先日、「リストラされました!」で、私の身に起こったことを報告しました。
いずれ、タイのIT会社役員という立場ではなくなるので、「プロフィール」のカテゴリにしてあります。
今回は、リストラによってわかったことを書こうと思うので、カテゴリは「ブログ」になります。カテゴリが別々になりますが、続きだと思ってください。
さて、リストラされることがわかったとき、私の頭に最初によぎったのは、「どうやって暮らしていこう?」ということでした。
まず真っ先に、暮らしていけない(=生きていけない)のではないか、という不安が湧き起こったのです。
考えてみると、私には「会社」という後ろ盾がなければ、何も稼ぐための材料がないのです。
もちろん、身体は健康ですし、運転免許くらいはあります。しかし、特別に私でなければ、というような技術とか経験というものは、何もないと感じています。
以前は、SE(システム・エンジニア)として、技術を売って稼いでいました。その仕事には誇りもありましたし、技術力に対する自信もありました。
新技術は日進月歩とは言え、まずをそれを理解して応用できる頭脳が必要です。理解力、論理的な説明力、そういう基礎能力において、私は秀でていると思っていました。
しかし、SEの仕事をしなくなってから約10年間、私は経営ということだけをやってきました。
経営というのは、なかなか範囲が絞りにくいし、何をもって経営のプロと言えるのが、人それぞれ考え方も違ってくるという、ある意味で不思議な職種です。
最終的に会社の業績に責任を取るのであれば、あとはどうしようとかまわない。それが経営でもあると思うのです。
初めての経営でしたから、私も本をたくさん読んで勉強しました。具体的な技術では、日商簿記2級の力が役立ちました。財務諸表を読めますし、会社のお金の動きがわかるからです。
また、本職とは無関係でしたが、SEという立場上、PCについても詳しくなければと思い、ExcelやWordなどを使えることも強みでした。それによって、Excelマクロを駆使して、簡単に経営の資料を作成することができました。
伝票入力から仕分け、損益計算書の作成まで、マクロを使って簡単に作れるようにもしました。これによって、本社への報告がスムーズにできるようになりました。
しかし、その程度のものと言えば、その程度のものです。どこでも必要としている技術でもないし、ある意味では、若い事務職の仕事とも言えます。
そんな風に思っているので、私には何も売るべき技術がないなあ、と感じていました。
ですから、リストラと聞いた時、まっさきに「どうやって稼ぐの?」ということが心配になったのです。
54歳という年齢もネックですよね。定年が60歳だとしたら、今すぐ使える技術がないのであれば、誰も使いたくはないでしょう。
では、私には、いったいどんな強みがあるのか?それを考えてみても、なかなかそういう強みが思いつきません。
PCを多少使えるとは言え、別にPCの専門家というわけではありません。文章は書けますけど、じゃあ小説家になれるかというと、そんな他人を魅了するような小説が書けるほどの力量もないし、まずそういう情熱もありませんから。
そうなのです。「私には何もない。」それが、リストラされてみて、よくわかりました。これまでも何となく気づいていたことではありましたが、それがはっきりしたのです。
とは言え、おそらくそれは、私の見方なのだろうと思っています。
私も、これまでだてに50年以上も生きてきたわけではありません。肩書で示せるような技術や能力ではないとしても、何らかの優れたものを磨いてきたはずです。
それを明確に示せないだけであって、本当は何もないわけではない。そう思っています。
では、それをどうしたらいいのか?それが、これから問われることなのだろうと思います。
とりあえずスタートは、安心していること。導きに身を任せること。これをやっていこうと思っています。
2016年05月22日
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