通称「またかな」こと、「「また、必ず会おう」と誰もが言った。」が素晴らしかったので、喜多川泰さんの本を買ってみました。
この「手紙屋」は、就職活動に臨む主人公を、手紙によって励まし、成長させていく物語です。
仕事とは何なのか?生きるとはどういうことなのか?
そういったことを、10通の手紙を通じて主人公に示し、主人公もまたそれによって啓発されて成長していきます。
もし私が、自分が就職活動をするときにこの本を読んでいたら、おそらく今とは違った人生を歩んだでしょうね。
当時の私は、営業など対人業務が苦手だから、事務職、研究職などを考えていました。
ただそういう職種の募集は少なかったのです。そこで目をつけたのが、プログラマーとかSEという職種でした。
幸いなことに当時は、世紀末には10万人くらいSEが不足するなどと言われ、どこも引く手あまただったのです。
ですから入社したとき、音大出身とか家政科出身など、畑違いの人が大勢いるのでびっくりしましたよ。
まあ私も、政治学科卒ですから他人のことは言えませんが、少なくとも理数系が得意だったし、コンピュータについても多少習ってましたから。
しかし、この主人公が最初にやろうとしたのと同様に、安定した会社、少しでも給料の良い会社を選んだことは間違いありません。
せいぜい、教育に関することにタッチしたいなという、わずかな希望があったくらいで。
まあでも、就職だけですべてが決まるわけでもありません。
それはこの本にも書かれているように、どういう会社を選んだとしても、最終的には自分が決めたゴールにたどり着くのだと思います。
そうだからこそ、会社の安定性とか給料などで選択することは、もったいないことなのですね。
このあと続けて、喜多川さんの「「福」に憑かれた男」を読みました。
これまた素晴らしい内容ですね。
福の神が主人公に憑(つ)くのですが、どうにも思い通りに幸せになってくれない。
それで先輩の福の神のアドバイスを受けたりしながら、主人公が幸せになっていく物語です。
その中でも、すごいことが語られています。
「何はなくとも「今、幸せだ!」「僕の人生は成功している!」ってことに今すぐ気づくことができれば、一生幸せで、成功した人生が約束されます。」(p.86)
なんだかまるで、幸せ実践塾の講義みたいですね。(笑)
喜多川泰さんの小説は、本当にためになる言葉が散りばめられています。
もっともっと読んでみたくなりました。
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