「神との対話」シリーズになるニール・ドナルド・ウォルシュ氏の本を読みました。翻訳は、最初から変わらずに吉田利子さんです。
この本は、これまでに受けた神からのメッセージの中で、ニール氏が重要だと思う25のメッセージに絞って紹介するものです。
そして、それぞれのメッセージが関連しあっていて、この本を読んでいくうちに深遠な世界へと誘われるようになっています。
ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。
「手っ取り早く最大の効果をあげられるよう、わたしは「神との対話」シリーズのエッセンスである二十五のコア・メッセージを第2章にまとめた。
「神との対話」のなかで最も重要だと思う洞察を最もわかりやすく提示し、最も実用的に応用できるようにしたものだ。一度読めばすべて完璧に理解できるというわけにはいかないだろう。わたし自身、一度では理解できなかった。だからこそ、そのあとに詳しい説明がある。」(p.24)
第1章でニール氏は、この本のスタイルを明確にします。ここで示される25のコア・メッセージは、「神との対話」シリーズのエッセンスです。そして、これは実際に応用できるものなのです。
「「神に関する世界の考え方を変える!」
なんと! すごい目標ではないか!
それが、「新しい霊性(スピリチュアリティ)」の目標なのだ。それが、「神との対話」シリーズの目標だ。それが神を知って愛しているすべての魂の、復讐心が強くて暴力的な恐ろしい「神」の教えと人々が取り組んでいるのを、これ以上見過ごしていられない、またそのような信念が人類にもたらしている破壊的な結果を無視していられないひとたちの目標である。」(p.50 - 51)
「神がそう命じた。」そう言って、テロ行為をする人たちがいます。そういう人たちは、特別な存在ではありません。誰もがそうなり得ます。なぜなら、権威的に命じる人の声に従う人たちが、敬虔な信者と呼ばれるからです。
神は何も求めないし、何も命じません。それが「神との対話」が言う神の姿です。どうして、そんな神なのか? それが、この本でも語られています。
「だが、「まず幸せになる、あるいは自分が求めるような−−たとえばもっと豊かな、もっと愛に恵まれた−−存在になることは、どうすれば可能なのか? だって、その『存在』になるのに必要なものがないのに」と疑問に思われるかもしれない。
答えは、必要なものをもっているかのように行動することにある。なぜなら、あなたはほんとうはもっているのであり、ただ、それを知らないだけだから。これが「シークレットの公式」で最も大切な部分だ。
あなたはすでに幸せを、満足を、豊かさを、平和を、喜びを、智慧を、その他すべての「神性」の面をもっている。すべてはあなたのなかにある。それが「あなた」だから。それらが「あなた」なのだから。どこかでそれを見つける必要はない。あなたはただ、自分自身のなかから、それらを引き出せばいい。「ほんとうのあなた」になるだけでいい。」(p.171)
必要なものはすでに備わっている。だから、この世の条件が整うのを待つことなく、さっさとそうであるがごとく行動すればいいのです。
幸せになりたいなら、幸せだと知って行動すればいい。豊かになりたいなら、豊かだと知って行動すればいい。それだけのことなのですね。
ただし、そうしたからそういう結果が現れることを期待していると、上手くいかないかもしれません。どのような結果が現れたとして、原因であることを忘れないことです。
「「神との対話」シリーズは、すべての真実は主観的だという。つまり、自分にとってだけの「真実」だ。わたしにとっての真実は、あなたにとっての真実ではないかもしれない。ほとんどの場合は、違うだろう。」(p.234)
真実が主観的だというのは、多くの人が受け入れがたいことだと思います。どこかに絶対的(客観的)な真実があると思い、それを求め、それに従おうとしてきたのでしょうから。
しかし、実際には自分が主人公である以上、自分が決めた真実以外に真実はありません。だから主観的なのです。そして神は無限だから、どんな真実を選択しようと、それが不正解にはならないのです。
「わたしたちは人殺しを防ぐためにひとを殺し、なぜ殺人がなくならないのか、といぶかる。テロを起こすひとたちをテロの対照にして、なぜテロが続くのか、といぶかる。ひとに怒るひとに対して怒り、なぜ怒りが消えないのか、といぶかる。ひとを虐待するひとを虐待して、なぜ虐待が続くのか、といぶかる。ひとを憎むひとを憎み、なぜ憎悪が続くのか、といぶかる。ひとを糾弾するひとを糾弾し、なぜ糾弾が続くのかといぶかる。」(p.370)
すべて、自分が蒔いた種です。自分の思考こそが原因であり、現実は結果に過ぎません。その結果に翻弄されて、また同じような原因を自分が作っている。それだけのことではありませんか。
このことがわかったなら、自分の心の持ちようを変えたいと思うはずです。本気で幸せを、豊かさを、愛を現実にしたいと思うのであれば。
「神との対話」シリーズは、私にとっては原点とも言える存在です。この本との出会いによって、私はスピリチュアルがうさんくさいものではなく、論理的にまっとうなものだと思えたからです。
どの本から入っても良いのですが、今から初めて読もうと思われるなら、第1作の「神との対話」かこの本がいいのではないかと思います。
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