この前読んだ「アロハ!」でホ・オポノポノのことが少しわかったので、さらに深く知りたくてこの本を買いました。
ムック本ですが、評判が良かったので選んだのです。
薄い本ですけど、内容はとても濃かったです。選んで正解でした。
著者は、イハレアカラ・ヒューレン博士と、カマイリ・ラファエロヴィッチ女史、通称KR女史です。
ホ・オポノポノという問題解決手法は、直接的に現象に働きかけるものではありません。
むしろ、現象がどうなるかということを期待せず、手放すこと(=執着しないこと)が重要だと言います。
では、ここで行われるクリーニングとは何かということになるのですが、現象を作り出している記憶をきれいにすることなのだそうです。
この世に困った(と私たちが感じる)現象が起こるのは、私たちの思いが記憶となって絡まっているから。ですから、その記憶をきれいにしてやらないと、この現象はなくならない。
その記憶をクリーニングしてほしくて、ウニヒピリ(=潜在意識のこと)が現象を見せてくれている、ということなのです。
そのウニヒピリの存在に気づき、見せてくれる現象をすべてクリーニングすることによって、私たちは至高の存在とつながるようになり、すべての問題が解決する。
だからホ・オポノポノは問題解決手法なのだ、ということのようです。
そのクリーニングにはいろいろ方法がありますが、代表的なのは「ありがとう」「愛しています」「ごめんなさい」「許してください」という4つの言葉を唱えるというもの。
全部でなくても、「ありがとう」や「愛しています」だけでもいいようです。
しかも、気持ちを込める必要はなく、ただスイッチを入れるようなつもりで、それらの言葉を心の中で唱えれば良いのだとか。
小林正観さんなどが言われているように、「ありがとう」を何万回か唱えるというやり方と、同じような感じですね。
では、「なぜこの世の仕組はそうなのか?」ということに対しては、何の説明もありません。
インスピレーションで与えたから、ということなのでしょう。
あるいは仏陀が言ったように、そういう理由を知ろうとするより、今すぐに救われる方が重要ではないか、ということかもしれません。
私はまだ、ウニヒピリという存在については、ちょっと懐疑的です。
「自分のウニヒピリは女性で・・・」とか、「ウニヒピリが名前を教えてくれた」などと言われると、ちょっと眉唾ものだなという気がします。
でも、そう感じる人の気持ちが嘘だとは思いません。そう感じる人は、間違いなくそう感じるのでしょう。
けれど、そう感じているからと言って、実際にそうなのかどうかとは、また別の問題だと思っています。
私は、理屈で説明できないことは信じられないタイプなので。
本の後半には、ホ・オポノポノを実践することで、人生が変わったという人の事例がたくさん載っています。
本当かウソかはわかりませんが、そういうことがあっても不思議ではないでしょう。
けれども先ほども書いたように、変わることを期待してもいけないのです。
期待する思いが湧いたら、その思いさえもクリーニングする。それがホ・オポノポノなのです。
その事例を読んで私が感じたのは、この人たちはみな、自分というものを一歩下がった視点から見ている、ということでした。
つまり、現実に起こる出来事に溺れていない感じです。これは、ものごとに執着しない状態ではないでしょうか。
そう気づいたとき、ホ・オポノポノによって人生が変わるのは当然だなあと得心しました。
ホ・オポノポノのクリーニングを、魔法のように考えて実践するのも間違いではないでしょう。
しかし私は、これは自分自身を意識するステップだと思うのです。
つまり、自分がどう感じたとか、何を考えているとか、一歩下がった視点から見てみること。
それができないと、その思いをクリーニングできませんから。
逆に言えば、クリーニングしようとすることで、自然と一歩下がった視点から自分の感情や思考を観察できるようになる、ということなのです。
そしてクリーニングするということは、起こる現象の責任を引き受けることだと言います。
つまり現象の原因は自分にあるということです。
原因が自分にあるから、自分にクリーニングさせようとして、ウニヒピリがその現象を見せてくれている。
そうだとすれば、これもまた原因と結果の法則(引き寄せの法則)であるとも言えますよね。
私には、このホ・オポノポノで説明する仕組が正しいかどうか、まだ何とも言えません。
しかし、結果として人生が良くなっていくということには、間違いないだろうと感じています。
理屈より直感を重視するタイプの人には、こういうやり方が合うのかもしれませんね。
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