また斎藤一人さんの本を読みました。
一人さんの本はどれも素晴らしいのですが、これまでにもたくさん読んでいるので、前作の「大丈夫だよ、すべてはうまくいっているからね。」でしばらくはもういいかなと思っていました。
しかしメンターの吉江さんが、この本は最高傑作だと薦めるもので、そこまで言われたらしょうがないと思って買いました。
結果は、・・・大正解でした。やはりメンターの教えは素直に聞くものですね。
ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。
「多くの人が言う「欠点」は”使い道”のわからない才能なんです。欠点なんて、ほんとうはないんです。」(p.35)
私たちは、自分の中に「ダメ」なところを見つけて、それを「欠点」と呼びます。
その欠点を直そうと努力し、なかなか上手くいかなくて、自分を「ダメな存在」だと思ってしまいます。
しかし一人さんは、そもそも欠点などというものはないのだと言います。それはその人の特徴、つまり才能なのだと。
「できないことは才能なんです。
「できない」ものがあることによって、感謝を覚えることができるんだから。」(p.40)
自分にできないことは、他人を活躍させるチャンスでもあります。そして、やってもらった他人へ感謝するチャンスなのです。
「お釈迦様は、生まれてすぐに、「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」とおっしゃったと言われているんです。
人間は、この世に生まれた時点ですでに”スゴい人”なんだ、ということをご存じだったんです。
(中略)
その「自分はスゴいんだ」ということを、お釈迦様は思い出したんです。
自分は元から”スゴい人”だった、と。
これが「悟り」です。
悟りとは、ほんとうの自分に気づくことなんです。」(p.51)
お釈迦様は、自分だけが尊いと言われたのではなく、自分が尊い、自分は「スゴい」と言われただけなのですね。
それが本来の自分の姿であり、その本来の姿に気づくことが悟りだと、一人さんは言います。
「実はほとんどの【スゴいタイプ】は、「自分はスゴくない」「自分は凡人」と思い込ませるような環境を選んで生まれ育ち、そこからほんとうの”スゴい自分”に気づいていくようになっています。」(p.59)
この本を手に取りながら、「自分はスゴくないんです」と言う人は、まちがいなく「スゴい人」だと一人さんは強調します。
「実は、うまくいく人と、いかない人とで、そんなに大きく違うわけではないんです。
ほんとうです。わずかな違いがあるだけです。
その違いはね。
「自分はスゴい!」と思っているかどうか。」(p.60 - 61)
自分のことを「スゴい」と思っている人はうまくいき、そう思わない人はうまくいかない。それだけのことだと、一人さんは言います。
だから一人さんは、繰り返し「自分はスゴい!」と言うようにと言われるのですね。
「そこまでするぐらい、人には自信というものがたいせつなんです。持って生まれた生命力をじゅうぶんに発揮できるかどうかは、そこにかかっているんです。」(p.72)
お弟子さんたちが管理者養成スクールに行くと言われたとき、一人さんは密かにスクールに電話をして、「彼らが自信をなくすようなことは言わないでくださいね。」と言ったのだそうです。
そこまでしてでも、自信を持つことが重要だと、一人さんは言います。
「ほとんどの人は、「自分にはスゴい価値があるんだ」と感じたいし、その価値観を得るためになにかをしようとするんです。
でも、そんなことをしても「自分に価値がある」感は得られないんです。
なぜなら、「自分はスゴくない」と思っているから、スゴくなろうとして、いろいろやるんですよね。
すると、「自分はスゴくない」と思っているあなたの脳と心は、それを証明しようとするんです。
つまりね、自分はスゴくないことの証拠集めを始めるんです。」(p.74)
これもよく言われることです。「神との対話」でも、動機が「不安」であれば、不安な現実を引き寄せると言っています。つまり、自分が無意識に思っていることが現実化するのです。そういう現実ばかりが見えてしまうのです。
「だから「自分はスゴいんだ」と言ってください。
苦しむために、あなたは生まれてきたのではありません。
幸せになるために生まれてきたんです。この世に出てくるときに、幸せになりますって、神様と約束してきたんです。
(中略)
だからこそ、この言霊(ことだま)の力を借りるんです。
「自分はスゴいんだ」
声に出して言ってみてください。
この言葉の響きが、スゴい波動なんです。」(p.76)
何かができるから、何かを持っているから、自分はスゴいんじゃないんですね。ただその存在そのものがスゴいんです。
でも、それをどうしても思えない人が多いから、言葉にすることで自分を洗脳するのです。これをアファメーションとも言いますが、一人さんは「言霊の力を借りる」と表現されています。
「いいですか。いいことがあったから幸せになるんじゃないんです。「幸せだなあ」って言っているから、いいことが起きるんです。
(中略)
1日100回、声に出して「自分はスゴいんだ」と言ってください。」(p.77)
何があろうとなかろうと、言霊の力を信じてこう言うようにと、一人さんは勧めます。
「生まれた時点ですでに”スゴい人”のあなたが、今、やるべきことは、たった1つです。
それは、あなたが、自分本来の”スゴい人”として生きること。それだけでいいんです。」(p.114)
何をすべきかなど、どうでもいいのですね。ただただ、「スゴい人」だと自分を信じて生きる。そこまで一人さんは単純化します。
「「ない」があると他力を吸収せざるを得ないでしょう。
だから、持たないことは他力を使うための才能、あなたの強味なんです。
(中略)
「他力が集まってくる人が”スゴい人”なのに、自分には他力が集まらないんです」って言っている人に多いのが、他力が入る”スキ”がないんです。
では、”スキ”はどうやって作るんですかと言うと、好きなことをすればいいのです。」(p.128 - 120)
「欠点」のところでも書きましたが、自分に「ない」ものは他人の出番であり、他力を使える自分の才能なのですね。
しかし、他力をうまく使えないという人もいて、それは「スキ」がないからだと一人さんは言います。他人が助けてあげようとしても、それを拒んでしまうのです。
その「スキ」を作るのにどうすればよいかというと、好きなことをやればよいと言います。しかも、遊んでも良いのだと。
「ともかく、自分の好きなこと、やりたいこと。自分の心、体が喜ぶことをちょっとずつ増やしてください。
1つ、自分の好きなことをやれるようになったら、1つ、やりたくないことを減らすんです。
これをやっていると、あなたは豊かで幸せになれるんです。」(p.133)
にわかには信じられないかもしれませんが、本田健さんなどが言われていることも、バシャールが語っていることも、結局こういうことなのだと思います。
「自分の好きなことをやろうと思ったら、今まで自分がやっていたことを誰かに手伝ってもらわなきゃならない。
周りの人に「お願いね」と言わなきゃ済まなくなってくるんです。
そのとき、周りの人に頼みごとをするときのコツは、できるだけ大勢の人前で言うんです。
「この中で、これができる人、いませんか」って。」(p.134)
たしかに、誰かに手伝ってもらわなければ、自分がやるべきことを手放すことができません。そして頼みごとというのは、しづらいものですからね。
特定の人にお願いするのは、相手にプレッシャーを与えるようでつらいもの。だから、大勢の前で言うことで言いやすくなる。これはいいアイデアだと思います。
「ただ、そのお願いに集まって来てくれて、力を貸してくれた周りの人に感謝することを忘れなければいいんです。
他人にお願いをするのは、迷惑なことではありません。むしろ、あなたに頼まれることによって、助かる人が大勢いるんです。」(p.136)
誰かの役に立つというのは、嬉しいことですからね。その役立つための出番を与えてあげることが、頼みごとをすることなのです。
「”スゴい人”というのは、1%の努力で、100の効果がある人のことを言うんです。
では、その1%の努力とはなんですかと言ったら、次の2つだけなんです。
まず1つは、あなたが笑顔でいることなんです。
(中略)
2つめは、周りにいる人たちに、肩の荷が降りるような思いやりのある優しい言葉をかけてあげることです。」(p.164 - 165)
笑顔と愛語に尽きるというわけです。
巻末には「天国言葉」と「地獄言葉」が書かれていました。一人さんは、「天国言葉」を使って、「地獄言葉」を使わないようにと言われています。
「<天国言葉>
愛してます ツイてる うれしい 楽しい 感謝してます しあわせ ありがとう ゆるします」(p.176)
「<地獄言葉>
おそれている ついてない 不平不満 愚痴 泣き言 悪口 文句・心配事 ゆるせない」(p.177)
小林正観さんも、同様のことを言われています。正観さんは「五戒」を言わずに七福神をもじった「祝福神」を言うことを勧めていました。
「五戒」は「不平不満・愚痴・泣き言・悪口・文句」です。「祝福神」は「嬉しい、楽しい、幸せ、愛している、大好き、ありがとう、ツイてる」です。(「ありがとうの神様」より)
笑顔になって、意識して使う言葉を選ぶ。そして「自分はスゴい!」と100回言う。これだけのことですから、ぜひやってみましょう。
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