この世は相対的にできていて、比較することで体験的に知ることが目的 だと言いました。
そこで、どんな対象と比較するかによって感じ方も変わる のだから、それを決めるのは自分自身だと。
そこで今日は、目標設定を高くすべきか、それとも低くすべきか、という問題を考えてみましょう。
目標というのもまた、ある意味で比較する対象ですからね。
目標はできるだけ高い方が良い、という人がいます。理由は、自分の限界を小さく規定しないためです。
だいたいの限界は、自分自身で作っていると言われます。
ですから、自分で低い目標を設定すると、そこで小さくまとまってしまうことになると言うのです。
一方、目標設定はちょっと背伸びすればできるくらいの低い方が良い、という人もいます。
あまりに目標が高すぎると、途中で挫折したり、忘れてしまいやすいからです。
あまり低すぎると、これもまたヤル気がなくなってしまうので、ちょっと頑張って達成できるくらいにしておくと、モチベーションも維持しやすいと言います。
その目標はすぐに達成するでしょうから、達成したらまた新たな目標を立てるということになります。
このことは、自分に対する「期待値」というものと関係しています。
自分がどこまでやりたいのか、どこまでやれるのか、そういうことを自分がどう期待しているか、という問題です。
私のように内気で自信がないタイプの人間は、期待値が低いと言われます。
それは、期待値を無理に高くすると、なかなか達成できなくてがっかりしてしまうからです。
期待値を低く設定し、それを上回る成果を出すことによって、「自分ってすごーい!」と自己評価を高めたいのです。
たとえば、試験があるとします。「どうせ良い点なんか取れないよ。60点も取れたらオンの字だね。」などと言って、内心は「70点くらいは行きそうだぞ」と思ったりするのです。
それで実際に75点も取れたら、大はしゃぎでしょう。
このことから言えることは、目標をどう設定するかという問題は、一律にどれが正解ではなく、人それぞれだと思うのです。
目標を高く設定することによってヤル気が出ない人は、低く設定したほうが良いということです。
逆に自信のあるタイプの人なら、低いところで甘んじないで、もっと高く設定したら良いということです。
無理にどちらかでなければならないと思うから、言葉通りに無理が出てくるのです。
これとは他に、目標を設定しないという方法もあります。
もちろんこれは、日々の作業の目標という意味ではなく、人生の目標という意味です。
自分がどこまで引き上げられるかは、それは神に委ねようという考え方です。
自分の小賢しい考えで判断するのではなく、今を一所懸命に生きていれば、自ずと使命というか役割が与えられるから、そのときにその期待に応えるように頑張れば良いと。
これもまた、1つの考え方だと思います。
いずれにしても言えることは、まずは自己評価を高め、自分に自信を持つことが重要だと思います。
だからそれができていない人は、まず低い目標を次々に達成することで、自己評価を高めていく方法が良いように思います。
ただ、それによって作られる自信は、偽物だということを忘れないでください。
本当の自信は、根拠のない自信 です。
これを持つためには、何の能力も要りませんし、内気な性格を改善する必要性もありません。
考え方をちょっと変えるだけで、今すぐ、誰でも、根拠のない自信が持てます。
自己評価が高くなるにつれ、目標をとてつもなく大きくする方法や、まったく目標を立てない方法に移行するのが良いと思います。
2012年06月27日
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