2015年03月25日

万人幸福の栞

万人幸福の栞

「万人幸福の栞(しおり)」という、ちょっと変わった本(小冊子)を読みました。

著者は丸山敏雄(まるやま・としお)氏一般社団法人「倫理研究所」の創設者で、倫理運動を推進されたのだそうです。

この倫理運動を実践している人たちが所属するのが、倫理運動の趣旨に賛同する個人会員による組織の「家庭倫理の会」と、同様に法人会員の組織の「倫理法人会」となっています。(Wikipedia「倫理研究所」より)

丸山氏は元々、「ひとのみち教団」(現在のPL教団)に幹部として所属していたそうです。

それが「特定の神をたてることが排他・独善性につながる」として、「宗教や教団のあり方に対して距離を置くようになっていった」のだとか。

この本は、一般の書店では買えません。倫理研究所のWEBサイトから注文すれば、郵送で届けてくれます。支払いは商品到着後の郵便振替のみとなっています。


さて、ではいつものように、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。

苦しみを喜んで迎え、病気になれば「おめでとう」という時代が来た。それは、苦難は幸福の門であり、万人が必ず幸福になれる絶対倫理が現れたからである。
 それは、宗教でも、主義でも、学説でもない。実行によって直ちに正しさが証明できる生活の法則(すじみち)である。
」(序)

このような力強い宣言で始まります。この言葉をFacebookの投稿で見て、私は興味を抱いたのです。

つまりこの世の法則として、苦難は幸福の門だと言うのですね。実行すれば100%間違いなく証明できるものだと。

この小冊子は、その法則(すじみち)とか倫理(みち)と丸山氏が呼ぶものを、明らかにするものなのです。


この新しい絶対倫理(くらしみち)は、何時(いつ)、何処(どこ)で、誰が行っても、常に正しい、皆幸福になれる「万人幸福の道」であります。これをつづめてみると、
  明 朗  ほがらか
  愛 和  なかよく
  喜 働  よろこんではたらく
 ことの三つであり、今一歩おし進めてみますと、
  純 情  すなお
 の一つになります。ふんわりとやわらかで、何のこだわりも不足もなく、澄みきった張りきった心、これを持ちつづけることであります。
」(p.8 - 9)

ポジティブで、笑顔を絶やさず、他人に対してオープンで、労を惜しまずに働くこと。それを素直な心としています。

この実践を行うことで、苦難が現れたとしても、それは幸福の入口だと言うのです。


苦難(くるしみ)は人を苦しめるためでも、殺すためでもない。正しく生かし、ほんとうの幸福の道にたちかえらせるためのむちであり、照明(あかし)であるのです。恐るべき何物もなく、いやがらねばならぬ何物もありません。今や病気を歓迎し、苦しみを謳歌(たたえ)る時代がきました。何とすばらしいことではありませんか。」(p.14 - 15)

つまり苦難や病気などは、何かが間違っているというサインだと言うのです。教えてくれているわけですから、それは喜ぶべきことだと言います。

では具体的に何をどう実践すればよいのか? それをこの小冊子では「万人幸福の栞(しおり)十七箇条」として提示しています。

以下にその内容から引用しますが、17箇条をすべて引用すると膨大になるので、その中から主だったものを紹介しますね。


【三】運命は自らまねき、境遇は自ら造る
 運命自招(うんめいじしょう)
」(p.33)

運命を切り開くは己(おのれ)である。境遇をつくるも亦(また)自分である。己が一切である。努力がすべてである。
 やれば出来る。
」(p.37)

これは厳しい言葉のようにも感じますが、おそらく運命によって翻弄される必要性がないことを言っているのでしょう。

自分の人生は自分が創っている。だから自分次第でどうにでもなる。そう言っているのだと思います。


【四】人は鏡、万象はわが師
 万象我師
」(p.39)

実は人はわが鏡である。自分の心を映す映像にすぎぬ。
(中略)
 親子、夫婦、交友、隣人、すべてがわが鏡であって、わが心のままに変わって行く。
 今日(こんにち)までは、相手の人を直そうとした。鏡に向かって、顔の墨(すみ)をけすに、ガラスをふこうとしていたので、一(いつ)こうにおちぬ。自分の顔をぬぐえばよい。人を改めさせよう、変えようとする前に、まず自ら改め、自分が変わればよい。
」(p.40 - 41)

バシャールなども同じことを言っていますね。現実はすべて自分の心の映し鏡なのです。もしそうなら、鏡に手を突っ込んで変えようとするような、バカなことはしませんよね。自分が変わればよいのですから。

特に夫婦や子ども、親という近い関係は、自分の心を明確に反映してくれると言います。子どもが病気になったら、それも親の責任だとしてこう言います。

子供自身に、あらわれた病気でさえも、例外なく、親の生活の不自然さが反映したまでである。」(p.52)

これはかなり厳しい言葉だと感じるかもしれません。しかし逆に考えれば、親が自分を変えることで、子どもの病気であっても治せる、ということになります。これは素晴らしいことですよね。


【七】肉体は精神の象徴、病気は生活の赤信号
 疾病信号
」(p.53)

それで、病気の根本(もと)である心の暗影(かげ)(生活の無理なところ)を切り取ってしまって、朗らかなゆたかなうるおいのある心になれば、肉体(からだ)は、自然に、すぐに、直ってしまうものである。それで、病気は実は、困ったもの、人生は苦しみなどではなくて、有難い自然の注意、天の与えた赤信号であるから、喜んでうけて、間違いを直すべきである。」(p.57 - 58)

つまり病気は、生活において「無理」をしていることがあるというサインだということです。その無理を取り去って、明るく朗らかな心を取り戻すこと。怒りや心配などをやめることです。

これも、「神との対話」などで指摘されている通りです。そもそも思考が原因で現実が生まれるという「引寄せの法則」が働くなら、病気という現実を創りだしたのは、間違いなく自分の思考なのです。


【八】明朗は健康の父、愛和は幸福の母
 明朗愛和
」(p.59)

真の正しい事とは、まず己(おのれ)が救われ、それと一(いつ)しょに人が救われることでなくてはならぬ。明朗こそ、まず己が救われるともしびであり、己のかかげたこの燈火(ともしび)で、人もまた救われる。そして世の中が光明(こうめい)にかがやいて来る。
 朗らかな人の心は、世のくもりを照らす光である。明朗は、万善(ばんぜん)のもとであり、健康の朝光(あさかげ)である。
」(p.61)

まず自分が本来の生き方をしてみせること。それによって、他人を導く方法が簡単だと、「神との対話」でも言っています。

また安岡正篤氏は、「一燈照隅 万燈照国」と言っています。自ら灯を掲げて足下を照らす。自分が暗闇の中の光となるのですね。そうすれば、それを多くの人が行うことによって、国中を照らすことができるのだと。


【十一】物はこれを生かす人に集まる
 万物生々
」(p.77)

物を象徴し、すべての財を具象したのが金銭である。金銭は物質(もの)の中で、最も敏感な生物(いきもの)である。金銭はこれを大切にする人に集まる。」(p.79)

物は、人と同じように生きている。人が徳の高い人のもとに集まるように、物もまた少しでもよく働かしてくれる人のところに集まる。物をほんとうに働かすとは、使う時思いきってこれを使う事である。」(p.80)

まず、物質も生きているという指摘ですが、これも「神との対話」などで言われていますね。すべては1つの生命なのです。

そして、その物を生かすということですが、使うべき時に思いきって使うことなのですね。いざというときに惜しむのは、物を大事にすることではないのだと。

たとえば野球のバットでも、普段は手入れをして大事に扱っても、いざ打席に入ってボールを打つときは、砕けよとばかりに思い切り振り回します。それが、バットを生かすことになるのです。

「神との対話」でも、物乞いにお金をあげるとき、思い切ってあげてしまえと言っています。それがお金を生かすことであり、自分らしく生きるという体験をすることになるのです。


【十二】得(う)るは捨つるにあり
 捨我得全(しゃがとくぜん)
」(p.85)

事業の上でも経済の上でも、その他(た)奇禍(きか)にあった場合でも、恐れ、憂え、怒り、急ぎ等々(とうとう)の私情雑念をさっぱりと捨てて、運を天に任せる明朗闊達(めいろうかったつ)な心境に達した時、必ず危難をのがれることが出来る。見事に窮地を脱することは、古人(こじん)の体験であり、「窮すれば通ず」とは、このことをいうのである。」(p.88)

災いや苦難に出合った時、そこで意気消沈したり、慌てふためいたり、他者のせいにして怒りをぶつけたりするから、上手くいかないのですね。

このことは、思考が現実を創るという法則があるなら、あまりに当然なことです。だから安心して、運を天に任せることが重要なのです。

私はよく、「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」という格言を持ち出します。結果に執着するのをやめ、すべてを受け入れる覚悟を決めたなら、あとは嬉々として自分らしく生きることなのです。


【十五】信ずれば成り、憂えれば崩れる
 信成万事(しんせいばんじ)
」(p.103)

悪人を善人にする唯一つの道は、信ずるにある。悪人だから信じられぬというのが常識であるが、悪人だから信ずる。信ずるから悪をしないのである。信は、動いて愛となる。そして、すべてをうるおし、すべてを充たす。信には欠けるkところがない。信は成し、信はみたす。
 憂えるのは疑うからである。あぶないから憂えるのではない。憂えるから失敗する。憂えるからあぶない。

(中略)
うれえるの反対は、喜ぶことである。希望にもえること、信ずることである。」(p.106 - 107)

信じないのは不安があるからですよね。「神との対話」では、すべてに愛か不安の動機があると言っています。つまり信じるとは愛であり、憂えるとは不安なのです。

そのどちらを選択するかによって、その動機(支える思考)が原因となって現実を創造します。したがって好ましい現実を創造したいのなら、不安ではなく愛に基づいて考え、言葉にし、行動すべきなのです。


「【十七】人生は神の演劇、その主役は己(おのれ)自身である
 人生神劇(じんせいしんげき)
」(p.113)

万象は神の発顕(はつけん)、世界は神の顕現、人は神の性をうけて現われ、恰(あたか)も天界での星の如(ごと)く、小宇宙をなし、小中心をなして、その各々の境に於(おい)て主位に居る。」(p.114)

人生は演劇である。劇作家、監督、演出、それは、ただ一人でかねていて、絶好無比、至らぬくまもなく、及ばぬ時処(じしょ)もない。こうもこまかにゆきとどいたものかとおそれいる。その上批評もし、報酬も与え、賞罰もあるが、公平無私、かつて一度の手落ちもなく、しすぎもない。
(中略)
 その大演劇の主役は、己自身である。」(p.116)

人生はゲームであるとか、ドラマであるなどと「神との対話」などでも言われています。

すべてを自分で創り出し、自分で楽しんでいるのですね。


ここまでが「万人幸福の栞(しおり)十七箇条」からの引用と紹介になります。

このあと、「第三 真人生の成就」と題した部分がありますので、ここからも一部を引用して紹介しましょう。

生まれることが喜びであったら、死ぬることが又(また)同じくよろこびでなければならぬ。朝起きることが喜びである如く、夜ねるのは嬉しい。金銭の入るときが元気がよかったら、金銭が出て行く時も愉快で上きげんでなくてはならぬ。貯金がうれしくて、借金がうれしくない道理がない。」(p.150)

「神との対話」でも、魂にとっては死は喜びだと言っています。誰かが死んだ時、悲しむのではなく、喜んであげるべきことなのだと。

これはおそらく、多くの人にとって受け入れ難いことでしょう。しかし、理屈から考えれば、これは間違ったことではないのです。

死を以(も)って生の終わりとするから、これに人生一切の成果がかかってくるように見える。死は、実は生の終焉(しゅうえん)ではない。これにはまず、生の本質を見ねばならぬ。生きているということは、形をとるということであり、成長すること、変化することであり、現象していることである。そして、こうした顕(あら)われの反面には、必ず、かくれた幽(ゆう)なる他の反面がある。無形であり、常住であり、不変なる一面があって、はじめて、その反面の生がある。顕(けん)は対立の世界、幽は絶対の境、すなわち幽が本体で、顕が陰影であるにすぎぬ。」(p.144)

これも「神との対話」などで言っている通りですね。生命は永遠なのですから、私たちが思っているような「死」は存在しません。絶対の世界と相対の世界を行き来するだけなのです。

けっきょくこのことを受け入れない限りは、不安から解放されることはないでしょう。絶対安心の境地に至ることはできません。

そして、不安が残っている以上、その対極の愛にはなれないし、自分らしく生きることも不可能なのです。


戦後すぐの時期に、こういうことを言う人がおられたことに驚きました。

中村天風氏も、戦後に辻説法を始めていますが、戦後というのは、何か特別な時期だったのでしょうか。

多くの人が真実に気づき、それぞれの言葉で伝えてきたのだなあと、改めて思いました。


なお、倫理研究所や倫理法人会などの活動に対しては、批判的な見方をする人が多くおられることも、ネットで調べてみてわかりました。

私はそういう活動に参加してはいませんし、この本を紹介することで、その活動に参加することを勧めるわけでもありません。

ただ、読んだ本の内容が推奨するに値すると判断したので、ここで紹介しています。

活動そのものについての判断は、それぞれの方にお任せします
 
posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 17:40 | Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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