2012年06月06日

思考は現実化する



ジョセフ・マーフィー氏の本を何冊か読んだ後、この本に辿り着きました。

もう本のタイトルがズバリですから、何の説明もいらないでしょう。

ただし、この本が書かれることになった経緯が面白いのです。


新聞記者だった著者のナポレオン・ヒル氏が、あるときアンドリュー・カーネギー氏にインタビューしたのだそうです。

アンドリュー・カーネギー氏と言うのは、鉄鋼王と呼ばれるまでになった資産家で、寄付してカーネギー・ホールなどを造った人です。

デール・カーネギー氏の「人を動かす」にも、たくさんのエピソードが書かれています。


そのときカーネギー氏はヒル氏に、成功する人の秘訣をまとめて成功哲学を体系化してくれないか、と持ちかけました。

特別な手当は出さないけれど、成功者への紹介状は書くからと。

するとヒル氏は、「やります」と即答しました。

それで食えるかどうかもわからないのに、生活のことさえ無視して、ヒル氏はその申し出を受けたのです。

あとでカーネギー氏は、もし1分以内に返答しなかったら、その仕事を任せないつもりだったと言いました。



このエピソードは、私の心に残りました。

「重要なことほど即断・即決せよ。」

それが、この本から得た私の教訓です。


あれこれ考えたところで、大差がないのです。だって迷うのですから。

そうでしょ?どっちを選んでも差がないと思うから迷うのです。

だったら、さっさと決めたら良いのです。



東京で働いていた時、上司が私にタイ進出の話をしてきました。

その話を聞きながら私は、「これは私に行ってほしいということだな」と思いました。

初めてタイに行かせるのに、家族持ちでは都合が悪いし、かと言って経験の少ない若手では期待に応えられません。

それなりの経験があって独身だった私が、社内では唯一、適任者だったのです。


私は、上司が口を開く前に言いました。

「私に行けと言うことですよね。だったら私が行きましょう。」

上司に、「頼むから行ってくれ」などと言わせたくなかったのです。

言いにくそうにしている上司を見れば、最後はそう言われることがわかりましたから。

そのとき私は、ナポレオン・ヒル氏の逸話を思い出していました。

そして「私が行くしかない」と思ったから、自信があるかどうかとか、田舎に帰れなくなるとか、自分の都合を考えることを一切やめたのです。


その決断があったから、今の私のタイでの生活があります。

タイでの生活があったから、悟りを得るような出来事もあったのです。

人生に起こる出来事のすべてが必然であり、無駄なことは何一つありません。

そのことを、私の人生を通じて確信しているのです。
posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 23:11 | Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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