1月16日のセミナーに参加した時に購入した、福島正伸さんのもう1冊の本を読みました。
タイトルを見て選んだので、どんな内容かは知りませんでした。けれど読んでみると、受けたセミナーの「自立型人間育成研修」そのままの内容でした。
サブタイトルに「不可能を可能にする自立型思考のバイブル」とあったのですが、そこまで見ていませんでした。
もちろん、買って大正解だと思いましたよ。期せずして、セミナーの復習ができたのですから。
この本にも購入時に、福島さんにサインをしていただきました。
では、気になる部分を引用して、本の内容を紹介しましょう。
「環境や他人が、自分の人生を決めることはできない
自分の人生を決める権利は、すべて自分が持っている
自分が楽をしようとすると、すべてのことが困ったことになる
自分が成長しようとすると、すべてのことがありがたいことになる
自分の人生を輝かせることができるのは、自分だけである
自分の人生を輝かせるために必要なものは、すでに自分が持っている
すべての人に無限の可能性がある
すべての限界は、勘違いである
つまり、どのような環境に置かれていたとしても、未来は自分次第で決まる、ということです。」(p.10 - 11)
「まえがき」に、これがこの本で伝えたいことだとあります。いわばこの本の結論です。読んでいるだけで、魂がふるえるような感動がありますね。
「環境は思い通りにならないことがありますが、そこで自分がどのように考えるかは思い通りになります。それによって、気持ちが変わり、行動が変わり、人間関係が変わり、結果が変わり、未来が変わります。
私たちの人生は、環境に左右されているのではなく、自分の考え方によって左右されているのです。」(p.22)
思考が現実を創ると言いますが、福島さんも同じことを言われます。
「そこで私が気づいたことは、次のようなことだったのです。
「自分は、ものごとがうまくいかないように考えている。しかし、何かを成し遂げた人たちは、ものごとがうまくいくように考えている」
そして、何よりも驚いたことは、どんなに優れた成功者と言われる人であっても、さまざまな問題や困難が、同じように降りかかっているということでした。」(p.29)
昨日紹介した久保ひろしさんの本にも、同じようなことが書かれています。成功者は問題や困難が少ないのではなく、そういうことがあっても他の人とは違う考え方をしているのです。
「つまり、今までは、何でも自分の思い通りにしようと思っていたのです。それは、あまりに自分勝手でわがままな考え方でした。
そうではなく、真の原因を自分自身に見い出し、自分の出番をつくれば良かったのです。自分自身に期待し、自分が成長すれば良かったのです。」(p.33)
「こうあるべきだ」「自分は正しい」という考え方は、すべてを思い通りにしようとする傲慢な考え方です。その考え方でいる限り、ものごとは上手く行きません。
思い通りにならなかったとき、その原因を自分の中に探すのです。そうすれば、自分の出番が生まれます。自分の出番なら、自分が努力し、成長することで解決できるでしょう。
「私たちは、環境に影響を受けているのではなく、習慣に影響を受けているのです。それは、どのように考えるかという、思考の習慣です。
(中略)
すべての習慣は、変えることができます。
そして、習慣を変えると、未来が変わります。」(p.40)
まるでこの幸せ実践塾で私が言っていることと同じですね。(笑)
「なぜこのようなことが可能になるのでしょうか?
それは、人間に不可能はないからです。
どんな時でも、手法が百万通りあるからです。
考えれば考えただけ、新しい練習方法や新しい技術を見つけ出すことができるのです。」(p.43)
陸上競技の100メートル走の世界記録を例に、ひたすら0秒に近づき続けるはずという予想を披露し、その理由を語った部分です。
たいていは「8秒台は無理じゃないか」と根拠のない予想を言って、自ら限界を決めてしまいます。けれども、もし9.00秒が出せるなら、8.99秒だって夢じゃありません。
人が希望を持って挑戦し続ける限り、その夢はいつか実現すると言えるでしょう。
「人はどんなに努力をしても、さらに努力をすることができます。これ以上の努力はできないと思うことはあっても、努力そのものに限界はないのです。
(中略)
何時間努力するかという、時間的努力は有限かもしれませんが、どのような努力をするかという質的な努力は無限です。努力の内容は、無限に改善することができるのです。」(p.47)
言われてみると、反論のしようがありませんよね。努力が無限なら、達成できることに限界はありません。
「まわりの人たちは、自分の行動を見ているのです。こちらの行動を見て、支援するかどうかを決めています。自分一人でもやりぬく意志というのは、いわば磁石のようなもので、目標を達成するために必要なものを、まわりから次々と吸い寄せるものなのです。
(中略)
大切なことは、できるかできないかではなくて、できることからあきらめずに努力を続けているかどうかということなのです。」(p.64)
できるかできないかではなく、やるかやらないかです。やると決めたら、できることをやるだけ。一人になってもやる。そういう強い意志があれば、人が引き寄せられてくると言います。
「安定を求める欲求は、人間の生存にかかわる本質的な欲求です。だから、それを求めること自体には何の問題もありません。問題は、安定を自分の「外」に求めるか、自分の「中」に求めるかなのです。
(中略)
安定は、自分の「中」に求める以外にありません。
自分の中に求めるとは、自分の努力によって安定を得ることです。
たとえ、自分が勤めている会社が倒産したからといって、自分の人生そのものまで終わりだと悲観する必要はありません。もう終わりだ、と思うこと自体が錯覚なのです。」(p.66 - 68)
どんなに大きな企業でも潰れることがあるし、公務員になっても大病を患うこともあるでしょう。人生の保証を「外」に求めて意味がなく、自分の「中」に求める他ないと言います。
「人は困難に立ち向かい、それを乗り越えていく中で、得られるものがあります。それが、達成感であり、さらに大きな困難を乗り越えた時には、心が震えるような感動を得ることもできます。いわば、困難の後ろに感動が待っているのです。困難が大きければ大きいほど、その陰に隠れている感動も大きくなります。」(p.78)
困難は避けるものではなく、喜んで迎え入れるものなのですね。
「実は、失敗が人生に与える影響は、まったくないのです。
つらいことだと思えばつらいことになりますし、ありがたいことだと思えば、ありがたいことになるのです。
影響を与えるのは、失敗に対する考え方なのです。」(p.84)
出来事が問題なのではなく、その出来事に対する解釈、つまり考え方が問題なのですね。
「人には大きく分けると、二つの欲求があります。
それは安楽に生きていきたいという欲求と、充実した人生を送りたいという欲求です。
(中略)
そしてこの安楽の欲求は、他へ依存する意識を生みます。なぜなら、その方が楽だからです。子どもの頃は両親や先生に依存し、そのままでいると社会人になっても、会社や社会に依存してしまうことがあります。
どんな人にも、安楽に生きていきたいという欲求がありますが、その欲求がどれだけ満たされたとしても、生きがいを得ることはできません。生きがいを得るために必要なのが、自分を社会のなかで活かしたいという充実の欲求を満たすことだからです。」(p.89)
「安楽を求めて他に依存しようとする考え方が依存型思考であり、また、充実の欲求に基づいて自分に期待しようとする考え方が自立型思考です。
自立型思考とは、他人や環境に依存するのではなく、自分自身の可能性を信じ、自分の力を最大限に発揮する考え方です。」(p.93)
「安楽の欲求」か「充実の欲求」か。どちらを選択するかで、人生が変わってきますね。
「実は、すべての趣味が、うまくいかないこと、思い通りにならないこと、苦労することを楽しんでいるのです。
ここでいう楽しみとは、安楽ではなく、充実感です。目標を持って、自発的に取り組むことから、私たちは充実感を得ることができるのです。
さらにこの苦労が、社会の役に立ち、感謝されるものならば、より大きな充実感となり、毎日ワクワクしながら生きることができるようになります。」(p.129 - 130)
考えてみれば、ゴルフなどのスポーツでも、ゲームでも、あえて制限を課して難しくしています。そんなことを、時間や労力を使い、お金を払ってまでやるのが趣味ですよね。
ワクワクする楽しいことなら、そこまでしてでも私たちはやるのです。もしそれが他の人の役に立つ仕事なら、どれほど毎日が充実した楽しいものになるでしょう。
「つまり、あらかじめ立てた目標を達成することが自己実現ではなく、目標に向けて努力をしている状態が自己実現なのです。」(p.133)
目標は通過点とも言えますね。進化成長し続けることが自己実現だと思います。
「問題が起こったとしても、それを解決することによって、次にはもっと価値の高い商品、サービスを顧客に提供できるようになります。問題を自己原因として受け止めることによって、改善、成長の機会を得ることになると考えるのです。」(p.161)
問題を他人のせいにすれば楽ですが、楽ということは、自分では解決できないということになります。
自分が何もできなければ、自己の無力感を積み重ねるだけですし、当然、自分の成長の機会を放棄することになります。
「人は無意識でいると、安楽の欲求に流されて、何をするのも面倒なことに感じて疲れていきます。ですから、意識的に自分の可能性を発揮する必要があります。自分が毎日ワクワクしながら生きていけるような習慣を持つことが自己管理です。」(p.170)
つい安楽の欲求に流されてしまいそうな自分に、充実の欲求を持たせ続けるように仕向ける必要があるというわけです。
「こうして感謝に溢れた生活をしていると、生きる意欲に溢れてきます。
生きる意欲は、環境よりも自分の意志によって高めることができるのです。
ワクワクする習慣は、これからの人生のすべてを変えるでしょう。」(p.175)
意図的に感謝の種を探し、それに感謝する。こういう習慣を身につけることが、充実の欲求を持たせ続けるために重要なのですね。
「人間関係では、自分が他人に対して発言、行動したことが、自分に返ってきます。
自分が困っている時に、まわりの人たちが助けてくれないとすれば、それは自分が過去に、まわりの人たちを助けてこなかったからです。」(p.186)
「自分の思い通りに他人を動かすことはできません。
ですから、他人への期待は、結果として裏切られることになります。期待とは、相手を自分の思い通りにしようとすることなので、その意識があると自分の思い通りにならないことを受け入れようとはしなくなります。
一方、信頼とは、たとえ相手が自分の思っていることとは違う行動をとり、違う結果を出したとしても、それをも受け入れることです。それが、相手がこちらの話を聞く前提条件になるからです。」(p.187 - 188)
他人に期待しないことは、「神との対話」でも言われています。他人を思い通りに動かす必要性はないのです。
常に、その状況で自分がどうするか、それだけが問題なのです。
そして、相手をありのままの相手として受け入れること。ここでは「信頼」と言っていますが、これは「愛」ですよね。
職場の人間関係においても、愛することが重要なのです。
「自立型思考を持っていれば、問題は改善・成長のチャンスです。
問題があるからこそ、自分の力を発揮できるし、自分自身もそこで成長することができます。問題を回避したり、問題から逃げ出したりすることは、自分にとっては成長の機会を逸することになるのです。
問題が、とても今までの経験では解決できそうもない場合であったとしても、自分の全力を出し切る最高のチャンスであると受け止めます。」(p.214)
どんな困難も、成長のチャンス。困難であればあるほど、大きく成長するチャンス。こう考えれば、「問題よ、やってこい!」という気持ちになれますね。
「もちろん、どんなに努力して解決に取り組んだとしても、必ず問題が解決できるとはかぎりません。しかし、そんな時でも、最後の最後まで、あきらめません。何度でも、取り組みます。自立型人材は、百回でも千回でもあきらめません。
一回の失敗は、一つのノウハウにもなります。だから、次に成功する確率は高くなっていきます。こう考えるとあきらめる理由はないことになります。」(p.217 - 218)
失敗の数だけ成長する。成長している限り、いつかは問題が解決するのです。
「成功者は、あきらめずに努力し続ければ、必ずいつか目標を達成できるということを知っているのです。それは、必ず達成できるというものではないかもしれません。しかし、努力し続けることが、目標達成の最も大切なことである、と考えています。
ほとんどの場合、こうして思考体型が体験的につくり上げられていきます。そして、自立型思考をいち早く身に付けるためには、きちんと導いてくれる指導者(メンター)の存在がとても重要になります。」(p.224)
自分をつねに客観視することは難しいことですし、ついつい独りよがりな考え方をしがちです。そういうとき、外から見て適確な指導をしてもらえることが、とても大切なのですね。
「無意識でいると、私たちは依存型の思考をしますが、意識をすればいつでも自立型の思考になることができるのです。ですから、自然に自立型の思考ができるようになるためには、習慣化が必要なのです。」(p.233)
自立型の思考を知るだけでは変わりません。それを知って、繰り返し実践することで、思考の習慣を身につけなくてはなりません。
この幸せ実践塾でも、理論と実践が重要だと言っています。どうあるべきか、どう考えるべきか、どう行動すべきかを知って、その実践を繰り返すのです。
タイムリーにセミナーの復習ができました。
本当はセミナーに参加して、福島さんのエネルギーに直に触れるのが良いと思いますが、それが難しい方は、まずこの本を読んでみられてどうでしょうか。
書かれている内容は、それほど難しいことではありません。いちいち納得できることばかり。あとは、自分が「やろう!」と決断するかどうかだけなのです。
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