アルフレッド・アドラーという心理学者の思想を紹介した本です。
哲学者の岸見一郎氏とフリーライターの古賀史健氏の共著になっています。
実はこの本は、私のメンターである吉江勝さんが勧めておられたものです。
まだ半分くらいしか読んでいないのですが、あまりに素晴らしくて笑っちゃうくらいなので、早くみなさんにお知らせしたくて、ブログに書くことにしました。
この本を勧めているのは、何も吉江さんだけではありません。
心屋仁之助さんや、野口嘉則さんなども勧めています。
この本は、哲学者と青年の対話形式になっています。
まるで小説でも読むかのように、アドラーの思想を学べるというものです。
ともかく最初から、笑っちゃうほどすごいのです。こんな心理学者がいたなんて、まったく知りませんでした。
その内容は、まさに心屋さんなどが言われているとおりだし、「神との対話」などで語られているとおりなのです。
「われわれは過去の経験に「どのような意味を与えるか」によって、自らの生を決定している。人生とは誰かに与えられるものではなく、自ら選択するものであり、自分がどう生きるかを選ぶのは自分なのです。」(p.30)
「変わることの第一歩は、知ることにあります。」(p.40)
「しかし、いまのあなたが不幸なのは自らの手で「不幸であること」を選んだからなのです。」(p.45)
「あなたが不幸なのは、過去や環境のせいではありません。ましてや能力が足りないのでもない。あなたには、ただ”勇気”が足りない。いうなれば「幸せになる勇気」が足りていないのです。」(p.53)
「孤独を感じるのは、あなたがひとりだからではありません。あなたを取り巻く他者、社会、共同体があり、そこから疎外されていると実感するからこそ、孤独なのです。われわれは孤独を感じるのにも、他者を必要とします。すなわち人は、社会的な文脈においてのみ、「個人」になるのです。」(p.70)
「しかし、自らの不幸を「特別」であるための武器として使っているかぎり、その人は永遠に不幸を必要とすることになります。」(p.90)
「「人々はわたしの仲間なのだ」と実感できていれば、世界の見え方はまったく違ったものになります。世界を危険な場所だと思うこともなく、不要に猜疑心に駆られることもなく、世界は安全で快適な場所に映ります。対人関係の悩みだって激減するでしょう。」(p.99)
「怒りとは、しょせん目的をかなえるための手段であり、道具なのですから。」(p.106)
「人は対人関係のなかで「わたしは正しいのだ」と確信した瞬間、すでに権力争いに足を踏み入れているのです。」(p.107)
「しかしアドラーは、相手を束縛することを認めません。相手が幸せそうにしていたら、その姿を素直に祝福することができる。それが愛なのです。互いを束縛し合うような関係は、やがて破綻してしまうでしょう。」(p.116)
「他者から承認される必要などありません。むしろ、承認を求めてはいけない。」(p.132)
「いいですか、われわれは「他者の期待を満たすために生きているのではない」のです。」(p.135)
「相手のことを信じること。これはあなたの課題です。しかし、あなたの期待や信頼に対して相手がどう動くかは、他者の課題なのです。そこの線引きをしないままに自分の希望を押しつけると、たちまちストーカー的な「介入」になってしまいます。
たとえば相手が自分の希望通りに動いてくれなかったとしてもなお、信じることができるか。愛することができるか。アドラーの語る「愛のタスク」には、そこまでの問いかけが含まれています。」(p.143)
「自らの生について、あなたにできるのは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」、それだけです。一方で、その選択について他者がどのような評価を下すのか。これは他者の課題であって、あなたにはどうにもできない話です。」(p.147)
とりあえず気になったところを引用してみました。
断片的でちょっとわかりづらいかもしれませんが、これまで私が言ってきたようなことが書かれています。
愛とか信じることとか、他人と自分の区分けなど、まさにそうです。
まだ残り半分ありますが、この後も笑っちゃうほどすごいと確信しています。
ぜひ、読んでみてくださいね。
