話題になっているバオくんこと、中島芭旺(なかしま・ばお)さんの本を読みました。
Facebookで心屋仁之助さんなどが紹介しているのを見て、興味を持ったのです。だって、たった9歳の少年が書いたというのですから。
しかもこの本は、バオくん本人から持ちかけられてできたのだとか。9歳の少年が出版社に「本を出したい」と言うことそのものが、すごいと思います。
ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。ただし、この本は全部で92の散文的なものなので、多くを引用するのは控えます。
「僕は小さい頃身体(からだ)を洗ってもらう時、
感謝する事をママに教えてもらいました。」(p.4)
そう言って、髪の毛や手足、内蔵などに「ありがとう」と伝えていると言います。バオくんも素晴らしいのでしょうけど、こういうことを教えているお母さんも素晴らしい方だと思います。
「自由にやっていいよ!
でも、ゲームはダメだよってどっちだよ!」(p.9)
お母さんはバオくんを、自由に生きるよう育てたようです。しかしその一方で、「ゲームはダメ」みたいに押しつけるところもあったようですね。
「もっと子供を信じたら?
自分の子供だよ?」(p.9)
痛烈ですが、真実だと思います。親自身が矛盾を抱えているのですね。
斎藤一人さんも、もっと子どもを信頼するようにと言われています。親からも信頼されない子どもが、どうして社会に出てから信頼される大人になれるのかと。
「僕は不登校はひとつの才能だと思っています。
それは不登校するという決断を出来るという才能。
自分を信頼できるという才能。」(p.17)
バオくんは、小学校3年の時に不登校を決めたのだそうです。理由は知りませんが、いじめなどがあったのでしょう。
しかし、そのことを悲観的にとらえるのではなく、前向きにとらえていることが、この本を読むとよくわかります。
「わがまま言うなっていうのは
他人になれって言っているようなもの。
他人になれば自分はなくなる。」(p.40)
他人の価値観で生きないこと、自分らしく生きることの大切さを、9歳の子どもが言っていることが驚きです。
「「こわい」は、やりたいということ。
やりたくなかったら「やりたくない」って思う。
「こわい」ということは、やりたくないわけではない。」(p.92)
この気づきも素晴らしいです。怖いというのは、何かをやろうとしたときに不安があるからです。バシャールも、ドキドキ(不安)はワクワクにつながると言っています。
「人生つまるところ神さまは自分なのだと知る為にあるのだ。」(p.100)
ただただ驚く他ありません。
バオくんが、どうやってこのような考え方をするようになったのか、それはよくわかりません。子どもというものは、そもそもこういうことがわかっているのかもしれないし、バオくんが特別なのかも。
いずれにせよ、若い人たちの中に、このように本質をとらえた発言をする人が増えていることは確かです。人類の未来は明るいと感じます。
【本の紹介の最新記事】