2013年09月02日
あの世に聞いた、この世の仕組み
スピリチュアルな本は数多くありますが、これほど不まじめに見える本は、他には「夢をかなえるゾウ」くらいでしょうか。
それだけ表現がくだけているというだけで、内容がいい加減というわけではありませんよ。
実際、この本をなにげに開いたとき、そこに書かれていることをチラッと見て驚きました。
「モーセはね、戒律を述べたのではないんだよ。訳し方・伝わり方が違っているんだ。
「十戒」とは、のちに他者が当てた言葉だよ。原語のヘブライ語では、単に「十の言葉」となるんだ。だから、もともと戒律・規則を語っているわけではない。「汝、殺すべからず」なんかも訳し方が違う。ヘブライ語を直訳すれば「殺してはいけない」ではなく、「あなたは殺さない」となる。つまり、これは命令や強制ではなく、「まさかまさか。あなたが人を殺すなんてことはないよね」という、自発的な行いを促した言葉なんだ。」(p.139)
もうこれで、私の心は完全にとりこになってしまいました。(笑)
だってこれこそ、「神との対話」シリーズで唯一、神学的なオリジナルと言われている内容ですから。
神が決めた戒律なんて存在しない。絶対的な善悪の価値観なんて存在しない。
そんなことを語るのは「神との対話」シリーズくらいかと思ったら、ここにもあった。
それが、とても驚きだったのです。
最初から読み始めると、もう驚きの連続です。
なぜって、そこで語られている内容は、ほとんど「神との対話」シリーズと同じだったからです。
パクったということではなく、同じようなインスピレーションを受けて書かれた、と表現する方が正しいと思います。
しかも、その説明方法(たとえ話)にはユニークなものがあり、わかりやすいです。
特に、人が死ぬことについて、生まれてもいないのに死ぬことがあろうか、という論理は斬新でした。
「ワンネス」という言葉で表現されていますが、究極には「ひとつのもの」しか存在しないということも、しっかり書かれています。
輪廻転生についても、その「ワンネス」と合わせることで、実は今目の前にいる他人とは、他人ではなく自分なのだと説明しています。
これなども、理屈からすれば当然なのですが、一歩進んだ説明です。
ともかく読みやすいので、一気に読めてしまいました。
もちろんそれは、「神との対話」シリーズなどで、そういう話に対する理解があったからかもしれません。
初めてそういう話を知る人は、すらすらとは読めないのかも。
まあでも、読み物としても面白いし、何度でも読んでいれば、そのうちに理解できるのではないでしょうか。
笑いながらこの世の本質を知る本。オススメです。
なお、上記の本は、2010年に出版されたものです。
元は著者の雲黒斎(うん・こくさい)さんが2006年からブログに書いていたものだとか。
それが今年の8月に続編の「もっとあの世に聞いた、この世の仕組み」が出版され、売れ行きが好調なのだそうです。
その話を聞いたので、私も興味を持って買ってみたというわけです。
続編も続けて読みましたが、こちらも濃い内容で面白かったです。
特に、超訳「般若心経」はすごかったです。
わかりやすくて、面白くて、それでいて核心を突いている。
もう、これを読むだけで価値があると思います。
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