2012年06月06日

人の口に戸は立てられぬ

昔の人は、本当に良いことを言いますね。

「人の口に戸は立てられぬ」

口をふさいで黙らせることはできないということを、こんなしゃれた表現で言うなんて、見事だと思います。


「人の噂も七十五日」ということわざもあります。

噂なんてものは、聞き流しておけば2ヶ月半で収束するというものです。

だから反論したりせず、無視を決め込むに限るというわけです。



私が尊敬する歴史上の人物に、勝海舟という人がいます。

この人は幕府に直接仕える旗本の下級武士だったのですが、相当に頭は良かったようです。

そういう身分にありながら、常に幕府のこと、日本のことを考えていたのです。


NHKの大河ドラマ「篤姫」をご覧になられましたか?

お篤を演じる宮崎あおいさん、きれいでしたね。

いや、そういう話題じゃなくて、多くの人がこの危機を何とかしなければ日本が滅びると考え、身を捨てて行動した時代だったのです。

そして勝海舟もまた、その中の一人だったのだと思います。


明治維新後の勝海舟は、請われて新政府(明治政府)に出仕することになりました。

幕臣としては、新政府に協力することは、ある意味で恥ずべきことだったと思います。

それでも自分の才能を役立てることこそ日本のためと思い、勝はあえて泥水を飲んだのです。


それに対して福沢諭吉が、「痩我慢の説」の中で勝を批判します。

武士は二君に仕えずというのに、忠義心のかけらもないと言うわけです。

もちろん福沢の言い分にも道理があります。


それに対して勝は、公に反論することはありませんでした。

勝が身近な人にもらしたのは、次の言葉です。

「行蔵は我に存す。毀誉は他人の主張。我に与らず、我に関せずと存候。」

行蔵(こうぞう)とは、出処進退のこと。毀誉(きよ)とは、ほめたりけなしたりすること。

つまり、噂や批判(賞賛も)は、他人が勝手にやることで、自分には何の関係もないことだと言うのです。

自分がどう考え、何をするかは、常に自分自身が決めることだから。



この話を知った時、私は孟子にあった言葉を思い出しました。

「自ら反(かえ)りみて縮(なお)くんば、千万人と雖(いえど)も吾往かん。」

意味は、自分の心によくよく問うて進むべきと思ったなら、仮に千万人という大勢の人が私に反対し、批判し、抵抗したとしても私は進もう、という力強い決意です。



他にも、佐藤一斎の言志録にも、良い言葉がありますね。

「当今の毀誉(きよ)は懼(おそ)るるに足らず。後世の毀誉は懼る可(べ)し。一身の得喪(とくそう)は慮(おもんばか)るに足らず。子孫の得喪は慮る可し。」

だいたいわかりますよね。

今の評判は気にするな。後々の評判を気にかけなさい。自分自身の損得は考慮するな。子孫の損得を考慮しなさい。という感じになります。

つまり今、自分がどう思われるかとか、得するかどうかなど気にせず、本当に良いことなのかどうか、大勢の人にとって得なことなのかどうかを考えろということです。



昔から、言われてきたことです。

他人からどう思われるかなど、まったく気にする必要はありません。

だから「空気を読め!」という人には、「行蔵は我に存す」と言ってあげましょう。(冗談ですよ)

「しあわせは いつも自分の こころがきめる」
             (相田みつを氏の言葉)

他人に決めさせてはいけません。自分が決めるのです。

posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 11:55 | Comment(0) | 幸せ実践塾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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