ちょっと変わったマンガを読んでみました。「ブッタとシッタカブッタ」というシリーズの3冊です。著者は小泉吉宏さん。200万部突破のロングセラーのようで、私が買ったのは新装版です。
1993年に刊行されたものを、2003年に新装版として発行されています。それからすでに10年以上経っていますが、こんなマンガがあったとは知りませんでした。
このマンガを知ったのは、住むところもなく、仕事もせずに暮らせるかという実証実験をされた坂爪圭吾さんが始めた「わたり文庫」で紹介されていたからです。
見た感じ、仏教的なものだろうなと思っていました。その本をプレゼントすると坂爪さんの「いばや通信」にあったので、申し込みました。
残念ながら、それは当選しませんでした。なので、自分で買って読もうと思って、ネットで探したのです。
最初は1冊かと思ったのですが、検索すると何冊か出てきます。それで、関係ありそうな@〜Bを買ったというわけです。
読んでみて後でわかったのですが、このシリーズは完結したとBに書かれていました。とは言え、他のタイトルでシッタカブッタの話はあるようですね。
ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介・・・と言いたいところです、この本はマンガです。それを言葉だけ引用しても、あまり意味がないと感じました。
それに、この本の内容は非常に深く、理屈でわからせようとするものではなく、読んで感じ取るもの、というものではないかと思いました。
なので、引用は次の一文だけにします。これで、この本の内容がどれほど深いか、何となくわかると思います。
「人生に意味がないということは
あらゆる意味を持っているということ
意味がないことを知ったら
意味をプレゼントすればいい
いつでも意味がないことを知っているから大丈夫
意味がないことを体で覚えないと
自分でつくった意味にふりまわされる」(B p.187)
このように、文章で書かれている部分もありますが、ほとんどがマンガになっています。
したがって、とても読みやすいのですが、非常に深い内容があります。さらっと読めてしまうけど、そうするのが惜しいと感じる本です。
「いばや通信」で坂爪さんは、次のように紹介しています。
「この『ブッタとシッタカブッタ』というタイトルの4コマ漫画は、果てしなく面白く、最初は「なんだこのダサい表紙は!どうせ中身もたいしたことはないのだろう」などと思っていたのだけれど、読み続ける内にどはまりして、読後には最高の清涼感に包まれてしまった。」
最初は、恋の悩みから始まりますが、徐々に広大で深遠な世界へと移っていきます。それは、恋の悩みが小さなことという意味ではなく、その悩みの中に本質があるという意味です。
私自身、数多くの失恋があり、恋の悩み、愛の悩みを抱えてきました。だからこそ、シッタカブッタが同じように悩む姿にクスッと笑ったりしながら、自分の成長に思いを馳せるのです。
マンガとはバカにできない面白くて考えさせられる本です。興味を持たれたら、ぜひ読んでみてくださいね。
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