と言うよりも、妻が勝手に怒って、私に物を投げつけただけですけど。
「バカ!キチガイ!」
そんな言葉はもう、しょっちゅう投げかけられています。
昨夜は一緒に食事をし、2時間ほどカラオケBOXで歌いまくって、楽しい時間を過ごして帰宅しました。
そのあと、部屋の修理の件で、私がオーナーにクレームしたことを妻が咎めたのです。
「電話するなって言ったでしょう!?どうして電話をするの!」
妻は瞬間湯沸かし器ですから、ラブラブモードからいきなり戦闘モードにスイッチが切り替わります。
「電話するって昼間に言ったよ。」
私はすでにそう話しているのですから、そう答えるしかありません。
そうしたらいきなり、物を投げつけてきたのです。
私もちょっとムッとしましたが、言い合っても無駄だとわかっているので、そのまま寝ました。
朝は、いつも私が先に起きます。
起きてソファーに座っていたら、妻も起きてきてソファーに横になりました。
そして足を、私の膝の上に乗せてくるのです。
甘えたいのです。くっついていたいのです。
どんなに頭に来ても、私のことが好きなのだと思います。
付き合い始めたころは、ヤキモチ妬きで正当な理由もなく怒り出す彼女に対し、「これは付き合うのは無理だな」と思ったこともありました。
いわれなく怒られては、私も気分が良くはありません。それで何度もケンカをしました。
誕生日に彼女を泣かせた のも、彼女の態度が許せなかったからです。
しかしその度に、彼女の本音は私のことが大好きなのだと思い知らされるのです。
ある意味で私は、諦めたのです。
「彼女の性格を変えることはできない。あとは私が受け入れるかどうかだ。」
それで私は、彼女を受け入れること(=愛すること)に決めたのです。
決めたからには、その根拠は私自身にあります。
彼女が私のことを好きだから愛するのではありません。私が愛すると決めたから愛するのです。
私の価値観とはまったく違う行動を平気でしてくる妻ですが、そのことを愛しています。
それによって、私の考え方が絶対ではないことを、常に私に教えてくれるからです。
どちらが正当かを争っても意味がないことを、妻が行動で示してくれます。
おそらく妻は、怒ることで嫌な気持ちになるのでしょう。そんなに苦しんでまで、私にそういうことを教えてくれるのです。
こんなありがたいことがあるでしょうか。
私もまだ、現実にとらわれてしまうことが多々あります。
妻から物を投げつけられて、それでも平気な気持ちではいられません。
ただ以前のように、声を荒げることはほとんどなくなりました。
ちょっと嫌そうな顔をするだけです。
それでも妻は許しません。「笑え!」と言って私の頬をつねるのです。
もうこうなったら、笑うしかありません。
やはり妻は、私にとって最高のパートナーです。
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