斎藤一人さんの本を読みました。
これは、私のメンターの吉江勝さんが紹介してくださった本で、一人さんの本の中では、もっともエネルギーがあふれているということだったので、買ったみたのです。
私は文庫本を買ったのですが、単行本もあります。驚いたことにこの単行本は、1997年7月発行となっています。
何が驚きかというと、「神との対話」の日本語版の発行が1997年9月だからです。
それがどうしたと言わないでくださいよ。実はこの本に書かれていることは、まさに「神との対話」で語られているような内容なのです。
「そして、私たち人間も、木も、すべては宇宙エネルギーです。たった一つの宇宙エネルギーが変化してできただけのことです。」(p.242)
「煎じ詰めれば、この世は、みんな一個の宇宙エネルギー。」(p.243)
「神との対話」の肝は、すべてはひとつの存在で、「ひとつのもの」だということに尽きます。
そのことを一人さんは、明確にこの本の中で語っています。
私はその後に書かれた本や、講演録のような本しか読んでいなかったのですが、どうやらこの後はトーンを落とされたようですね。
おそらく、ストレートに話しても変な宗教だと勘違いされるだけで、受け入れられないと判断されたからではないでしょうか。
それにしても驚きです。
この本で一人さんは、「困ったことは起こらない」から、ともかく安心するようにと言います。
「私が言いたいのは、そんなふうに考えると気持ちが楽になりますよ、ということではありません。
「困ったことは起こらない」と考えたときに、現実が変わるということを知っていただきたいのです。」(p.21)
本田健さんや小林正観さんなども言われていますが、人生への絶対的な信頼です。
それがあれば、現実的に良くなるということを、一人さんも言明されています。
それはおそらく、神と言うか宇宙エネルギーと言うか、そういう「ひとつのもの」がこの世を創り出した意図に沿って生きるならば、悪いことにはならないという信頼があるからでしょう。
ただ、人生で問題が起きないわけではないと言います。それは、魂を向上させるためのものですから。
「目の前の困ったことというのは、前段階の魂の波動が起こしたものです。これを解決するには、あなたの考え方を変えて、心を豊かにして、魂を向上させないと解決できないのです。」(p.23)
「困ったこと、それは、あなたの魂のステージを向上させる、神様からのプレゼントなのです。」(p.29)
そして人間関係は、そのために与えられると言います。
「たとえ、相手がどんなことをしても、相手を変えようとしないこと、相手に期待しないことです。相手に期待することは一番苦しいことなのです。
あなたが嫌だと思うことをしている、あなたの妻、夫は、あなたの魂の修行のために現れた人間なのです。」(p.38)
だからそれが仮に浮気性の夫であっても、まずそれを受け入れ、それはそのままにしておいて、どうしたら好きになれるかを考えるのだと言うのです。
苦しむのは、今の自分の考え方が間違っているということを、神様が教えてくれているのだと言います。
「神との対話」でも感情は魂の声だから、神は感情を通じて語りかけると言っています。
つらい感情というのは、「その考え方が間違っているよ」という魂の声、そして神の声なのでしょう。
ですからまず、どんな状況でも「困ったことは起こらない」と信じて、その中に喜びの種を探すことなのです。
「嫌なことに焦点を当てるのではなく、楽しいことに焦点を当てるのです。
そうすれば、人生が楽しくなる。心が豊かになる。その豊かな心で、誰かを幸せにすることもできるのです。」(p.62)
「あなたが不幸なままで、ほかの誰かを幸せにしてあげることは不可能です。まず、あなたが幸せになることです。
それで、ほかの誰かが幸せになるのです。あなたが幸せにならないと、その誰かが幸せになれません。
人間は、他人を不幸にするための努力をする必要はありません。人を幸せにする努力が先なのです。」(p.70)
こうして、まず今のままで自分が幸せになることだと言います。
それによって他人を幸せにすること。そうすると、自分がさらに幸せになるのです。
そして、人間は常に自分の枠を超えて大きくなることを希求する生き物だと言います。
「この世には、人間を喜ばせてくれるもの、いろいろな楽しみがあります。でも、人間が永久に喜び続けることができるものは、たった一つしかありません。
それは何か。それは、自分の限界を超えること、そして、そのための投資をすることです。なぜなら、人間は向上することを喜ぶようにインプットされた動物だから。」(p.138)
人は進化成長するために生きています。だから、進化成長しようとすると楽しいし、それを喜べるのですね。
そしてより成長するためには、自分の心に栄養を与えなければなりません。
「では、心はどうしたら力強くなれるのか。
それが、肯定的な考え方です。
肯定的な言葉です。
肯定的な考え方ができるようになると、日常生活すべてにわたって、肯定的な言葉で満ちあふれてきます。
肯定的な言葉のフルコースで、あなたの手に、足に、頭に、そして、魂に栄養を与えるのです。」(p.204 - 205)
これは本当に素晴らしい気づきです。
この本も、7回読んでみたい本だと思いました。
【本の紹介の最新記事】