アラン・ドロンという二枚目俳優が悪党を演じたもので、殺した富豪になりきるために、OHPでサインを映して、なぞって真似るという場面を記憶しています。
それはさておき、「ありがとうがいっぱい」というのは、いんやく・りお君のお母さんの詩です。
先日紹介した「自分をえらんで生まれてきたよ」という本を読んだのですが、その最後に載っていました。

りお君は、心臓と肺に障害を持って生まれ、つらい治療を続けてきました。
それを支えたご両親も、大変だったと思います。
そのりお君が、不思議なことを話すのです。この本は、それをお母さんが書きとめ、まとめたものなのです。
りお君は言います。
「ぼくが病気で生まれてきたのは、ずっとずっと、幸せになるためだよ。」
「いのちはぜんぶ、つながっている。一人のいのち、というのがあるのじゃなくて、一人ずつのいのちは、ぜんぶつながっている。」
どんなつらい治療の後でも、ひとしきり泣いた後は、満面の笑顔で「ハッピー!」というりお君。
ご両親は、その笑顔に救われたそうです。
そしてこの本を出版することになり、その最後にお母さんの詩を載せたのでしょう。
その「ありがとうがいっぱい」という詩を読んで、私も感動しました。
「生まれてくれて ありがとう わたしを お母さんにしてくれて ありがとう」
そこから続く「ありがとう」の数々。
りお君の言うように、赤ちゃんは人々を幸せにするために生まれてくるのですね。
誰のいのちも尊い。誰のいのちも素晴らしい。
誰一人として、無駄ないのちはないし、消えてもかまわないいのちなどあり得ない。
心の目で見て、心の手で触れることの大切さを、りお君から教えてもらいました。
ありがとう。