「一瞬で幸せになる方法」の阿部敏郎さんと、「あの世に聞いた、この世の仕組み」の雲黒斎さんが、「阿雲の呼吸」と題して全国でトークライブを行っています。
この「降参(サレンダー)のススメ」は、これまで行われたトークライブの内容を編集した本になっています。
お二人の本はすでに読んでいますが、このトークライブのやりとりを読むと、かなり深く真実を認識されておられるのだということがわかります。
2012年のアセンションについても書かれていますが、そこから人類にとっては春の季節になるのだとありました。
だから徐々にお二人のように、本質的なことがわかる(体験する)人が増えてくるのだと。
「ニュー・アース」の著者のエックハルト・トール氏や「神との対話」シリーズのニール・ドナルド・ウォルシュ氏なども、いち早く本質を知ってしまった人だと言っています。
この本の内容は、まさに「神との対話」シリーズで言われていることと合致しています。
「あの世に聞いた、この世の仕組み」などでは、まだ人生は修業の場というような表現があったのですが、この本を読むと、別の解釈が書かれていました。
「これしか存在していない完璧さが、「自分の完璧さ」「自分の喜び」「自分の至福」「自分の安定」、こういうもに気づくためには、「そうではない状態」に一度入らざるを得ないワケです。
そのために仕掛けられた大きな宇宙の仕組みが、こういう我々や森羅万象を創っている。そして人間というものの役目はまさに、そのためにあるんだと考えています。」(p.222)
またトークライブの聴衆から、「自分を苦しめる元凶とも言える自我はなぜ誕生したのか?空(くう)が至福の状態なら、どうしてそこにとどまらなかったのか?」という核心をついた質問がありました。
それについてお二人は、このように答えておられます。まずは阿部さんから。
「「自分が健康である」ということが、どういうことなのかということを認識するためには、一度「そうじゃない状態」を経験しないといけないワケです。「自我」と「さとり」の関係も、それと同じことなんですね。いったん「見失う」ということをしなければ、確認できないんですよ。」(p.249)
一方、黒斎さんは、雲さん(守護霊)から聞いた話として、このように答えます。
「「人生はゲームっていう比喩、精神世界でもよく聞くだろう?まさにそのとおりなんだ」って。
ゲームってのは、まさに「わざわざ思いどおりにならない」という世界を、自分たちで創り出して、そしてその思いどおりにならないという、そのことを楽しんでいるんですよね。つまり、ストレスを娯楽としているワケです。
(中略)
で、最終最後にこう言われたんですよ。
「大丈夫だ。なんの心配もいらないから、安心して苦しめ」って。」(p.252)
まさに「神との対話」シリーズや、「「ザ・マネーゲーム」から脱出する法」などで語られている通りです。
では、どうすればお二人のような「さとり」という体験ができるかということなのですが、これは努力してできることではない、と言います。
なぜなら、「さとり」というのは、自我をなくすことで得られるものだけれども、さとろうとして努力するのは自我そのものだからだと。
ですから、自分にはどうしようもないと降参すること、信頼して身を投げ出すこと。そういうことが大切だと言います。
それが帰依、南無、サレンダーなどの言葉で表現されるもの。
ここには書かれていませんが、絶対的に神が救ってくれるという信仰もまた、そういうことなのでしょう。
存在するのは「ひとつの命」だけなのだから、安心してそれを信頼すること。つまり不安を取り除くこと。
それが自我の向こうにある「ひとつの命」につながる「さとり」に至る方法だと言います。
「瞑想」もその方法なのですが、「瞑想する」ということはできないと言います。自分の努力でできるものではないから。
ですから、「瞑想に落ちる」というのが正しいと言います。いわば眠りに落ちるようなものです。
実際、眠っている間に私たちは大本の「ひとつの命」とつながるのだと言います。
それと「さとり」との違いは、自覚があるかどうかだけなのです。
眠りは、大本の「ひとつの命」とつながることで、この世で生きるためのエネルギーを補充しているのだそうです。
これなども、「神との対話」シリーズでも言われていることと同じですね。
また「引寄せの法則」についても、同様のことが書かれていました。
「つまり宇宙は、誰かの願いを叶えるそのことによって、自分の願いが具現化されていくという構造で成り立っている、ということなんです。」(p.164)
これなどは「神よりしあわせ」に書かれていることと一致します。
「引寄せの法則」をうまく働かせるには、まず他者に焦点を絞り、他者の望みを叶えてあげることなのだと書かれていますから。
この本を読むと、多くの人がさとる時代、スピリチュアルな時代になったのだなと、感じられてきます。
人類が苦しみから解放されるのは、そう遠くない近い将来なのかもしれません。
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