「たまちゃん先生」こと小玉宏(こだま・ひろし)さんの講演録の小冊子、「ココロが元気になる小冊子シリーズ」の第2弾を読みました。
第1弾は「いつも心に太陽を」でした。10冊購入して、1冊を母にあげ、残り8冊を中学校に寄付しました。今回はやや厚めで1冊500円でしたが、同様に10冊購入して、母と中学校にあげましたよ。
やはりいいものは、みんなに読んでもらいたいなあと思います。それに、中学校に贈るにはちょうど良い小冊子ですから。
なお、この小冊子は一般書店で売られていませんので、たまちゃんファミリー島根支部の健ちゃんこと大島健作さんが経営している大島建材店のWEBサイトからお申込みください。
→大島建材店・「たまちゃん小冊子のご案内」ページ
ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。
「それまで『お金持ちになりたい』とかいう目標のときには、いつまで歩いてもその道一人しか、つまり、私しか歩いていなかったわけです。
ところが、笑顔を増やしたいと思ってやった行動、あるいは笑顔を増やしたいと思った夢は、私が歩いて行くうちになんか一人増え、二人増え、三人増え、四人増え、十人増え、百人増え、千人増えになっていったんですよね。」(p.10)
「私の小さな一歩ちゅうのが、なんで突然力を持ち始めたのか。それは私が多分、『生きる軸』っちゅうのが固まったからなのかなあって思ったんですよ。それまで、「人に良く思われたい」っていう思いが自分の中であったわけです。「自分が良く思われたい」って思っていたとき、自分が何をしていたかっちゅうと、人に気に入られようと思って、自分を抑えて隠していたわけです。」(p.11)
自分がどう見られたいとか、お金がほしいという執着などを手放し、自分らしく生きようと決めたことで、多くの人から支援され、影響を与えられるようになったのですね。
「もし自分が笑顔で生きていきたいと思ったとしたならば、やることは簡単ですよ。『それでも笑顔で生きていく』って唱えてください。『それでも笑顔で生きていく』って腹の中で唱えてください。たったそれだけなんですよ。
かつての私はね、楽しいことが無いのに笑顔になんかなれるわけがないと思っていたわけです。でもね、違ったんですよ。世の中にどんな理不尽なことが起ころうが、どんな苦しいことが起きようが、どんな不幸が私の身に降りかかってこようが、「その出来事と、『私が笑顔になる』っていうこととは、全く関係が無かった」んです。」(p.40)
笑顔になるのも、単に意思の問題なのです。自分の他に、笑顔の原因は必要ではないのですね。
講演のあとの質疑応答で、職場に人の悪口や噂をする人がいて困る、という質問に対して、たまちゃんはこう答えます。
「「人を何とかすることなんて、できません」って。だってね、人は何とかしたいって思っているのに、自分が人からなんとかされそうになったら、めっちゃ抵抗するでしょ。ねえ。いやだって言ってるのに、人は何とかしたいんですよ。不思議なもんですよね。そうやって、「できませんって、人は人のことを変えることはできませんって。そんな無理なことをやって、無理って傷つくことはないんですよ」っていうお話をするとね、必ずこう言うんですよ。「私のほうが正しいんだ」ちゅうんです(会場笑)。
「あの人が間違ってんだ。だから分からせたいんだ。何とかしたいんだ」って言うんですけど、皆さん、どう思いますか?いや、それは無理ですよ。いいですか、この世は、人を何とかしたくても何とかすることはできないんです。でも、世の中に、なんとかできる人がたった一人おるやないですか。しかも、誰からも文句を言われない。それが自分でしょ。
世の中のすべての出来事は、自分がどう生きていくかっていうのを決心させるためにあるんですよ。
(中略)
この悪口を言っている人も、上司も、動きません。自分が何をしても、何を言っても。でもね、世界が百八十度変わる素敵な方法があるんですよね。それ、どうするか?簡単ですよ。『でも、私は笑顔でいる』って、心の中で唱えることです。」(p.45 - 46)
「あいつがいるからイライラするんだ!」というのが、これまでの考え方でした。でも、他人は変えられないし、変える必要もありません。
自分がイライラしたくないなら、他人を変えなくても、ただ自分が笑顔でいればいいだけなんですね。その決意をするだけなのです。
そうやって自分を変えていくために、イライラさせてくれる人が必要なのでしょうね。
次は、笑顔でいようと心がけているけど疲れる、という方への話です。
まず、「一番大切な人に『ありがとう』って言えないんです。」と言って、人は身内に対して厳しいという話をします。そして、世界一の身内は誰かというと、自分自身だと。だから、人は自分に厳しすぎると言うのです。
そういう滅多に「ありがとう」と感謝しない身内に「ありがとう」と言うと、そのエネルギーはものすごいものがあると言います。
「そんなもんなんですよ。普段『ありがとう』って言わない人が、『ありがとう』っつったら、すげえエネルギーがあるんですよ。だから、自分自身に対して言う『ありがとう』は、とんでもないエネルギーがあるんです。ほんとです。騙されたと思って、言ってごらんなさいよ。私やったんですよ。鏡に向かって、『ありがとう、ありがとう』って言っていったら、涙が止まらなかったんですよ。」(p.56)
私も「鏡のワーク」で、自分を励ますように言っていますが、自分に感謝するというのも良さそうですね。
次は、専門学校を卒業しても働かずに家にいる子どもをどうしたらよいか、という質問に対する答えです。
「この子は何ともならないんです、皆さんが何を言おうが。自分がどう生きていくかにかかっているんですよ。 (中略) 子どもが社会に出ようとするとき、その思いが強い、「俺は必ずこれになる」、「私は必ずこれになる」っていう強い力は何かって言ったら、『輝いている大人を見たとき』です。その時に、自分はこんな人になりたいって心から思ったときに、本気のスイッチが入ります。
(中略)
気にする必要はないんじゃないですか。別に、それで生きていけるんやったらええんちゃいます。なんで、子どもが働かなあかんのでしょうかね。そこを考えていくんですよ。子どものため、子どものためって思っているのが、ひょっとしたら自分のためじゃあないのかなぁ、って。」(p.61)
子どもも、思い通りにさせることはできないし、させる必要もないんですね。ただ、自分がどう生きるかだけが、重要なことなのです。
次は、天才に育てる方法を尋ねられて、それに答えたものです。
「なんと、驚きの事実が分かりました。その天才たちは、ある共通点があったんです。その共通点はなんと、「親がかけた言葉」、だったんですよ。その天才たちに、親はどんな言葉をかけていたのか。簡単ですよ。『あなたは天才』ってかけていたんですよ(会場笑)。」(p.63)
ファーブルやエジソンのエピソードを話して、親の声掛けが重要だと言います。つまり、親が絶対的に子どもの素晴らしさを信頼することなのですね。前回のビリギャルのママのああちゃんの言葉ともダブります。
次は、組織をうまく機能させる秘訣を問われて、それに答えています。私も会社の経営者ですから、この回答は心に響きました。
「トップの人間力です。それしかありません。ほんとです、これは。トップの人間力です。何度も言います。トップの人間力です。ほんとです。これしかありません。
そして、そのトップの人間力って何か。簡単ですよ。「あなた、すごいね」って言やいいんですよ。
(中略)
トップってね、その部下のダメなところを見つけて、そんなんで喜んでいるようじゃ、トップ、失格ですよって。たくさんの人から、「あの人、どんな人ですか」って言われたときに、「あ、この人はこんな良いところがあります」って即座に言える人がトップですよって。簡単ですよね。」(p.69 - 70)
これは、非常に耳が痛いです。いかに私がこれができていなかったか、痛感させられました。
そして、これはまさに至言だと思いました。私がやるべきことは、これなんだなと。この言葉を肝に銘じて、私自身を変えていこうと思いましたよ。
次は、生まれてきた役割が何か、という質問に対する答えです。
「名前も知らない誰かが、私の命を支えてくれているわけです。だから私は、どこの誰か分からない人のために、命を使えるわけです。そうやって、世の中って成り立っているんです。世の中ってね、支え合って助け合って、できているんです。名前も知らない誰かに、命を支えてもらっている。だから、自分も名前も知らない、誰かの命を支えているんです。
(中略)
だからね、生まれてきた役割を簡単に言えば、「だれかに『笑顔』をプレゼントするために生まれてきた」んです。その役割に気付いた人が実践を始めると、風が吹いてくるんです。で、その風に吹かれて、心地よく生きてりゃええんでしょ。」(p.82)
お互いに支え合って生きているんですよね。だから自分はもっと積極的に誰かを支えようと思う。それが、誰かを笑顔にすることなんですね。そのために、まず自分が笑顔になることなんですね。
「幸せに生きるコツって、一つしかないんです。「今までやって来たことの全てが、ベストの選択だった」って信じきることなんですよ。今までやって来たことの全てがベストだったって信じきれるから、初めて未来に希望が持てるんでしょ。
(中略)
そして、自分がやってきた失敗とか挫折とか、つらかった過去というのは、全部自分の優しさにつながっているじゃないですか。ね、踏まれた者にしかその痛みは分からないんです。」(p.123)
過去を受け入れるとは、自分を丸ごとすべて受け入れることになるんですね。完全な自己肯定です。
過去の失敗や、つらい経験は、すべて自分の肥やしになっている。だから、すべてそれで良かったのです。
「うれしいこととか楽しいこととか幸せなこと、気持ちいいことは自分の死には直結しないんですよ。だから、そこにフォーカスがなかなかいかないんです。生き延びるために、危険なものにフォーカスが行くように生き物はなっているわけです。それは、人間も例外じゃない。だからね、普通に何にも考えないで写真を撮っているとね、不幸の写真集ができるんですよ。」(p.131)
世の中には、不幸なこともあれば、幸せなこともある。けれど、写真を撮るときにピントを合わせるように、私たちが意識するものを見るクセがあるのです。
そして私たちがネガティブなものを意識しやすいのは、生存本能だというわけですね。そのために、ネガティブなことばかりのアルバムを、作ってしまいがちなのです。
では、そういう傾向があると理解した上で、どうすればポジティブなことにフォーカスできるようになるかを、次のように語っています。
「実際に書いていけばいいんですよ。手帳か何かに、あるいはiphoneか何かのメモ機能か何かに、うれしかったこととか楽しかったこと、幸せなことをね、書いていけばいいんですよ。それだけですよ。私、やってきましたから、ずーっと。そうしたら、世の中にこんなに素敵なことがあるんやって、びっくりしましたよ。」(p.134)
途中、「三つ葉のクローバーの花言葉」の話や、「少女パレアナ」の話もありました。要は、見たいものに意識をフォーカスすることなのですね。そのために有効なのが、書き出すことだと。
今回の小冊子は、私自身にとても重要なことを教えてくれたように思います。
社員の良い所に意識をフォーカスし、積極的に「すごいね!」とか「ありがとう」と言えるようにしたい。そのためには、常にそのことを考えることですね。その方法として、書き出すことがよいのだとわかりました。
社員別に、すごいところ、ありがたいと思ったことなどを、書き留めるノートを作ろうと思います。
これが得られたことだけでも、10冊5,000円は惜しくありませんね。なのでさらに、第3弾を10冊注文しました!私も少しは変態に近づけたでしょうか。(笑)
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