昨日、「運命の流れに乗る」という記事で、この世は大いなる生命の鼓動のように、螺旋運動でできているという話をしました。
そして、そのリズムに乗って生きることが大切なのではないかと。
このことを思いついたのは、先日紹介した「「東の大富豪」の教え」という本を読んでからです。
この本では、目標を設定して頑張るというスタイルでは、本当の意味での成功ができないと書いてあります。
つまり、現実に対処していくだけでは、想定外のことが起こった時に対応できないのだと。
また、本当に成功する人は、運命が味方をしているようだと言います。
これは、斎藤一人さんもそう言っています。努力では成功しない。ツイていることが重要なのだと。
このツキの重要性は、船井総研の船井幸雄さんも言われてました。
では、そのツキを得るにはどうすれば良いのでしょうか?
それを斎藤一人さんは、「ツイていると言うことだ」と言います。
船井幸雄さんは、「ツイている人と付き合うことだ」と言います。
東の大富豪のナタリー・ユエンさんは、「意味のある偶然の一致を意図的に生み出すことだ」と言います。
世界一の教えの後藤勇人さんは、「目標を立てるな」と言います。
みんなそれぞれ違っているようで、実は同じことを言っています。
それが、「運命の流れに乗る」ということなのです。
わかりやすく説明しましょう。
たとえば目標を立てて頑張るという生き方は、自分の思いで恣意的に生きることになります。
そうではなく、天命に生きることが、運命の流れに乗ることになるのです。
天命に生きるということは、使命に生きるということです。
でも、自分の使命がなんだかわからない、という人が多いでしょう。
それは、天の声を聞こうとしないからわからないのです。
その天の声を聞くのにもっともよい姿勢が、「素直さ」だと思います。
だから松下幸之助さんなど多くの人が、「素直さ」と重要なポイントにするのでしょう。
まだ抽象的なので、具体的に説明しましょう。
「素直さ」というのは、目上の人とかに対して素直かどうかではありません。
起こった出来事に対して素直に受け止めるということです。
ここが重要です。
これを勘違いして、素直でなければいけないからと言って、何でも相手に従うことだと考えると、自分らしく生きられなくなります。
私もここがよくわからなかったのですが、ふとこの答に行き着きました。
自分の人生に起こった出来事を肯定的に受け止めることが、出来事を素直に受け止めることであり、素直な心で生きることになるのです。
実はこれが、東の大富豪の本に書かれていたことでした。
そして、後藤勇人さんが師と仰ぐフジゲンの横内祐一郎会長の生き様も、まさにその通りのものでした。
目標にこだわって、恣意的に生きるのではありません。
生きる道は常に天から与えられるから、それを一所懸命にこなす中に道が開けてくる。
それが、横内祐一郎氏が言われる生き方なのです。
だから使命がわからないときは、目の前のことを一所懸命にやれと言われるのです。
ちょうど今、オリンピックをやっています。
日本も頑張っていますが、本番で力を出し切れなかった選手もいるでしょう。
金メダルを目標に頑張りました。そのことは、けして悪いことではありません。
問題は、金メダルが取れなかった時です。
金メダルを取れなかった、というのが現実です。自分の人生に起こった出来事です。
落胆し、失意のどん底で誰かを恨んだり、自分の不甲斐なさを嘆いたりする。
そういう気持ちになるのはわかりますが、そこに留まっていてはいけません。
なぜならそれは、出来事を受け入れていないからです。
出来事を肯定的に捉えていないからです。
起きた出来事は、天からのメッセージです。
そこを出発点として歩み出さなくてはなりません。
そのとき、天のメッセージをしっかりと聞くための心の状態が、「素直な心」なのです。
そしてその「素直な心」でいるためには、幸せな態度でいることが重要です。
もし金メダルを取れなくても幸せだったら、どうするでしょうか?
恨んだり、愚痴や文句を言ったり、自分の弱さを嘆いたりするでしょうか?
自分なりに精一杯やったことを讃え、関係者の労をねぎらい、応援してくれた人々に感謝のメッセージを送るのではないでしょうか。
いつまでも金メダルにこだわるのは、単に執着心です。依存しているだけです。
だから問題なのは、金メダルという目標ではなく、それにこだわった生き方です。
そういう依存や執着をやめて、幸せな態度で生きるなら、自ずと運命の流れに乗ることになるでしょう。
その行き着く先は、必ずしも大富豪ではありませんよ。(笑)
それだけが成功者だと思うから、そもそもの間違いを犯してしまうのです。
たとえばアウンサンスーチーさんを見てごらんなさい。
彼女は大富豪ではありません。
それどころか家族と引き離され、外出の自由さえない人生を歩んできました。
それでも彼女は、満足して生きていると思います。
なぜなら、「これが私らしい生き方だ」と思っているからです。
およそ2000年前のイエスもそうです。2500年前の仏陀もそうです。
ガンジーもそうだし、マザー・テレサもそうです。
坂本龍馬も西郷隆盛もそうではありませんか。
天命に生きるということは、大富豪になることではなく、自分らしく生きるということなのです。
2012年08月05日
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赤木さん、こんにちは!
私自身も凄く勉強になる
素敵な記事です!
私も「流れに乗る」ことの凄さを
15年近く追いかけています。
誰もが自分らしい人生を送れるためにも、
この素晴らしい考えをどんどん世に広めていってくださいね!
私も頑張ります。
いつもありがとうございます。
ナタリー・ユエン
>香港の海外投資家&社会心理学者 ナタリー・ユエンさん
コメントありがとうございます。
「「東の大富豪」の教え」の著者から、このようなコメントをいただけるなんて、本当に感激です。
でもこの考え方は、閉塞感が高まる日本にとって、本当に重要なものだと思っています。
微力ながら、人々が少しでも幸せになれるよう、がんばります!