小林正観さんの本を読みました。
正観さんは、2011年10月に亡くなられています。したがってこの本は、これまでの著作を再編集したものとなっています。
「40年の研究で正観さんが伝えたかった「ベスト・メッセージ集」」と帯に書かれていますが、71のメッセージが、みごとにそれぞれ4ページに収まっています。
どれもこれも素晴らしいメッセージで、何度も読み返したいと思いました。
ではさっそく、一部を引用して内容を紹介しましょう。素晴らしい言葉があまりに多いので、引用するのはごく一部です。
「「ありがとう」だけでも神様を味方につけることができ、支援・応援をいただけるのですが、それに加えて「掃除」と「笑い」(現象に対する肯定)が加わることで、神様が強い味方になってくれるようです。」(p.12)
「掃除も、自分の身体を使ってすることが「実践」。笑うことも、心の中で思っただけではなくて、顔に出して表現することが「実践」。感謝も、「ありがとう」と声に出して言うことが「実践」です。」(p.13)
この「はじめに」に、この本の結論が要約されています。神様を味方につけるには、感謝、笑顔、掃除を実践することなのです。
私も常々「実践が重要だ」と言っています。なので、鏡を見たら「笑顔のワーク」、歩きながら「感謝のワーク」、そして素手でトイレ掃除を実践していますよ。
実はこのトイレ掃除の話は、私は小林正観さんと知らずに本(「ツキを呼ぶ「トイレ掃除」」)を読んだのです。あとで正観さんのことを知ってから、実はあの本も正観さんの本だったのだと知り、驚いたことがありました。
「生きることも、老いることも、病むことも、死ぬことも、自分の思いどおりになるわけではありません。
愛する人と別れることも、嫌いな人と顔を合わせることも、寒い・暑いという感覚も、自分の意思ではコントロールできません。
なにごとも「思いどおりにならない」ことがわかって、「思いどおりにならなくていい」「思いを持たなければいい」と気づいた瞬間から、人生はラクになります。」(p.14)
本文にも出てきますが、これがお釈迦様の悟りでもあります。苦集滅道(くしゅうめつどう)という四諦(したい)です。
「神との対話」でも、結果に執着するなと言っています。必要性を好みに変えるのだと。そうすることで、自由になるのです。
「人間の生きる目的は、頑張ることでも、努力することでも、何かを成し遂げることでもなく、「喜ばれる存在になる」=「頼まれごとをする」ことです。
自分の「使命」がわかったら、あとはそれをやって、疲労困憊(こんぱい)して死ねばよいだけです。」(p.17)
あらゆる執着を捨てた時、頼まれごとが増えてくると言います。それをすべて引き受けて、言われるがままにやる。
それが「喜ばれる存在になる」ということなのですね。そしてそれが、自分の使命なのだと。
「この人たちは、「普通に生活できることが、どれほど幸せか」を知っています。
普通に歩けること、普通に食べられること、普通に話ができること……、すべてに感謝をして、「ありがとうございます」と手を合わせることができるのです。」(p.20)
「幸せは、頑張った結果として手に入るものではありません。「必要なものは、すでに、すべていただいている」ことに気がつき、そのことに「ありがとう」と感謝できれば、神様が味方をし、夢も希望も持たなくても、幸せを感じることができるのです。」(p.23)
正観さんには、知的障害を持った娘さんがおられます。その娘さんから、人生の目的は争って勝利することではなく、「喜ばれる存在になること」だと教わったと言います。
そういう人は、すべてを受け入れて、感謝して、幸せに生きることができるのだと。
本文には、娘さんを授かった時の苦悩についても触れています。すぐに受け入れられたわけではなかったそうです。
でも、あるきっかけで受け入れられるようになってから、正観さんの考え方が変わったのだとか。
すべては自分のためになるのですね。
この「はじめに」の最後には、次のように人生の目的をまとめてあります。
「私はこのように、40年ほど、宇宙のしくみ、構造などに興味を持ち、研究を続けてきましたが、その結果、わかったことがあります。幸せというものは…、
「今、足りないものを探して、手に入れること」ではなくて、「自分がすでにいただいているものに感謝し、自分が恵まれていることに気がつき、嬉しい、楽しい、幸せ…、と生きていること」なのです。そして、そのために実践することは…、
「想いを持たず」、よき仲間からの「頼まれごと」をただやって、どんな問題が起こっても、すべてに「ありがとう」と感謝する(受け入れる)こと。
「そ・わ・かの法則(掃除・笑い・感謝)」を生活の中で実践することであり、「ありがとう」を口に出して言い、逆に、「不平不満、愚痴、泣き言、悪口、文句」を言わないこと。」
すると、神様が味方をしてくれて、すべての問題も出来事も、幸せに感じて「よき仲間に囲まれる」ことになり、「喜ばれる存在」になる。
これこそが「人生の目的」であり、「幸せの本質」なのです。」(p.26 - 27)
この「はじめに」に書かれていることを読んだだけでも、この本の素晴らしさがわかると思います。
本文を読むと、正観さんが自分の守護霊さんから聞いたという話も書かれています。
自分は唯物論者だと言われる正観さんですが、霊的な体験もあるようですね。
論理的に考えるということと、そうした独自の体験に基づいて、正観さんの考え方が作られていった。この本は、その集大成と言えるでしょう。
私はこれを1回読んでみましたが、ほぼすべてのメッセージの中に線が引かれ、ページが折られ、みなさんに紹介したいと思う文がたくさんできました。
しかし、「はじめに」から引用しただけでも相当な量になるので、引用はこれで終わりにします。
絶対オススメの一冊ですから、ぜひ読んでみてくださいね。
私も、また読み返してみたいと思います。1日に1メッセージずつ読み返す。そんな読み方もいいかなと感じました。
<追記>
続編の「ありがとうの奇跡」も同じようなスタイルです。2冊合わせてどうぞ。
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