私は、浪費家ではなく、倹約家だと思います。
「石橋を叩いても渡らない」と自称したほど慎重と言うか、臆病な性格ですから。
「宵越しの銭は持たない」という江戸っ子気質とは、程遠いものがあります。
なので、それなりに貯蓄もしてきたし、マンション投資などもしてきました。
そういうふうに蓄財を考えてきたこともあって、それなりに豊かになりました。
ただ、お金というものは、いくらあっても「これで十分」とは思えないのです。
よく、老後に必要な資金が4千万円とか5千万円などと言いますよね。
ちょっと私の感覚からしてもかけ離れた金額だとは思いますが、60歳から85歳までの25年間、無収入でそれなりの生活をしようと思えば、それくらいは必要なのでしょう。
老後の生き方をどうするかによって、必要なお金も違ってくるでしょうから。
私は、今は厚生年金に加入していないので、もらえる年金は65歳からせいぜい10万円程度です。
それでも、タイで暮らして健康でいるなら、それなりに暮らせる金額だと思います。
けれども今のような生活をしようと考えれば、まったく足りません。
日本で購入したマンションはありますが、あれはおそらくダメでしょうね。
たしかに賃貸に出していれば、それなりの収入はあるでしょうけど、老朽化してくると大規模修繕か建替えという問題が発生するため、そこで莫大なお金が必要になります。
それを考えると、月々の収入をそのまま使うこともできません。
それに今は、借金返済で賃貸収入が飛んでいるばかりか、持ち出し状態ですから。
マンション投資は失敗だったと気づきました。どうせやるなら、アパートの1棟買いですね。
今ごろ気がついても、もう日本の銀行は私に融資してくれないので、そんなこともできませんけどね。
もしこれからマンション投資を始めようとされてる方がおられたら、私はマンションよりもアパートをお勧めします。
もちろん自己責任でお願いしますよ。(笑)
そういう老後が気になり始めたこのごろですが、最近まで、資産を蓄えることを考えていました。
やはり不安を払拭し、不労所得を得るためには、資産がなくてはなりませんから。
でも、「神との対話」シリーズを読み始めてから、少し考え方が変わりました。
どうせ生きるなら、自分らしい生き方をしよう。
そういう気持ちが強くなったのです。
たしかにお金持ちになれば、自由にお金を使うことができて、それで慈善活動をすることもできるでしょう。
社会投資家という考え方があるようですが、まず自分が資産を蓄えて潤った後に、社会貢献のために投資するという考え方です。
それはそれで素晴らしいと思うのですが、そのためにFXで稼ぐというのが、どうにも馴染めません。
私も株式投資はしているので、投資で儲けることを否定するわけではありませんが。
それで、自分がやりたくないことを無理にやるのはやめようと思いました。
不安からお金を蓄えるという生き方をやめて、まずは幸せになり、安心の状態から何かをしようと思うのです。
タイでは、私は現金や株以外に資産を持っていません。
車は買いましたが、妻の名義にしました。
私はお金を出しただけです。
妻の田舎で暮らす母親が病院ヘ通うのに車がないので、車を買って父親に使わせているのです。
今度、妻の田舎に土地を買おうと思っています。
これももちろん、妻の名義です。
土地があれば、キャッサバやサツマイモくらいなら、あまり労力をかけなくてもお母さんが作れるでしょうから。
場合によっては、小作を頼んで何か作ってもらってもいいし。
そうやって作っても、おそらく私には一銭も入ってこないでしょう。
また、もし離婚するとか、妻の方が先に亡くなるなんてことがあったら、その土地は妻の両親のものになります。
外国人は、土地を所有することができませんからね。
「そんなことして、不安じゃないの?いつ裏切られるかわからないのに。」
そういうことを、まったく考えなかったわけではありません。
ただ、私は一度、完璧に裏切られていますからね。(笑)
そのとき、学んだのです。
不安から疑って生きることの愚かさを。そんな生き方が、まったく心地よいものではないことを。
だから、すべてを手放そうと思ったのです。
相手には相手の自由がある。それを認めることが、相手を本当に愛することなのだとわかったのです。
だから、裏切られた時には、すべてを失っても良いと思っているのです。
別に所有しなくてもいい。
生活できるだけのものがあれば、それで生活すればいいし、それがなくなっても、そのときにある範囲で生きればいい。
そのわずかなものさえなくなったら、...そのときはそのときじゃありませんか。
臆病で慎重な性格からは考えもつかないような生き方を、今はしてみようと思っています。
2012年11月29日
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