以前、「人類との対話1」を紹介しましたが、その続編になります。「神との対話」シリーズの著者、ニール・ドナルド・ウォルシュ氏の最新作です。
「人類との対話1」については、その紹介記事にも書いたように、私にはかなり消化不足という印象が残りました。
今度の本はその続編だということなのですが、書き方はまったく違っています。
どちらかと言えば「神との対話」シリーズの10冊目以降の、神が登場しなくなった本に似た感じです。
読者に直接ニール氏が語りかけ、見た目の問題に関わるべきではなく、霊的(スピリチュアル)な問題に取り組むべきだと誘導します。
心に残った部分を、いくつか引用してみましょう。
「人は、心の平安や真実の愛や絶対の至福を経験するために、どんな存在でいる必要も、何かをする必要も、何かを持つ必要もないとわかったとき、そこが天国だと知る。それは<存在するすべて>とその存在が望むすべてのことが、<いまここでこの瞬間>に、充分に現れ、表現され、経験されるからだ。
それが<成し遂げた>ということだ。」(p.85)
「進化は止まらない。だから<成し遂げる>とは何かを終えることではない。
<神聖な旅>では「完全に成し遂げる」ことは不可能だ。それはあなたが<成し遂げた>瞬間に<魂>がより壮大な経験を思いつくからだ。だが欲求不満に陥ったり、終わりにしたいと思うことはない。より高いレベルの<神であること>へと進化する喜びは、何にも優る魅力的なものだ。それは<生命がより生命>になり、<神が神自身>になる魅力だ。そして<あなたの中にある神としての衝動>だ。」(p.91)
「だから<生命>があなたの前に、辛いことや、嫌なこと、これまでに出会ったことのない状況や出来事を差し出してきたときには、批判や非難をしたりせずに暗闇の中の光だと思いなさい。そうすればあなたは「あなたの真の姿」を知ることができる−−そしてあなたが触れ合う人々も、あなたという光をお手本にして、同じように彼らの真の姿を知ることができるのだ。」(p.100)
「<真のあなたでないもの>がないところでは、あなたは真のあなたを経験することができない。「正反対のものが存在する<相対的な領域>でない限り、何も経験することはできない。」(p.101)
「あらゆる不安(怒り、憎しみ、暴力などから生まれる)は愛が歪んだかたちだ。
(中略)
さらに突き詰めていくと、不安や憎悪や暴力は、自分の愛する何かを失うか失うかもしれない、もしくは愛するものが何もないという気持ちの表れだとわかる。
愛するものがなければ喪失感を感じない。だから、ないということに対する否定的な感情も生まれない。」(p.122)
「<神性>が願うのはただひとつ、<自ら>をすべて知り、示すことを通じて、<自ら>を完全に経験することだ。
(中略)
そしてこれは、あなたの願いでもある。」(p.144)
「あなたはいつも現実を<他のあなた>と共につくっている。あなたはそれを理解し始めた。それと同時に<私たちはひとつである>こと、この地球に暮らすあなた以外の人々はすべて<他のあなた>だとわかり始めている。
このことを<知る>レベルから<経験する>レベルへ移行することが、<成し遂げる>ことの<究極の表現>だ。
(中略)
その瞬間に、あなたは「白い衣服を着た人」と「黒い衣服を着た人」、つまり「被害者」と「加害者」両方になることができる−−そして自分がその両者であるとわかる。それでもあなたは自分自身を愛し、赦す。なぜならあなたは、戸惑うことは罪ではないことを、どんなものであれ、非道な行為はすべて忘却のひとつのかたちだと知っているからだ。」(p.157 - 158)
「それはあらゆる苦しみを無視し、他人の痛みを見過ごし、世界では何も悪いことが起こらないという態度を取るべきだという意味ではない。その逆だ。この地球や生命のあらゆる状況は、わたしたちがわたしたちの前に差し出したものだ。
(中略)
そしてその理由は、わたしたちが人と人との関係の中で、自分たちの真の姿を決断し、表し、経験するためだ。
つまり苦しんでいる人も、他の人の苦しみを終わりにする人も、どちらも自分たちの真の姿を経験している人々なのだ。」(p.184)
「苦しみとは、悲しみや痛みに対して<精神>が反応することだ。悲しみや痛みを経験しているときに苦しんでいるとしたら、それはあなたがいまは経験すべきでないとはっきり判断したからだ。判断したのは悲しみや痛みそのものではなく、苦しんでいる原因についてだ。
悲しみや痛みとは、何かが起きた結果だ。それに対して苦しんでいるということは、なぜそれが起きたのか、それを<魂の課題>にどう役立てればよいのか、あなたが充分に理解していないからだ。」(p.185)
このように、すべての現象的な問題は、私たちの魂の課題だと言います。
ですから出来事をなくそうとしたりするのは、意味がないことなのです。
では、魂の課題とした場合、私たちはどのようにして、その課題に取り組めば良いのでしょう?何が私たちを助けてくれるのでしょう?
そこでニール氏は、5つのツールを取り上げます。これらを使うことで、魂の課題に取り組むことが容易になると言うのです。
その5つのツールとは・・・。これについては、ぜひ本をお読みください。
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