2017年02月09日
非常識な読書のすすめ
昨日、念願の「読書のすすめ」さんへ行ったので、店主の清水克衛(しみず・かつよし)さんの本も買ってきました。
テレビでもたまにお見かけしていたのですが、まさにそんな感じで飾らないざっくばらんとした感じの方でした。
また店長さんからは、喜多川泰さんや斎藤一人さんの話しも聞かせていただきました。ときどき、「読書のすすめ」さんに来られるそうです。喜多川さんは、最初は名を名乗らずに来られて、本をたくさん買っていかれたのだとか。このエピソードが、「「福」に憑かれた男」という小説のモデルになっているのだそうです。
ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。
「たった一冊の本との出合い、人との出会いで、人生はガラッと変わる。」(p.4)
これは、喜多川さんも言われていることですね。そして、私自身もそう思っています。本との出合いというのは、人との出会いと同様に、自分の人生を変えるきっかけになると思います。
「幸せの尺度が「経済的豊かさ」から「心の豊かさ」へと、変わってきています。私はそう見ています。「精神革命」の時代が、いよいよ本格的に始まったのです。
新しい時代には新しい「モノサシ」が必要です。古い「モノサシ」では尺度が合わないからです。新しい「モノサシ」を得るためには、今までの常識とは違った、ちょっと非常識とも思えるような考え方が必要になってきます。」(p.14)
歴史を動かしてきたのは、時代を動かしてきたのは、必ず非常識な人なのです。幕末の日本を動かしたのは、それまでの幕藩体制に逆らった坂本龍馬のような異端児たちです。
そして、そういう非常識な発想を養うために、読書が役立つの清水さんは言います。自分が知らなかった、常識はずれの人の生きざまに出会えるからですね。
「誰に何と言われようと、強い気持ちを持ってあきらめない。これは古今東西、ずっと変わらぬ、成功の秘訣なのです。」(p.70)
ここで清水さんが取り上げたエピソードは、糸川博士の話です。小惑星「イトカワ」で名前を知られた糸川英夫博士は、日本最初のロケット、ペンシルロケットの打ち上げに成功した方です。
これからの日本にとって、ロケット開発が必要だ。そう考えた糸川博士は、松下幸之助氏に会いに行って、資金援助をお願いしたそうです。しかし、まだ早すぎると断れるのですね。当時、経営の神様と呼ばれていた松下氏に断られながら、糸川博士はあきらめなかった。それが今のロケット技術につながっているのです。
「「自分は日本一の○○になるんだ」「この業界を良くしていくんだ」「日本を良くしていくんだ」という気持ちを持ち続けている人が、先へ進むことができるのです。」(p.76)
いつの時代も、あきらめずに自分自身を信じて、使命感を大事にする人が、時代を切り開いてきたのだと思います。それが正しかったかどうかは、後の人が勝手に解釈すること。だから今は、自分の思いだけで動けばいいのですね。
「人づてに「あの人は今、こんな事情で大変なんだそうだよ」という噂を聞いたら、次に会ったときは、そのことに直接触れるわけではないけれど、何か元気の出る話をしたり、おいしいものをごちそうしてあげるとか、ちょっとしたことでいいのです。
自分のことばかりを考えるより、人に何をしてあげられるかを考える。」(p.123)
本を読んで感動することも重要なのですが、その感動をアウトプットすることも重要なのです。ちょっと他の人のことを考えてみる。そして、今の自分でできることをする。そうすることで、本から得た学びが、さらに深まるのだと思います。
「理由はあとづけでも構いません。ただ、人は人に支えられています。だから、どんなに自分のことを優先させようとしても、「人のため」という法則を大事にしない限り、仕事も人生も恋愛だってうまくいくはずがありません。
ですから、できるだけ若いうちに「人のために動くとうまくいく法則」を知り、人に愛を持ってつながるくせをつけておくことです。」(p.139)
つらいこと、悲しいことなど、人生にはネガティブな面も多々あります。けれども、そういう出来事によって人生は深くなるし、それが自分のためであったと気づくこともあります。
ですから、自分が得することを考えるだけではなく、人にはそれぞれの人生があるのだと知って、他の人のために自分の命を費やすことが自分の生を生かすのだと知ると、人生の奥深さがさらに深まるのだと思います。
清水さんが、どういう思いで書店「読書のすすめ」を始められたのか、またそこでどういう気付きがあったのかなど、いろいろわかってくる本です。
でも、まったく堅苦しくなく、自由にしていいんだよというメッセージも込められている気がしました。ぜひ、「読書のすすめ」さんへ行って、清水さんとも会ってほしいと思いました。
今回は真冬ということもあり、残念ながら生ビールが置いてありませんでした。それがちと残念だったのですが、清水さんは、次回は入れておきますと約束してくださいました。楽しみにしています。
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