頭でわかっていても、どうしても心が従ってくれないからです。
ではその「不安」という悪魔を、どうやって倒したら良いでしょうか?
これには2つの段階があります。
まず、心の大半を不安が占めているステージ1の人の場合は、まず心を癒して落ち着かせることが大切です。
弱い犬ほどよく吠えると言いますが、その犬がちょうど良い例です。
その犬は、もう怖くて怖くて仕方ないのです。不安で不安でしょうがないのです。だから吠えるのです。
そういう犬に対してこちらが強気で迫っていくと、しっぽを股の間に入れてブルブル震え出します。
しまいには失禁してしまうことも。それだけ怖かったのです。
そういう犬に対して、強く迫ってはいけませんよね。
遠くから優しく微笑みかけてあげましょう。餌を遠くからあげて、じっと見守ってあげましょう。
そうすることで警戒心を解いてあげるのです。
同じことを、自分の心に対しても行います。
私が推奨する「心を癒す鏡のワーク」 は、そのための強力なツールです。
こればかりに限りませんが、要は今の自分のままで良いと、それでも素晴らしいのだと、自己評価を高めることが大切です。
次に、日常的には不安を意識しなくなるステージ2の人は、無意識に必要性を感じていることを洗い出し、それを好みに置き換えていきましょう。
たとえば、通勤時にいつも同じ電車に乗る人は、無意識にその電車に乗ることの必要性を感じているかもしれません。
同じ車両の同じ入口から乗る人も同様です。
「そんなに必要だとまでは考えていないよ。」
そう言うかもしれませんが、本当でしょうか?
まず自分自身を疑ってみましょう。だって無意識に思い込んでいるとしたら、気が付かないでしょうからね。
たまには、ほかの電車に乗ってみましょう。出勤する時刻を変えてみましょう。ともかく意図的に変化させてみるのです。
そして違和感を感じるときは、自分の心に言い聞かせるのです。
「別にこうでなくても大丈夫。必要じゃないんだから。これが好きなだけであって、必要じゃない。」
そう言葉にすることで、自分の心に好みだということをわからせるのです。無意識に考えていることを、意識化するのです。
無意識に、「こうでなければならない」ということって、けっこうありますよ。
エスカレーターは右を空けて乗らなければいけない。電車の中では、携帯電話を使ってはいけない。マナーは、守らないといけない。
こういう常識とかマナーと呼ばれるものは、無意識に必要性を感じていることが多いです。
他人がそういう「ねばならない」に反しているとき、あなたの心は波立ちませんか?
もし波立つようなら、あなたは必要性を感じているのです。
だから不安を感じて、心が波立ったのです。
心の中の必要性を洗い出し、一つひとつ好みに変えていきましょう。
そうすることであなたは、薄皮をむくように少しずつ自由になっていくでしょう。
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