謙遜するのは良いのですが、もし本当に自分自身を認めていないとすると、幸せからは遠ざかることになります。
たしかに、比較すれば上には上がいるものです。
どんな天才や秀才でも、さらに上がいるでしょう。
問題なのは、そこで下す自己評価です。
「だから、自分はダメ。」なのか、それとも「なかなかいいぞ。」なのかです。
自分のことをダメと評価する人は、一生幸せになれない人です。
たとえば、「課長になったら幸せになれる」と信じて、課長を目指す人がいたとしましょう。
そういう人は、係長に昇進して周りから祝福されても、自分はまだまだと言って喜びません。
そしてやって課長になってみると、今度は同僚ですでに部長の人とかがいると、やはり喜べないのです。
なぜそうなるかわかりますか?
目標に到達しないと、自分は十分ではないと考えるからです。
そういう人は目標に到達した瞬間に、目標がなくなったことに気づき、また別の目標を作り出すのです。
そうしていつまでも、目標に辿りつけない自分であることを確認することになるのです。
もうお気づきでしょうか?「青い鳥」ですよ。
探して行けば行くほど、青い鳥は逃げていきます。幸せは永遠に手に入らないのです。
ここでちょっと考えてみてください。
赤ちゃんは、最初に寝返りをして、ハイハイをして、つかまり立ちをして、歩き始めます。
やっと歩き始めた赤ちゃんを、両親は大喜びで見つめるでしょう。
そのとき、「いやあ、自分はまだまだです。だって走れませんから。」と、赤ちゃんは思うでしょうか?
聞くまでもありませんよね。赤ちゃんは、いつでも今、その時を楽しんでいます。
寝返りができては喜び、ハイハイしては喜び、つかまり立ちしては喜ぶのです。
その先に、歩くことや走ることがあるかもしれませんが、頭からそのことを放り出しています。
富士山の山頂を目指して登りながら、エベレストほど高くないからと、不満足な気持ちでいる登山家がいるでしょうか?
登山家は、エベレストにはエベレストの、富士山には富士山の、楽しみがあることを知っています。
焦る必要はまったくありません。
今、この時を楽しむのです。
心配しなくても、明日には明日の楽しみがあります。
今を楽しむことで、明日の楽しみのための準備ができるのです。
【実践内容の最新記事】
イチローの例や富士山の例、すごくわかりやすいです。なるほど、と思いました。
謙虚であるということと、「適度に自分に自信を持つこと」ってバランスが難しいですよね。
自分に対しては、実は絶対的な自信をもっていないといけないのですが、それを他者にあからさまに知られるようではいけない、むしろ、自分なんかより相手の方を尊重しているという姿勢でいないといけない、というなんともミステリアスなバランスをとれるようにするのが、人生の醍醐味、でしょうか・・・。
>【広瀬つみき】2・3歳の子育て専門★幼児教育アドバイザーさん
「バランス」って、やはりそう考えてしまうものなのですね。
私もそう考えていた時期がありました。
でも、本当はバランスじゃないのですよ。
両極端の中間と考えるから、余計に難しくなるんですよね。
この件はいずれまた、ブログに書くとしましょう。