さとうみつろうさんの本を読みました。みつろうさんは、「神さまとのおしゃべり」でメジャーデビューされてから、あっという間に有名になられた方。
今は音楽活動もされていて、まるで心屋仁之助さんとか阿部敏郎さんみたいです。その後も、「あなたが人生でやっておくべき、たった1つのこと」など、何冊か本を出版されています。
みつろうさんの本も2冊読んだので、もういいかなと思って、しばらく買っていませんでした。しかし今回は、バシャールという名を聞いて、どうしても読みたくなったのです。
ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。
この本は、2015年10月にみつろうさんが、ニューヨークでバシャールと対談したときの様子を書き起こしたもののようです。
なので、いわゆるバシャール本の1つと言えると思います。
この本を読んでわかったのですが、みつろうさんはバシャールの本と出会って、人生が変わったのだそうです。
バシャールが常に言っている「ワクワクすることをやる」という教えの通りに、みつろうさんも生きたのだとか。
「ワクワクに従って生きる。それ自体で完璧に完成されたツールです。
それ以外は、何も必要ありません。」(p.20 - 21)
「目の前の小さな「ワクワク」を信じることから始めてください。
それはより大きな「ワクワク」を引き連れて来てくれます。」(p.31)
バシャールの言うことは、実にシンプルです。いきなり大きなことをやろうとするのではなく、目の前の小さなことから「ワクワク」に従うことだけなのですから。
「まわりでどんなことが起きているかではなく、どんなことが起きていようと自分が幸せであるというのが本当の幸せの尺度です。」(p.48)
考えたこと(与えたもの)が実現する(返ってくる)というのが、この世の法則です。それなのに、「幸せになりたい。(=現実がこうだから今は幸せではない。)」というのは、おかしな話なんですよね。
現実は単に結果(起こってしまったこと)ですから、そこに理由探しをするのはナンセンスだと言います。
現実には何の理由も探さず、単に幸せでいる。それが本当の幸せなのです。これは、「神との対話」でも言われている通りです。
バシャールと言えば「ワクワク」ですが、それだけだと理解が不足していると言います。以下の3つをセットにすることで、初めて効果を発揮すると言うのです。
「@自分が一番情熱的になれるものを
A自分の能力を最大限に使って
B結果に対する執着をゼロにして行う」(p.54)
特にBの結果に執着しないという考えは、とても重要だと思います。日本でも昔から、「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」と言われている通りです。
そして、それがなぜ重要かを、「大金持ち」になることを願った場合を例に、次のように説明します。
「この場合、特定の結果「大金持ち」に固執してしまうと、本人が想像も付かないようなもっと素晴らしい結果がやってくることを制限してしまいます。」(p.55)
つまり、魂(この本ではハイヤーマインド)の意図に任せず、限界がある精神の思考だけで結果に執着すると、魂の働きを妨げることになるのです。
その結果、なかなか思い通りにならずにイライラして、そのイライラという思考を現実化してみたり、思い通りの現実は手にしても、幸せを感じなかったりすることになります。
「「金持ちになる」という結果にだけ執着することが、自分自身に制限を与えていると気づけたなら、「金持ちになりたい」という固定された執着がとれるかもしれません。」(p.56)
結果に固執しないですべてを受け入れる。この心の持ちようが重要なようです。
「「ゆだねる」ということは、「すべてはコントロール済みである」と理解することです。言葉の定義を正確に覚えてください。「ゆだねる」というと、皆さんの星では多くの人が「コントロールを放棄する」というふうに誤解していますが、そうではありません。「ゆだねる」とは、すでにコントロール済みのより良いものを、現実世界に現す行為です。」(p.59)
私たちが特定の現実に固執してしまうのは、恐れがあるからです。つまり、自分がしっかりコントロールして思い通りにしないと、とんでもないことになると思っています。
しかし、本当はすでにコントロールされているのだ、ということなのですね。ですから大いなるもののコントロールに安心してゆだね、操縦桿に添えた手の力を緩めることが重要なのです。
「「感謝」とは、目の前で起こっている『現実』のすべてを、素晴らしい! と賞賛する行為だからね。「わたし(副操縦士)」よりも「起こること=人生の流れ(パイロット)」の方を信頼する。そのトキ、何を見ても、何を聴いても、「ありがたいな」という波動しか湧いてこなくなる。」(p.62)
自分(精神,顕在意識)が操縦しているのではなく、大いなるもの(魂,ハイヤーマインド)の操縦を安心して受け入れると、そこには「感謝」しか湧いてこないと言います。
どんなに不都合な現実であっても、それが今の自分にとって最善のことと受け入れる。それを「仏教ではサレンダー(明け渡し、聖なるあきらめ)」と呼ぶのだそうです。
赤塚不二夫氏のマンガ「天才バカボン」のバカボンのパパの口ぐせ、「これでいいのだ」は、まさにその境地だと言えます。
「画家になろうと飛び出して「お金がない状況」が起きたなら、「お金がなくても人生は楽しめるさ!」と新しい思考へシフトしないといけない。
鏡(現実)は先に笑わないから、鏡に何が映っていようと、鏡よりも先に笑う。「お金がないことも良いことだ!」と。」(p.70)
鏡の中の人が笑っていないからと、鏡に手を突っ込んで無理やり笑わせようとしている。これは、バシャールが使ったたとえ話です。そのことを前提に、みつろうさんはこのように言うのです。
この本では、「ひとつのもの」と自分との関係を、いろいろ言葉を使って説明しています。多少わかりにくい部分もあるかもしれません。
ただ、そのことはあまり重要ではないように思いました。3次元世界に住む私たちには、次元を超えたものの本当の姿は想像できなくて当然だと思うからです。
なので、そんなこともあるかな、くらいで良いのではないかと思います。
現実に起こったことは、すべて自分が考えたこと。これがどうしても受け入れられない人は多いと思います。「私はこんなことを願ったことはない!」などと言って。
しかし、意識的か無意識的かは別として、必ずどこかの次元で考えたことが現実になっていると、「神との対話」でも言っています。バシャールもそうです。
「その状況を変えるための最初のステップは、まず、自分がこの現実を創造したことについての責任を引き受け、自分のものにするのです。
自分のものにできないものは変えられません。わかりますか?」(p.287)
どこで考えたかは理解できないけれど、まずは自分に責任があると受け入れる。自分が創造したのだと引き受けることです。
現実が嫌だからと否定するのではなく、まず受け入れるのです。「神との対話」でも、まずは受け入れ、変えたいのなら他のものを選べと言っていますね。
この本では、他にUFOのこと、宇宙人との遭遇のこと、神話と宇宙人など、興味深いことが語られています。
ただ、今、現実にどう生きるかを考える上では参考にはならないと思い、ここで引用するのはやめました。どうぞ、本を手にとってみてくださいね。
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