今年は、古事記が編纂(へんさん)されて1300年になるのだとか。
私の故郷、島根県は、出雲が古事記と深く関わっていることもあり、盛んに宣伝して観光の目玉にしようと考えているようです。
古事記という名前は誰もが知っているでしょうけど、その中にどんなことが書かれているか、詳しく知っている人は少ないようです。
もちろん私もその1人です。なので、マンガなら読みやすいだろうと思って、「まんがで読む古事記」を1〜4巻まで買って読みました。
たしかにわかりやすいですね。
それにしても神話に登場する神様は、なんと人間ぽいのでしょうか。
あの天照大御神(あまてらすおおみかみ)だって、弟の須佐之男命(すさのおのみこと)が狼藉を働いた時、「自分のようなものがこの世を治めてはいけないのでは?」と自信喪失し、岩屋戸に隠れたのです。
その物語が磐戸(いわと:岩戸または天の岩戸とも言う)という演目で、石見神楽に取り入れられています。
先週、田舎に帰省したときは、その神楽も見てきました。
この物語の面白いのは、岩屋戸にこもった天照大御神に出てきてもらおうと、神々が宴会を開くというところです。
中心では天宇受売命(あまのうずめのみこと)が、半裸状態で淫猥な踊りを踊ります。
※背中に垂れた白い衣が、半裸状態であることを示しています。
それを見ている神々が、やんやの喝采を送って盛り上がるのです。
岩屋戸に隠れていた天照大御神も、外が騒がしいので覗いてみます。
そして、どうしてそんなに楽しんでいるのかと尋ねると、天照大御神以上の素晴らしい神が現れたからと言うのです。
その神を見ようと天照大御神が顔を出すと、そこには本当に素晴らしい神の姿が...。
実は、鉄で作った鏡に映った自分の姿だったのです。
その隙に、天手力雄命(あまのたぢからおのみこと)が天照太御神を引っ張り出し、岩屋戸を封印して入れないようにしました。
※天宇受売命(あまのうずめのみこと)と天手力雄命(あまのたぢからおのみこと)の舞い。
こうして、この世はまた明るさを取り戻したのです。
どうです?面白いでしょう?
ぜひ読んでみてください。そして、石見神楽にも興味を持ってもらえると嬉しいです。
