2012年06月08日

お母ちゃんを迎えに

私が子どもの頃、両親は共働きでした。

どちらも地方公務員ですが、父は役場の職員で、母は保育園の保母さんでした。


私がおそらく小学校の3年生くらいだったある日のことです。

その日は、父親がわりと早い時間に帰宅しました。そしてすぐにビールを飲み始めたのです。

しばらくして母親から電話があり、遅くなるから車で迎えに来てくれと父親にお願いしました。

しかし父親は、もうビールを飲んだからダメだと、けんもほろろの対応です。


その時、私は思いました。

「お母ちゃんが遅くなるのはわかっていたのに、どうしてビールを飲むんだ!?」

父のことを優しくないと思ったのです。


私は、姉と妹と一緒に、母を迎えに行きました。

保育園までは2kmくらいあったでしょうけど、帰途についた母親と、どこかで出会うと思ったのです。

実際、約500mほども歩いたところで、母と出会いました。


母親も、そのことがとても嬉しかったのだと思います。

私が大人になってからも、何度も何度もその話をしましたから。

「童謡の七つの子を歌いながら帰ったねえ。かーらーすー、なぜなくのー、からすはやーまーにー・・・。みんなで手をつないで、横に並んで帰ったよねえ。」


私は、その童謡を歌ったかどうかの記憶はありません。

ただ、その話を聞くたびに、母を迎えに行こうともせず、テレビを見ながらビールを飲んでいた父の姿を思い出したのです。

「もっと優しくしてあげればいいのに。お父ちゃんは、お母ちゃんのことが好きじゃないのかなあ?ぼくは大好きなのに。」

優しかった母親と、厳しかった父親を象徴する出来事として、ずっと記憶に残っています。


ただ、今になって思えば、父にもいろいろ事情があったのかもしれないなと思います。


posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 20:46 | Comment(0) | └ 家族のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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