ディーパック・チョプラ博士の本です。
博士のことは噂ではよく聞いていましたが、これまで著書を読む機会がありませんでした。
ふとそのことを思い出し、まずは1冊読んでみようと思い立って、この本を買ってみました。
医者のチョプラ博士がスピリチュアルなことを話されるのは、ちょっと違和感があるというのが正直な感想です。
しかし、この本を読んで驚いたのですが、ものすごく深い悟りを得ておられる方なのだなあと感じました。
ニューデリー生まれでアメリカの大学を出られ、アメリカに住んで活躍されているとのこと。
このことからも、生粋のクリスチャンとはまた違った宗教観と言いますか、精神性(スピリチュアリティー)があるように思うのです。
「自分の感情に気づくことはより大きな気づきへの第一歩ですが、さらに難しい次のステップは、その感情を受け入れることです。それを受け入れ、その責任を受け止めるのです。」(p.25)
「解決にいたるための最も実用的な方法は、スピリチュアルであることです。なぜなら、人が変えられるのは物の見かただけだからです。あなたの目がふさがれていることがもっともよくないのです。」(p.28)
「人と関係を持つことは、その人と手を携えて自分自身を探求するための旅なのです。お互いに責任を引き受け合うことができたとき、なによりも大きな満足がやってきます。」(p.48)
「最初の一歩は、幻想から目覚めることです。距離を置いてものごとを考え、あなたは、自分の存在の基になっているものについて無知であると認めるのです。知らないという事実に身をゆだねることによって、あなたは流れ込んでくる知識を受け入れることができます。」(p.103)
「私が提案する基本的な原則は、「幸福とは、あなたが毎日を幸せにすることによってつくられる」ということです。」(p.122)
「完全な意識というのは、二つの要素がある状態です。あなたはあなた自身を個人と見ていますが、魂という一つの大きな状態にも属しているのです。」(p.154)
気になったところを一部だけ引用してみましたが、これを読んでみても、いかに「神との対話」シリーズなどと同じようなことが語られているかがわかると思います。
人類の精神性は解放されつつあり、こういった気づきが万人のものになるのも、そう遠くない未来かもしれません。
なお本書は、問題が起こった時のスピリチュアルな解決方法として書かれたものです。
具体的な相談事に対して、博士が回答した事例がたくさん載っています。
ただ、具体的にこうしなさいという部分はわかっても、なぜそうなのかとか、かなりわかりづらい部分も多いと思います。
言葉としては頭に入ってきても、その意味が理解しづらいのです。
これは翻訳の問題なのか、それとも精神性を高めないと理解できないのかわかりませんが、そういう面でとっつきにくい感じがするかもしれません。
けれども、他にも多くの著作があり、ベストセラーもたくさんあるそうですから、多くの人から支持されているのは間違いないでしょう。
【本の紹介の最新記事】