先日の「帰省してきました」という記事の最後の方に、「それよりも感動的なことがあったのですが、それはまた別の機会に」と書きました。
今日は、そのことを書いてみたいと思います。
最近は、一時帰国した時にレンタカーをよく利用します。
妻と2人で行くことが多く、車で移動する方が便利だからです。
実は私、カーナビを使ったのは、数年前に借りたレンタカーが初めてだったのです。
最初は使い方がわからなくて戸惑いましたが、慣れてくると便利ですね。
「あと、700mで三次方面に右折です。」「あと、400mで右折です。」「もうすぐ右折です。」「右折です。」
もうしつこいくらいに、次にどうすれば良いかを指示してくれます。
しかも、少し前から示してくれるため、心の準備ができます。
田舎では、ほぼ問題ないのですが、都会だと少々やっかいです。
まず車線が複数あるので、どこを走るのが良いのかがわかりません。
そんな悩みも、最近のカーナビは知らせてくれます。
「この先、右折専用レーンがあります。ご注意ください。」
画面を見ると、3車線の真ん中を走るように指示されていたりします。
たとえば400m先というのも、都会ではそこまでにいくつも交差点がある場合があります。
指示を聞いて正面を見ても、それだけではどの交差点を曲がれば良いかがわかりません。
ここで落ち着いて画面を見ると、目的の交差点までの状況が示されています。
「なるほど、2つ先の信号のある交差点を曲がればいいんだね。」
そういうように、簡単に判断できるのです。
このカーナビの良いところは、途中の経路を知らなくても良いところです。
目的地がどこかさえ知っていれば、経路はカーナビが考えて示してくれます。
高速道路を使うのか、最短距離にするのか、それともカーナビのお勧めに従うのか。私が決めるのは、それだけです。
あとはカーナビの指示通りに進むだけで、気がつくと目的地に到達しているのです。
今回は、なるべく高速道路を使わずに走りました。実家に近い田舎ですが、一度も走ったことがない道が多かったです。
ときには、対面通行ができないほど細い道に入ることもありましたが、カーナビを信じていたので、安心して運転しましたよ。
目的地までの時間も表示されるため、レンタカーの返却時間も予定通り。
本当に何から何まで、まるですべてお見通しかのようにことが進みます。
運転しながらふと、「これって、すごいことだよね。」と、1人、感動してしまいました。
だって、まったく走ったことがない道なのに、目的地に到着することを確信して、平然として運転している私がいるのですから。
もしカーナビがなかったら、「あれぇ、本当にこの道かなあ?どっかで間違ったんじゃないかなあ?」などと、不安に駆られたことでしょう。
それが、どんどん山奥に入っていくような道でさえ、なんの怖れもなく運転しているのです。
そして、気づきました。
「これって、人生と同じことだよね。」
よく、こんなことを言われます。
私たちの脳、あるいは潜在意識は、私たちの忠実な下僕(しもべ)であると。
私たちが「こうありたい」という目的を示すと、あとは勝手に的確な経験を引き寄せてきて、最終的にその目的が達成できるように導いてくれます。
私たちは、どうやったら目的を達成できるか(HOW)などと考える必要はなく、ただ目的を思い描き(WHAT)、達成できることを信じて、安心して心の声に従っていれば良いのです。
こういうことを、多くの人が言っていますが、それはまさにカーナビにしたがって運転するようなものだと感じたのです。
そのことに気づいた時、なんだかとても感動しました。
カーナビですら、こうやって的確に経路を指示してくれるのです。
ましてや私たちの脳は、潜在意識は、それ以上のものではないでしょうか?
そうだとしたら、私たちに生まれつき備わったナビを利用しないなんて、非常にもったいないことだと思うのです。
最近また本田健さんの「ユダヤ人 大富豪の教え」を読み返しているのですが、そこにもこう書かれています。
「多くの人の最大の問題は、理想の状態をイメージしないことなんだ。君がやらなければならない最初のことは、自分の望む人生をイメージすることだ。そして、そのイメージをする際に出てくる不安、恐れ、イライラに立ち向かうことだ。」
(p.214)
「理想」とか「自分の望む人生」というのが目的地になります。それを「イメージする」ことは、カーナビに目的地をインプットすることです。
そのイメージをするとき、「自分にできるだろうか?」といった不安が生じることがあります。その不安に立ち向かえ、と言うのです。
また、こんなことも書かれています。
「人生に迷ったとき、自分が何をすれば楽しいのか、胸に手を当てて聞きなさい。そして、自分のハートの声を、人生の羅針盤にするのだ。自分の中にあるドキドキ、ワクワクを感じなさい。」
「何も聞こえないとしたら、それは君が忙しくしているせいだ。君の心が日常の雑事でいっぱいになり、静かな声がかき消されている。そういうときは、心を静かにして、ハートの声に耳を傾けるときだ。ハートの声が、君の人生を導き、目の前の道を切り開いてくれるだろう。」
(p.82-83)
運転している途中は、カーナビの音声をしっかりと聞いて、その指示に従うことです。
人生では、「ハートの声」がカーナビの指示です。直観と呼んでも良いでしょう。直観を鍛え、研ぎ澄ますことが大切です。
それでも、「本当にこの道で目的地に着くのか?」と、不安になることがあるかもしれません。
そういう不安に対しては、こう書いています。
「君に覚えておいてもらいたいことは、人生を信頼することだ。一時的に見捨てられたように感じたときは、今日のことを思い出してほしい。必ず、助けはくるとね。人生を信頼できる者にだけ、幸せは訪れるのだから。」
(p.109)
理性的に「本当にこの道で良いのか?」と感じることがあっても、「ハートの声」を信じて、安心して進むことです。
カーナビ(脳や潜在意識)に対する信頼感こそが、もっとも早く目的地に到達する方法なのです。
仮にカーナビの音声指示を聴き逃し、間違った道を進んでしまったとしても、あわてないことです。
カーナビはすぐに、別の経路から目的地に到達できるよう、新たな指示を出してくれます。
そして、「道は必ずどこかにつながっている」と信じて、安心していることです。
永遠に出られない迷路に、はまり込むなんてことはありませんから。
人生も、ナビを利用して楽に生きましょう。
人生はあなたに、苦労することは求めません。敢えて苦労させたいなどとは、誰も思わないのです。
ですから安心して、必ずうまく行くと信じて、幸せな態度で生きて行きましょう。
2013年05月29日
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