昨日の記事が「幸せになれない人の考え方」だったので、今日はその逆の観点から話をします。
しつこいと思われるかもしれませんが、何度も何度も、手を変え品を変えてインプットすることが重要だと思います。
そうすることで、徐々に自分の中にその考え方が形成されますからね。
そういう意味では、同じ文章を何度も読むというのも同様の効果があります。
同じ本を7回読むことを勧めていたのは斎藤一人さんでした。私も一人さんの本を7回読みましたよ。
そうすることで、そこに書かれていることが深く理解できるし、心に浸透してきます。
そのことを以前、「少しずつ腑に落ちていく」という記事にも書きました。
ですから、繰り返すことは重要なのです。
とは言え、同じことを繰り返すと飽きるものです。
これは人の本性だと思います。みんな飽きるんですよ、同じことだと。
そこで、ちょっとだけ変える、ということが大切になってきます。
本を繰り返し読む場合でも、少し間を置くことで、多少忘れている状態を作ることがコツですね。
だから毎回、新鮮な気持ちで読めます。
もちろん達人になると、その飽きるところをぐっと我慢し、同じように見える中に新鮮なものを見つけようと努力します。
昔の中国、殷という国の湯王という人が、そういうことをやっていました。
顔を洗う水を入れた洗面器に、自分を戒める言葉を彫り、それを毎朝見ては、自らの襟を正したそうです。
「湯 ( とう ) の 盤 ( ばん ) の銘に曰く、「 苟 ( まこと ) に日に新たに、日々に新たに、また日に新たなり」と。」
まあそれくらい、同じことの繰り返しは飽きるし、マンネリになりがちだということです。
とまあ長い前置きでしたが、昨日とは視点を変えて、幸せになる人の考え方についてお話しましょう。
昨日の記事にも書いているように、幸せになる人となれない人は、考え方も逆なのです。
ではどの部分が逆かというと、他人や環境にとらわれる考え方か、とらわれない考え方か、という点です。
特に他人に依存することが多いので、その部分に焦点を当てました。
他人が自分の思い通りになることにとらわれると、そうならない現実に直面するために、幸せになれないのでしたよね。
幸せになれる人は、他人は他人だと割り切っているため、他人を思い通りにしようとは考えないのです。
そして、そもそも他人と自分とは違うとわかっていますから、他人から「常識に従え!」と強制するようなことを言われても、あまり意に介しません。
自分の頭で考えて、その人が言うようにした方が良いと思えば従うし、良いと思えないのであれば従わないのです。
つまり、表面上は他人の言に従うことがあっても、内面的には言いなりになっているのではなく、自分で決めているのです。
自分で自分のことを決めているのですから、その結果、何か不都合なことが起こったとしても、他人を責めるようなことをしません。
単に自分の選択が間違っていたと気づいたのですから、今度は別の選択をしようと考えるだけです。
いかがでしょう?とても自由だと思いませんか?
そうなのです。自由なのです。何にもとらわれないということは、まさにその言葉通りに自由なのです。
自由でいられるから、不満がありません。不満がないから、幸せでいられます。
このように、幸せになれる考え方をする人は、苦労もなしに幸せでいられるのです。
「そう簡単なように言うけど、他人の言動が気になってしまうんだもの、しょうがないじゃないの。」
そういう気持ちになる人は多いでしょうね。私もそうでしたから。
実はこれが、仏教などの宗教が解決しようとしてきた難問なのです。
執着を手放す。
口が酸っぱくなるほど、仏教ではこの重要性が語られています。
そのためにお坊さんは、厳しい修行をするのです。
でも、なかなかその執着心を手放せません。このことは、以前の記事「性欲を抑えるには座禅修行?」で触れています。
それほどまでに執着心を手放すことが難しいなら、一般の衆生は、どうやって手放せるでしょう?
中村天風氏は、この方法論において独自の「心身統一法」を編み出し、多くの人に影響を与えました。
私が提唱している方法は、それとはちょっと違いますが、様々な人のやり方から影響を受けて、私なりに考えたものです。
ですから私独自のものと言うより、多くの人が言っていることの寄せ集めみたいなものですね。
まあでも、効果があるならそれで良いではありませんか。私はそう思っています。
それで執着心を手放す方法ですが、そのポイントはいつも言うように、理論を知ることと、理論を知って実践することです。
理論で重要なのは、「必要性は存在しない」ということ。必要性を感じているけど、それは幻想だということです。
必要性が存在しないなら、執着する必要がないわけです。
あとは必要性が幻想だということを、徐々に自分の心に浸透させるために、実践を繰り返すことです。
実践方法はいろいろ書いていますので、「実践内容」や「鏡のワーク」のカテゴリをご覧ください。
わかってしまえば「なーんだ」というようなことなのですが、心がとらわれていると、なかなか気づかないことだと思います。
また、理解したとしても、気を許すといつの間にか、執着していたりするもの。
だから常に理論を学びつつ実践を繰り返す。これが重要になります。
「なんだか大変そうだねえ。」
そう思われるかもしれませんね。
そう思われるのでしたら、やらないという選択肢もあります。それで幸せでいられるなら、それで充分ではありませんか。
なかなか幸せになれない、もう今までの自分では嫌だ。そう感じたとき、思い出してみてください。
人は、自分の自由意志で決断するもの。それもまた、重要な理論ですからね。
2013年08月09日
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