2012年08月04日

運命の流れに乗る

易というのをご存知だと思います。どんなイメージがありますか?

私は易というと、道端に机を出して座り、道行く人に声を掛けて運勢を見るという、占い師のおじさんをイメージします。

虫眼鏡で手相を見る占い師もいますが、易占いの場合は、何やら竹ひごのようなものをいくつも手に持って占うスタイルです。

テレビなどの影響でしょうけど、そういった運勢を占うというのが、易に対するイメージです。


それが学問だと知ったのは、もう20歳を超えてからのことでした。

中国の古典に易経というのがあります。

そこに説かれているのは、万物が流転する様から読み取った、この世のエネルギーの変化だったのです。

私はこれを、尊敬する安岡正篤氏の解説本 で読みました。


陰陽五行と言われるように、この世は陰と陽、そして5つの要素(木、火、土、金、水)からなるとされています。

そしてこの陰陽とは、この世のあらゆるものの性質のことです。

たとえば、光があれば影があるというのも、これも陽と陰を表しています。

それだけでなく、表と裏、上と下、男と女など、あらゆるものが陽と陰とでできていると言うのです。


またこの陰と陽は、エネルギーの変化を示すものでもあります。

すべては陰から陽へ向けて、また陽から陰へ向けて、エネルギーが変化するのです。

その様子を表したのが、図1です。


幸せ実践塾−傷つきやすい、内気、自信がない、を幸せ体質に改善します。-陰と陽(図1,2)



このように、陽と陰の間をピストン運動しているのです。

「陽、極まれば陰に転じ、陰、極まれば陽に転ずる。」

易ではそう言うのですが、私はそれが不思議でした。

どうして頂点で留まっていられないのでしょうか?


これに時間軸を合わせてみると、その理由が少しわかります。それが図2です。

時間が経つに連れて、陽に向かって上昇するものの、頂点で反転して陰に向かって下降します。

この動きは、まさに波です。

海の波が引いては返すように、すべては波になっている。だから、陰と陽が繰返すのです。


人には、バイオリズムがあると言います。

このリズムに合わせて行動することで、ものごとがよりスムーズに行くようになるのだと。

この世がこうして陰と陽の変化で成り立っているとすれば、それは当然のことかもしれません。



しかし、どうして波になるのでしょう?

理屈っぽいのが私の性分です。ご容赦ください。(笑)

なぜ、スポーンとどこかへ飛んでいかず、波になって揺れているのでしょうか?


そのことを考えていた時、ふとこの波を3次元で見ることを思いつきました。

図2の波を、右側から見たと仮定した時、この動きを無理なく説明する形がありました。それが図3です。


幸せ実践塾−傷つきやすい、内気、自信がない、を幸せ体質に改善します。-陰と陽(図3)



そう、円になっています。

円運動を真横から見たら、ピストン運動です。

そして、時間軸があるとすれば、波になります。

さらに言えば、これを立体的に見るなら、螺旋運動になっているのです。



直線運動は永続しないということは、数学的に考えるとわかります。

必ずどこかに果てがあるからです。

しかし、それが円運動なら永続します。

円を描きながらどこかへ進むのが螺旋運動ですが、そのどこかへ進む動きも円運動だったら。

円運動に円運動を組み合わせていくことで、何重もの螺旋運動が生み出されます。


この動き、どこかで見たことがありませんか?

そう、星の動きです。

地球は回転しながら太陽の周りを回ります。

その太陽系は銀河の周りを回っています。

宇宙は、果てしなく螺旋運動でできているのです。

だからこの世は永続するのです。だから生命は永続するのです。

逆に、永続するのが生命だから、このような形になったとも言えます。


このことに気づいた時、易を考えた昔の人は、本当に偉い人だったのだなあと思いました。

おそらく、インスピレーションを与えられて書いたのだと思います。

そうでなければ、そう簡単に思いつくものではありませんから。


ここから、十二支が生まれました。

十二支に五行の循環を加えることで、60年周期になります。

だから60歳で還暦になるのです。


易を占いに応用した最たるものが、四柱推命だと言われています。

すべてのものは陰から陽、陽から陰へと絶え間なく動き続けています。

この変化こそが生命であり、この世の本質だと思うのです。

ならば、この運命の流れに乗って生きることが大切だというのも、理屈が通っているのではないでしょうか。
 
posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 17:27 | Comment(0) | 私の考え | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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