
まともな生き方は、ニュースにならないけれど、
そちらの方が大多数であることを、信じましょうよ。」(p.40)
「みやざき中央新聞」は、まさにそういう疑念から、良いことだけを伝える新聞として好評を博しています。
出来事はたくさんありますが、そのどこに意識をフォーカスするかが重要なのだと、スピリチュアル系でも言っています。自分が選んだことが現実になるからです。
「子どもへの期待は、どこの親にもあると思います。
でも、子どもがそれにこたえてくれるかどうかは別問題。
わたしは、期待どおりに行かなかった場合、
肩をすくめて、「まあ、いいわ。わたしはわたしで、
その時できるかぎりのことをしてやったのだから」と考えて、
やり過ごしました。」(p.83)
子どもの自由を尊重し、思い通りにさせようとはしない。これはおそらくターシャさんが、草木を育てる中でも感じられたことではないかと思います。
「生きていれば、落ち込むこともあります。
状況を好転できると思ったら、ぜひ努力すべきです。
でも、変えられないなら、
それを受け入れて歩み続けるしかありません。
何があっても「生きていることを楽しもう」という気持ちを忘れないで。」(p.162)
生きていれば、様々な出来事に遭遇します。その中には、好ましくないものも多々あるでしょう。
そういう時、状況を変えようと努力することも重要ですが、諦めることも重要なのです。諦めると言っても、捨て鉢になるのではなく、それでもいいと受け入れることなのです。
ターシャさんの本は、坂爪圭吾さんも気に入っておられるようで、多数「わたり文庫」として紹介されていました。
ターシャさんの絵や写真を見ながら、彼女が暮らす自然の中の家や庭に思いを馳せ、自然の中に溶け込む気分に浸ってみるのも良いことだと思います。
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