いやむしろ、深く師事しておられる方も多いかと。
日本の教育界に多大な影響を与えた方。それが森信三氏です。
彼は、「しつけの三原則」というのを提唱しています。
1.朝の挨拶をする。
2.「ハイ」とはっきり返事をする。
3.席を立ったらイスを入れ、履物を脱いだら揃える。
躾はこの3つが基本で、この3つができる子は良い子に育つと言うのです。
私が子どもの頃、親からは「あいさつ」「返事」「履物を揃える」ということを、常に注意されました。
私の親は、どこかで森信三さんの教えを聞いたのかもしれませんね。
その習慣が身についていたからか、私は履物が乱れていると、なぜか気持ち悪いのです。
学校のトイレでも、私が行くと、たいていスリッパがあっちこっちに散らかっています。
なので、私はそれらを揃えることも多かったのです。
別に、誰かから褒められたくてやったわけではありません。
ただ自分が気持ち悪いから。そして、きれいに揃えてあったら、次に来た人が履きやすいだろうからと。
ある日の朝礼で、全校生徒の前で1人の女性の先生が話をされました。
その中で、私の行為を褒めてくださったのです。
誰に指示されたわけでもないのに、トイレのスリッパを黙々と揃えていたと。
嬉しかったなあ。まさか見られていたとは思ってもいなかったので。しかも、みんなの前で褒められたことが、ちょっと照れくさかったけど嬉しかった。
誰かから褒められることが目的ではなく、ただ自分がそうしたいから、他の人が喜ぶだろうからと思ってやっていた行為。
それがいつの間にか誰かに見られていて、賞賛される結果になった。
この体験は、私の生き方を考える上で、大きな影響を与えてくれたと思っています。
「陰徳を積む」という言葉があります。
誰にも知られずに、密かに徳を積むこと。
そういえば聖書にも、似たような言葉がありますね。
「施しをするときは、右の手のすることを左の手に知らせてはならない。」
誰にも知らせずに、他の人のためになることをしてみませんか?
なぜそれをするのか?
それは自分が報われるためではなく、そうすることが自分らしいことだと気づくためです。
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