2012年11月06日

タイの田舎の結婚式

今日は、私の結婚1周年の記念日です。

どうなるかと思いましたけど、なんとか1年はもちましたね。

本当に、ありがたいことだと思います。


せっかくですから、タイの田舎(イサン地方)で結婚式がどのように行われるのか、思い出しながら書いてみることにします。

まず前日は、前夜祭のようなものがありました。

と言っても、新郎新婦にはまったく関係なく、親戚の人たち(多分)が集まって、カラオケを歌ったりダンスを踊ったりしてましたね。


翌日は、まずお坊さんに来てもらって、新郎新婦がタンブンする(徳を積むこと)儀式があります。

壁のない10畳ほどの板張りの部屋があるのですが、その上座が一段高くなっていて、そこにお坊さんたちに座ってもらいます。

タンブンの儀式

私のときは5人でしたが、おそらく格式だとかお布施によって、お坊さんの人数も違ってくるのだと思います。

お経を唱えてもらい、木の葉っぱに水をつけてかけてもらって、清めてもらいました。

また、お坊さんのそれぞれの鉢に、ご飯などを2人で入れました。

キャンドルサービスみたいに、2人でろうそくに火を灯したのも、このときでした。

あとはお坊さんからありがたいお話を聞かせてもらって、それでタンブンの儀式は終りです。


それから朝食になります。

中庭のような広場には、机と椅子が置かれていて、集まった人たちに食事が振舞われました。

私も食べるようにと言われましたが、これから何があるのかさえ聞かされていないし、緊張でお腹が空きません。

 

しばらくすると、「行くよ」と言われて、みなでぞろぞろと敷地の裏手へ向かいます。

彼女の家の敷地というのは、彼女の家だけでなく、親戚の家が数軒集まっています。

道路から見ると、広場をぐるっと取り囲むように家が立ち並んでいるのです。

その奥の方の家のさらに裏口の方へ行くと、裏通りに出ました。

そこからいよいよ、パレードの開始です。

新婦の家に向かうパレード


そこでやっと理解しましたよ。

みんなで練り歩きながら、表側にある新婦の家に向かうという儀式です。

「踊れ」

いきなりそう言われました。いや、踊れと言われてもねえ。

「歩け」

踊っていて前に進まないものだから、今度は前に進むようにとの指示です。

賑やかに楽器で演奏しながら、新郎を取り囲む集団が新婦の家に向かいます。


入口では、門番の女性がロープを張って待ち構えています。

「そう簡単には通させないわよ。」

というシチュエーションなのでしょう。本来ならここで会話をして、笑わせたりしながら問答をするのでしょう。

けれども私は話せないので、さっさとチップを渡して開けてもらいます。

タンブンの儀式を行った部屋まで、これを計3回繰り返します。

それぞれで張られているロープが違っていて、2番目が銀、3番目が金ではなかったかと。

 

部屋に上がるときは、バナナの葉で包まれた石の上に立って、そこで足を洗ってもらってから上がります。

指定された場所に座ると、しばらくして新婦が登場します。新婦の側には女性の付き添い、新郎(私)の側には男性の付き添いがいます。

ここからまた、いろいろな儀式があります。


まず、新郎側からの結納である金製品とお金のお披露目です。

金のネックレスとブレスレットを取り上げ、新婦の首と腕につけてあげます。このとき、うまくつけられなくて冷や汗をかきました。

お金は、お披露目が終わると布にくるんで、新婦のお母さんが大事そうに2階へ抱えて上がりました。

それから祝詞のようなものを唱えるのですが、唱えていたのはどうやら新婦のお父さんの友人のようで、この地域で結婚式をやるときは、たいていその方がされるのでしょう。

途中で忘れてしまって、「その本を取ってくれ」と言ってました。長いから、忘れることもあるでしょうねえ。

そして、両手に水を葉っぱでかけてもらいます。これも清めの儀式みたいなものでしょう。

続いて手にご飯とゆで卵を持たされ、その状態で、祝詞を上げてくれた方から腕に白い糸を巻いてもらいます。

そのあとは、来られた方々から順に祝福を受けます。

それぞれ白い糸を腕に巻いてくれ、お金を渡してくれます。20バーツの人もいれば500バーツの人もいます。多いのは100バーツでしたけど。

だんだんと溜まってくると、銀色の鉢が下に置いてあって、その中へ入れていきます。

いただいたご祝儀

全員から祝福を受け終わると、重要な方の何人かに、何かを2人で渡しました。たしかろうそくと葉っぱを糸で巻いたようなものです。

それからゆで卵を2つにわって、新郎と新婦が食べさせてもらいます。

水を飲んでから、キスをする儀式もありましたね。照れましたけど。

それで、その場所での式は終りです。

 

最後は、寝室で新婦と一緒に横になる儀式です。

ピンク色がふんだんに使われた寝室で布団の中に入りましたが、「ポーレーオ(もう充分)」と言って、あっと言う間に彼女が出てしまったので、そこで儀式はおしまいです。


そのあとは、ほとんどの来客は帰ってしまいました。

私はまだほとんど食べていなかったので、そこから食事とビールです。

バンコクからやってきた彼女の友だちたちも一緒に、お酒を飲んでダンスを踊って盛り上がりました。

ともかく、何もわからないままに始まった結婚の儀式が無事に終わり、ホッとした記憶があります。
 
posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 19:58 | Comment(0) | └ タイのお役立ち情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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