セミナー参加者の方に紹介されて、心屋仁之助さんの本を読みました。
もう読んでいる途中からワクワク感が半端じゃなく、心屋さんの本の中では、これまでで最高に素晴らしいと感じていました。
その理由は、「神との対話」の内容と完全に一致していて、しかもその手法がわかりやすいことです。
ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。
「お金持ちになる本を読んでも、お金持ちになれない。どうしてか。
それはお金持ちになる「やり方」ばかり学んでいるからです。「やり方」をいくら学んでも、お金持ちにはなれません。
なぜなら「あり方」が間違っているから。
本当は「やり方」ではなく、「あり方」を変えなくてはいけないんです。」(p.6)
ここはまさに「神との対話」で、「行動」ではなく「在り方」によってしか得られない、と言っているのと一致します。
私たちは、何かを得る(何かになる)ためには、「どうすればよいか?」と方法を探します。
これはエゴ(自我)の働きですが、それでは達成できないと、津留晃一さんも言ってますよね。
このあとも素晴らしい文章が続くのですが、これを全部引用しているときりがありません。本当に2〜3ページに1ヶ所は、引用したい文章が出てきますから。
なので、この本の中心を示しながら、関連する部分を引用することにしましょう。
まず重要なのは、先ほども引用したように「あり方」を変えることなのです。どう変えるかというと、「お金がない」という「あり方」を「お金がある」というものに変えるのです。
そうは言っても、ないものはないと感じるでしょうから、そもそも「お金とはなんだ?」という点を見てみましょう。
「あなたが本当にほしかったのは、お金そのものではなく、お金がたくさんあるときの安心感。
「お金がある」というのは、「選べる自由」が手に入ること。ガマンしなくていい、好きにしていい、したいことができるという喜びです。
(中略)
もしあなたがふだんの生活で安心できていて、「自分が自由」であれば、お金のことなんて、そんなに考える必要はありませんでした。」(p.35 - 36)
つまり本当に手に入れたかったのは、「安心感」であったり、それによって得られる「自由」なのです。
別に「お金」が目的なのではなく、「安心感」や「自由」が目的なのです。
「そうやって、自分で自分の「ある」を認めて、安心できると、お金に執着しなくなります。すると、不思議なことにお金に全然困らなくなる。お金がどんどん入ってくるようになるんです。すると、”ほしい”という気持ちも減ってくるのです。」(p.37)
「お金がある」かどうかを決めているのは自分なのです。だからまず自分が「ある」と認めてしまえば、今の状態で安心できます。
安心するということは不安がないわけですから、お金に執着しなくてすみます。つまり自由になれるのです。
このように自分の「あり方」を変えると、お金もどんどんはいってくると言います。
そしてお金が入ってくるようになれば、さらに欲求がなくなっていくのです。
次に心屋さんは、今の収入は自分の価値に比例すると言います。つまり、収入が自分が思う自分の価値のバロメーターになっている、というわけです。
そして、自分が存在するだけで受け取れると思っている収入のことを「存在給」と呼びます。役に立たなくても、迷惑をかけていても、それでももらえると思える金額です。
「「存在給(基本給)」が低い人は、自分の価値が低いと思っているので(つまり、自分に自信がないので)、もっとがんばって価値を上げようとします(歩合給)。」(p.46)
だから自信がまったくない人は歩合給だけなので、頑張って頑張って仕事をすることになるんですね。働いても働いても、楽にはなれません。
逆に言えば、存在給を上げれば、もっと楽にお金が得られるということです。
「寝ているだけでも、私は月に50万円もらっていい。私は100万円ぐらいはもらっていい、と「許可」するのです。」(p.49)
自分で自分の価値を認めるだけですから、そう考え方を変えればいいのです。そうすればお金の流れが変わると心屋さんは言います。
「「そんなの信じられない!」というのは、「自分にはそれだけの価値がない」ということを信じているから。」(p.55)
そうなのです。これまで育ってくる中で、影響力のある大人から、特に親から言われたことで、自分の価値観を形成してきたのです。
今はそれを変えるチャンスなのですね。
私たちは、自分の頭で理解できることしか信じようとしません。だから、自力で頑張ってしまうのです。
しかし宇宙は、どんなことでもできてしまいます。ですから宇宙に任せること、他力を信じることが重要だと、心屋さんは言います。
そして、自分の「あり方」を変えるための4つの段階を示します。
第1段階は、「ある」に気づくことだと言います。つまり、お金は常に「ある」のだと。それを、次のように表現します。
「お金=空気」(p.100)
「みんなは空気が「ある」こと、なくならないことを信じています。あなたもそれを信じています。それがみんなの「大前提」です。「空気はカンタンに手にはいらないからがんばって集めなさい。大切に吸いなさい」とは教えられなかった。
逆に、深呼吸なんて体操のときに教えられたりしたから、”なくならない””カンタンに手に入る””いつもある”という前提なのです。」(p.102)
こういう前提(=信念)を持っているから、空気はそういうものとして存在するのだと言います。
ならばお金も、同じように思えばいいんですね。
「お金はある。豊かさはある。ためなくても回ってくる。そう信じてみてください。
あなたのお金に対する「あり方」「大前提」を変えるのです。
そうすれば、お金はちゃんと回ってきます。空気と同じように。」(p.105)
まず、そうだと思ってみる。そこからスタートです。
次は第2段階ですが、それは豊かさを受け取ることだと言います。
「「自分は豊かさを受け取れる存在である」と気づくこと。自分を認めること。受け取っていいんだと、自分を許すことです。」(p.112)
私たちはつい自分に厳しくし、ダメ出しをしてしまいがちです。罪悪感を感じたり、自己卑下したりします。そういう自己肯定感のなさが、豊かさを無条件に受け取れない原因となっているんですね。
「だから自分のことを認めてください。もう許してあげてください。あなたはただ存在しているだけで、価値がある。豊かなんです。」(p.115)
そして第3段階は、豊かさだけを受け取るのではなく、すべてを受け取る覚悟が大切だと言います。
「豊かさを受け取ろうと思ったら、ほしいものだけでなく、ほしくないものも受け取る覚悟が必要です。
お金が入る人になる第三段階は、「ほしいものだけを受け取らない」です。」(p.117)
つまり、選り好みをしていると、間口を狭めてしまうことになるからだと言います。
「結婚したい。でも、縛られるのはいやだ。」このように良いとこ取りを考えていると、どちらも得られないことになります。
すべてのものは中立ですから、メリットもあればデメリットもあります。デメリットばかり強調し過ぎると、メリットも享受できなくなるのです。
最後の第4段階は、「豊かさを受け取ったら、出す。」というだけだと言います。
つまり、貯めこまずに循環させることが重要なのです。そして、順番が大切だと言います。
「最初に渡す。最初に回す。最初に使う。お金や豊かさはどんどん出して、どんどん回す「あり方」に変えていくことです。これが「損する覚悟」です。
「ある」という前提だと、どんどん回せる。「損」も怖くない。本当に損することももちろんある。でも、どんどん回していると、「ある」前提に変わってくるのです。」(p.124)
だから損することを怖れず、まず自分から与えることが重要なのですね。
そのため、節約もするなと言います。節約するのは、「損したくない」からです。
「節約していた時代は「ない」という大前提に立っていたので、使わない。節約する。
これは、「私はお金がない人です」と自分に刷り込んでいたわけです。
そういう人にお金が入ってくるわけがありません。自分の行動を見れば、自分がどちらの前提なのかわかります。」(p.127)
ここが多くの人にとって、ネックになる部分のようです。「節約=良いこと」と信じて疑わない人が多いでしょうからね。
しかし、節約が「自分が喜ばないことをしない」なら本当に意味があるのですが、「値段が高いものは要らない」「贅沢はしない」なら、お金が「ない」という前提を強化するだけなのです。
「たとえそこに意味があろうと、なかろうと、無駄づかいであろうと、なかろうと、お金を回していく。
それぞれが出したお金で、もらったお金をそれぞれが幸せになるように使わせてもらえばそれでいいんじゃないでしょうか。だから、「好きなもの」「幸せな気分になれるもの」に使いたいですね。
お金を回していくとはそういうことだと思います。」(p.130 - 131)
このような4段階で「あり方」を変えていくわけですが、急に考え方が変わるわけではありません。
「何度も何度もくり返して、お金に対するかたよった「前提」を変えていく。
その練習、つまり「心のお稽古」をする。そうすれば、お金に対する「あり方」が変わり、「やり方」が変わります。」(p.8)
新しい思考の習慣を身につけるには、「心のお稽古」をすることなんですね。その例として、以下の様なものをあげています。
「最初に紹介するのは、金額ではなく、好き嫌いで選ぶ習慣を身につけることです。」(p.148)
物を買うときの基準を変えるんですね。安いか高いかではなく、好きか嫌いかで決める。そうすることで、そもそもの前提が「お金がある」になるのです。
それから、「お金持ちごっこ」という方法も紹介しています。
「日頃からお金持ちだったらどうするか、「お金持ちごっこ」をしていれば、お金持ちの考え方(つまり「あり方」)が身についてくるでしょう。」(p.155)
ここで注意するのは、成り金ではないという点です。成り金は、なんでも高いものを買おうとします。本当のお金持ちは、良いもの、好きなものを選ぶのです。
そして、顧客のニーズに応えることをやめ、自分の要望に応えることを勧めています。それはつまり、自分の「存在給」を上げることなのです。
「自分には価値がない。顧客のニーズに応えないと認めてもらえない。がんばらないと愛してもらえないという「媚びの大前提」を取り払ってみることです。
顧客のニーズに応えないようにすればするほど、自分の「存在給」があったことに気づきます。」(p.159)
自分の存在給に気づくことで、豊かさがやってくるというわけです。
他には有名な「神社ミッション」もあります。
なるべくご利益がなさそうな神社で、1万円を賽銭として入れる。これだけです。
役立たないことにお金を使うんですね。これを托鉢と同じだと、心屋さんは説明します。そんな無駄なことに使うお金は「ない」を、お金はいくらでも「ある」に変えるのです。
「損をすれば、豊かさが返ってくる。お金も空気も愛情も、出せば回る。これが宇宙の法則です。」(p.200)
だから前提を「ある」に変え、しっかりと回すこと。最初に与えるのです。そして、入ってくるものを受け取る。流れを止めないように、回していくことです。
「お金をケチらない。お金の流れを止めない。ちゃんと出す。なくても出す。そして「出させてあげる」。それをちゃんと「受け取る」。
「ない」と思い込まないで、「ある」に気づく。
そうすれば、必ずお金が入る人、お金に困らない人になれます。」(p.200)
「神との対話」にもお金(経済的な豊かさ)の話がありますが、まさにそこで語られていることと同じことを、心屋さんが言われているのに驚きました。
そして、私はこれが真実だと思います。わかりやすく説明してくださったことに感謝です。
あまりに素晴らしかったので、私の愛する甥っ子2人に、それぞれ1冊ずつ買って送りました。
この本を世に出してくださった心屋さんや出版社の方々、印刷所の方々、書店の方々など、関係者に感謝して。
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