6月に、約10年ぶりに引越ししました。
と言っても、同じコンドミニアム(日本で言うところのマンション)の上層階から下層階への引越しです。
オーナーが違うので、値段交渉から何からやらなければなりません。
タイと日本の大きな違いは、すぐに住めるようになっているかどうか、という点にあると思います。
日本は、本当に品質が優れているんですよ。
これは素晴らしいことで、涙を流して喜ばなければいけないくらいです。
果たしてみなさんは、そんなふうに感謝したことがありますか?
おそらく、ないと思います。「そんなの当たり前でしょ。」そう思うだけでしょうね。あーもったいない。
今回引っ越した先は、前の住人がいなくなって、数ヶ月くらいの部屋のようでした。
ただ、前の住人も長く居たのか、備え付けの家電品がけっこう古いタイプでした。
冷蔵庫はワンドアで、もうどこにもなさそうな古いタイプ。洗濯機はベランダ置きが原因だと思われますが、見た目がかなり汚れています。
私は洗濯機を自分で購入して持っていたので、それを持って行って使うことにしました。冷蔵庫は、新たに買うことにしたのです。
それをオーナーに言って、今あるのを撤去してもらうように伝えました。
撤去してもらった日に行って見ると、撤去したはずの冷蔵庫がメイド部屋(※)にあります。
他にもメイド部屋に、私が要らないと伝えたDVDプレーヤーや枕などの寝具などがありました。
これでは借りたスペースを自分で使うことができません。またオーナーに連絡して、撤去するか、さもなければ私が捨てると伝えました。
「普通、わかるやろう!?」そう言いたい気分ですよね。
レンタルしないと言った家具を、メイド部屋に入れて置かれたら、私が使うスペースが減ってしまうではありませんか。
さらに、カーテンの開閉が上手くできないので修理を依頼したのですが、カーテンの専門屋じゃなかったせいか、やって来た修理工が修理できなかったのです。
来るだけ来て、時間ばかり取られて、何も変わらない。
「もう面倒だから来ないでもらってよ。このままでいいから。」
そう修理に立ち会った妻から文句を言われる始末です。
「私が悪いことをしたわけじゃないのに、どうして文句を言われないといけないかなあ。」
そんな気分になります。
さらに、こんなこともありました。
ベッドルームとバスルーム、メイド部屋に入るために4つのドアがあるのですが、それぞれに内側から押してかける鍵がついています。
しかし、その鍵を開けるためのキーがないのです。
オーナーに言って3つのキーをもらったのですが、試してみると、合うのはベッドルームの1つだけ。残りの2つは、ぜんぜん違うものでした。
「おーい、オーナーなんだから、しっかりと鍵の管理くらいしろよ!」
そう怒鳴りつけたくなります。
また、バスルームには天井と鏡の上に照明があり、スイッチが2つあります。
1つは天井の照明と換気扇のスイッチです。
ところがもう1つのスイッチが壊れていて、鏡の上にある照明がつきません。
それもクレームを出して修理してもらったところ、なんとスイッチそのものを修理せずに、天井の照明と換気扇のスイッチに、鏡の上の照明のオン・オフも追加してしまったのです。
なので、1つのスイッチをつけると、すべてがつくという状態です。
これでは無用に鏡の上の照明をつけなければならなくなります。
「普通、修理してくれと依頼したら、スイッチの方を修理するだろう。なんで使える方のスイッチにまとめるかなあ。」
たしかに、使えなかった鏡の上の照明を使えるようにしたという点では、修理したことになるのでしょうけど。
このように、いちいち感性が違うので頭に来てしまいます。
「ふざけるなよ。1回言ったら言われたとおりにしろよ!」
そう言いたくなりますよね。
でも、これがタイなのです。
日本では当然と思うことが、いちいち当然ではありません。
仮にタイ人が私が言うことがもっともだと思ったとしても、そう思わないタイ人も多いのです。
でも今回は、今まで住んでいたところよりもマシです。そこに入居するときは、もっと大変でした。
それまで人が住んでいなかったこともあって、水道や電気のトラブルがたくさんあったのです。
タイで新築物件は借りるべきではないという、教訓を得たくらいでしたから。
昨日、ベッドルームの入り口に、お気に入りの相田みつをさんの文が書かれたのれんを掛けました。
前の部屋もそうしていたのですが、取り外した後で洗濯し、アイロンをかけたので、掛け直すのに時間がかかりました。
これを毎日見ながら、自分の心に言い聞かせます。
今朝、シャワーのホースに亀裂が入っているのがわかりました。
古くなったためでしょうか。また修理を依頼しなければなりません。
憂鬱なことですが、憂鬱にならないように考え方を選択します。
「このタイミングでちょうど良かった。今度また、入り口のドアの修理をしてもらうことになっていたから、そのときついでに直してもらえるし。」
※メイド部屋:住み込みのメイドさんを住まわせるための部屋で、たいていは小さく(3〜4畳くらい)、窓がない部屋です。物置代わりに使うことも多いです。
2012年07月02日
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