私も歌は大好きですから、いろいろと思い出に残る歌があります。
そんな歌を紹介したいと思いました。
その中で、私が絶対に泣いてしまう歌を紹介します。
渡辺真知子さんの「今は泣かせて」です。
CD化されたアルバム「海につれていって」の中に入っているようです。
歌詞を書くと著作権を侵害する可能性があるので、概要をまとめてみますね。
真知子さんは、状況をたんたんと言葉で描きながら、心情を表現するのが得意です。
なので、その気持ちを表現する情景が広がります。
白いブラウスが透けるほど雨に濡れ、コンクリートの街の片隅にたたずむ私。
傘も差さずに一人で泣き濡れている。
行く宛もなく、戻るところもない。
ただ、あなたを追いかけた。懸命に追いかけた。けれども、もう歩く力がないの。
せめて「さようなら」だけ言わせてほしい。
ふと振り向くと、子猫がついてきていた。
抱き上げると胸に、必死にしがみついてくる。
きっと寂しかったのでしょう。そう自分に重ねて思うのです。
雨よ、どうかこの悲しみも一緒に流してほしい。そして忘れさせてほしいの。
傘を差しかけてくる人もなく、ただ孤独に耐えている私だから。
こんな感じです。少しはイメージが伝わるといいのですけど。
この歌をよく聴いたころは、私も孤独だったのですね。
ちょうどそのころ、私も白い子猫を見つけました。
ミャーミャー泣きながら慕ってくるので、つい抱いてしまったのです。
抱くと、やはり子猫は可愛いものです。飼いたくなりました。
けれどもそこは、猫など飼えない場所だったので、私は隠して飼うことにしたのです。
私が部屋に戻ってくると、すぐに駆け寄ってきて、ズボンをするするっと登り、私の肩まで上がります。
子猫ならではの身軽さでしょうか。
そして、私の耳たぶを吸うのです。お母さんのおっぱいに見えたのかもしれません。
ただ、数日で見つかってしまいました。
残念でしたが、また街中で子猫を放すことになりました。
私も、愛されたくて、愛されたくて、一所懸命にある人を追いかけたのです。
その人から愛されるようになろうと、自分を変えようともがいたのです。
けれども、それはとても苦しいことだった。だから、だんだんと進めなくなってしまったのです。
本当は前に進みたい。その人について行きたい。
もし、その人がもっと愛してくれるなら、力を与えてくれるなら、ついて行けるのに...。
愛されることに飢えて、愛を渇望していたころの私の姿がそこにあります。
だからこの歌を聴くと、その当時が思い出されて泣いてしまうのです。
今はもう、誰かから愛される必要性を感じなくなりました。
愛されなくても、幸せでいられるからです。
そうなって初めて、ものすごく愛されるようになった気がします。
愛を求めるのは、愛がないと思っているから。
もし視点を変えて、愛があると気づくなら、もう愛を求める必要性はありません。
幸せの青い鳥は、探し求めたときは見つかりません。
幸せだと気づいた時、すぐそばにいるのです。
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