2014年03月03日
迷わない。
以前は日テレの夜の顔だった櫻井よしこさんの本を読みました。
「今日の出来事」というニュース解説番組のキャスターとして有名になった方です。
私も、この番組はよく見ていました。そして、櫻井さんの冷静で毅然とした態度に惹かれました。
今はキャスターは辞めて、元々のフリージャーナリストとして活躍されておられるようです。
この本は、櫻井さんの魅力がどうやって培われたかを知る上で、本当に参考になると思いました。
「これは私の昔からのことでもあるのですけれど、自分の力の外のこと、自分がどれだけ気にしても何ら変化を及ぼしようのないことは、努めて気にしないようにしています。」(p.59)
こだわりのない穏やかな笑顔は、すべてを受け入れる態度から来ているのかもしれません。
「迷わない。大事な局面であればあるほど、迷わない。そして希望を持ちつづける勇気を失わない。こうしたことは母の偉大さが私に植えつけてくれた価値観です。
決断のとき、必ず道は開ける、絶対大丈夫と、心の中で信じていたような気がします。
期待値は実現するのです。
母は「意識的な」達観主義者です。天性の楽天家というより、自分で考えて、理の力で情をコントロールして楽観主義者になったと思います。」(p.159 - 160)
戦後、ベトナムから幼子を連れて帰国されたお母様も、波瀾万丈の人生を送られたようです。
それだけに、また違った人生観をお持ちだったのでしょう。
お父様は愛人を作られて、ハワイで和食の料理店を開かれたそうです。そのとき、高校生だった櫻井さんは、お母様の指示で、お父様の世話をするためにハワイへ行かれたとか。
そこでの自由な気風も、櫻井さんの人格形成に大きな影響を与えたそうです。
しかし、お父様は事業に失敗して帰国することに。そのとき櫻井さんは、自分は残ると言い張ったのだそうです。
お父様は、それなら勘当だと言われ、お金はまったく残してくれなかったとか。
「お金はくれませんでしたが、父は大きなレミントンのタイプライターと辞書を「お前に」と置いていきました。わが父親ながら、さすがだと思いました。」(p.158)
必ずしも優しくされたわけではないけれど、父親の生き様からも、櫻井さんは学ぶことがあったのでしょうね。
わずか5ドルを手元に、櫻井さんはハワイで暮らしていかなくてはなりません。
その詳細はここでは割愛しますが、そこでもお母様譲りの楽観主義が役立ったようです。
「植物という植物は、一日ごとにどんどん丈が伸びていく。熱帯の花や草木を見ていますと、その生命力に感化されて、私も頑張ろうという気持ちになります。物言わぬ自然に、大いに元気づけられました。」(p.159)
櫻井さんは今、特に中国との関係をテーマに活動されています。
歴史認識など、難しい問題が山積している日中関係です。
それをどうすればよいかについて、櫻井さんはこう語ります。
「文化や歴史が違う国の人と完全にわかり合えるとは、期待しないのがよいかもしれません。ただし、事実を伝えることはできます。」(p.114)
「大事なことは、
「agree to disagree」
なのです。
「互いの意見が違うことを認め合う」ことです。異なる文化、異なる歴史を有する人びとと関わるときの、これが基本です。
互いに異なることを認め合えれば、わかって貰えない、自分の意見が捻じ曲げられている、などと感情的になりがちな気持ちが落ち着いてきます。お互い、同意できないのが常識なのですから、同意を求める前に、事実確認をきちんどしましょうと考えるので、建設的です。」(p.115)
こういう冷静な態度で議論もできる人というのは、私はとても尊敬します。
激高して大声になったり、口汚くののしるような態度をとる人を見ると、なんだか悲しくなるのです。
他にも、情報の選び方だとか、お金の使い方など、櫻井さん流の考え方が書かれています。
おいくつになられても魅力的な女性でおられる櫻井さん。その魅力の元となっている考え方を、この本で知ることができました。
自分を育てるのは自分
東井義雄先生の本を読みました。
ペスタロッチ賞などを受賞された教育者で、東洋のペスタロッチと呼ばれることもありますが、まったく偉ぶったところのない謙虚な方だということが、東井先生の講演録などを読むとよくわかります。
この本も講演録で、高校生くらいの生徒を前に話されたものです。
東井先生の話は、とても具体的です。
どこそこの子どもがこんなことを日記に書いたとか、以前勤めていた学校でこんなことがあったなど、具体的なエピソードが入っているため、とてもわかり易いです。
また、そういう子が実際にいたのだと想像してみることによって、「よし、自分も負けてはいられないぞ!」という気持になるのです。
この本も読みながら、何度泣いたかわかりません。
悲しいとか、かわいそうというような、同情の涙ではありません。感動するのです。感動して、自分の不甲斐なさに活を入れたくなるのです。
肌にアザがある娘さんから、「なんで私を産んだんだ!?」と責められた親御さんがいたそうです。
それで東井先生は、脳性麻痺で手足が思うように動かない木村ひろ子さんという女性の本を示して、話をしてきかせたそうです。
木村さんは、わずかに動く左足を使って絵を描き、文字を書いています。さらに左足だけで米をといで、ご飯をたくのだとか。
それだけでもすごいのですが、もっとすごいのです。
「自分のために生きとるというのなら、毛虫だって自分のために一生懸命生きとるやないか。せっかく人間に生まれさせていただきながら、毛虫といっしょでは申し訳ないじゃないかというので、この左足でお画きになった絵の収入の中から、毎月、体の不自由な皆さんのために出していらっしゃるんです。そして、
「わたしのような女は、脳性マヒにかからなかったら、生きるということのただごとでない尊さを知らずにすごしたであろうに、脳性マヒにかかったおかげさまで、生きるということが、どんなにすばらしいことかを、知らしていただきました」
脳性マヒにかかったおかげさまで。」(p.49)
これを読んだとき、涙が溢れて止まらなかったのです。
「うぉーっ、こんなことを言う人がこの世にいたんだ!これに比べたら自分の状況なんて、まったく大したことじゃない。自分ならもっとやれるはずだ。弱音を吐くな!この女性でさえできることが、どうして自分にはできないと決めつけるんだ!」
もうこの部分を読まさせていただいただけで、十分に価値があると思えてきました。
「結局、道にいい道、悪い道というのがあるのではない。その道を、どんなふうに生きるかという、その生きざまによって、良く見える道も悪くなったり、悪く見える道も良くなったりするんですね。結局「僕の十年後を見とれ!」ということにならんと、人間はものにならんということです。」(p.56)
貧乏だったり、障害があったり、健康を害したり、人それぞれ大変な状況があるでしょう。
けれども、それが単純に良い悪いを決めているのではないのです。
良い悪いを決めているのは、その自分に与えられた道の中で、自分がどう生きるかという考え方なのです。
「困ることだってやってくるんですが、その困ることがやって来た時、それをどんなふうに受け止めるか。本当はね、待ち望んでいたことがやって来た時よりも、困ることがやってきた時に、本当に人間は人間になれるんじゃないでしょうか。」(p.58)
このように、困難なことがあったときの、考え方こそ重要だと言われます。
また、「若きいのちの日記」という本をとりあげて、残りの人生を大切に生きるとはどういうことか、というテーマで話をされています。
この本は、「往復書簡集の河野実/大島みち子の「愛と死をみつめて」の大島みち子の日記を書籍にしたもの」(Wikipedia)だそうです。
この内容はラジオドラマやテレビドラマ、映画にもなって、本はベストセラーとなったそうですね。
青山和子さんが歌う「愛と死をみつめて」は、1964年に日本レコード大賞を受賞しました。
「マコ 甘えてばかりで ごめんね ミコはとっても幸せなの
はかない命と知った日に 意地悪言って 泣いた時
涙を拭いてくれた マコ」
私はまだ幼い子どもでしたが、今でも覚えているほどですから、きっと何度もこの歌を聞いたのでしょう。
東井先生の師範学校の同級生が、この大島さんを中学校のときに教えたという関係で、話を聞かせてもらったのだそうです。
それによると、大島みち子(ミコ)さんは「顔の軟骨が腐る」という、めずらしい病気にかかったのだそうです。
大学まで進学したものの、病気が再発しました。そのとき手紙を取り交わしていたのが河野誠(マコ)さん。その往復書簡や、大島さんが書いた詩などが本になったのです。
「病院の外に健康な日を三日ください。一週間とは欲ばりません。ただの三日でよろしいから病院の外に健康な日がいただきたい」(p.86)
そう言って、その与えられた3日で何をするかを、続けて書いているそうです。
1日目は、故郷に帰って、お爺ちゃんの肩をたたいてあげたい。母親と一緒に台所で料理を作りたい。父親には熱燗をつけ、サラダを作って、妹たちと楽しい食卓を囲みたい。
2日目は、彼の元へ行きたい。と言っても、遊びたいわけではなく、部屋の掃除をしてあげて、ワイシャツにアイロンをかけてあげて、おいしい料理を作ってあげたい。お別れの時に、優しくキスしてくれればそれでいい。
3日目は、ひとりぼっちで思い出と遊びたい。静かに1日を過し、3日間の健康をもらえたことを感謝して、笑って死んでいきたいのだと。
まだ20歳くらいの若い女性が、こういうことを言っているのだと紹介します。
それに比べたら、なんと恵まれていることでしょう。大島さんが欲しがっていた健康な3日間どころか、それ以上のものを手にしていることがわかります。
だから、どんな状況であっても、その時に出来る最高に自分らしい生き方をすべきなのです。
今あるものに感謝しようとすれば、いくらでも探しだすことができます。
「だから、私ももっとしっかり生きなきゃ。こんなことでへこたれてちゃいけないぞ。」
そう自分を励ましたくなります。
東井先生の本を読むと、自然とそういう気持になるのです。
2014年03月04日
一瞬で自分を変える法
4月に初来日するという世界No.1カリスマコーチのアンソニー・ロビンズ氏の本を読みました。
知る人ぞ知るという感じのロビンズ氏ですが、ベストセラーを出版しているだけでなく、芸能人やスポーツ選手、政財界の著名人などのコーチとしても有名です。
まだ日本に来たことがなかったというのが驚きでしたが、初来日でのダイヤモンドチケットは、たしか100万円くらいしたかと思います。
一般席でも10万円弱くらい。いったい何百人のセミナーになるのか知りませんが、日本の著名人も多く参加するようです。
そんなロビンズですが、私も名前は聞いたことはあっても、本を読んだことがありませんでした。
それでセミナーがあるという情報をきっかけに、本を数冊買ってみたというわけです。(セミナーには参加しないことに決めました。)
この本は、翻訳が本田健さんになっています。
もうそれだけでも、私にとっては十分に読む価値がある本だとわかります。
NLP(神経言語プログラミング)理論を元にした考え方だそうですが、読んでみると奥が深いなあと思いました。
「「何が自分の身にふりかかってきたか」よりも、「ふりかかってきたことにどう対処したか」が人生の成否を決定づけるのである。」(p.31 - 32)
「いずれの場合も、結果を大きく左右したのは「何を信じていたか」である。一貫性のあるメッセージを脳と神経系に送り続けることで、メッセージは信念に変わる。
突きつめれば、信念は一つの精神状態、行動を支配する内面的イメージである。信じる内容いかんで力を得ることも失うこともある。
成功できるはずがないという信念を持てば、限界ばかりが目につき、圧倒的な壁となって目の前に立ちはだかるだろう。失敗というメッセージを送り続ければ、当然ながら失敗することになる。
自分が成功すると言おうが、失敗すると言おうが、どちらも正しい。一番大切なことは、どういう信念を持つか、どのように信念を育てるかである。
信念とは自分で選び取るものだ。そこに気づけば、あなたはよりすばらしい人生を手にできる。」(p.75 - 76)
「「誰の目にも明らかな才能」よりも、「自分は人とは違った特別な人間になれる」という信念を持つことのほうが重要なのである。」(p.81)
「人間の脳は、感覚を通じて外界を感じ取る。そのため、私たちの人生は「自分なりの解釈」の上に成り立っており、「ありのままの人生」ではない。」(p.123)
「忘れてはならないのは、「認識」は創造的なものだということだ。もしある状況を”障害”と認識すると、脳は実際にそういう状況をつくり出す。ところが、同じ状況をチャンスと見れば、自分の対応も変わるはずだ。」(p.234)
他にも引用したい部分がたくさんありますが、このくらいにしておきましょう。
要は、自分の脳(精神,思考)を自分でコントロールすることで、人生はどうにでもなるということなのです。
そのためにNLPを利用するというわけです。
NLPは、コミュニケーションを円滑にします。そのコミュニケーションは、自分に対するものと他者に対するものの2種類があります。
そのNLPの技術が、ミラーリングだったりリフレーミングだったりするわけです。
本の中では、その具体的な使い方にまで言及してあります。
「NLPってどんなもの?」というような初心者レベルでも、わかりやすく説明してありますので、安心して読んでみてください。
2014年03月05日
Facebookページのまとめサイト
「幸せ実践塾」のFacebookページでは、ほぼ毎日、「幸せ実践塾」の内容にふさわしい投稿を行っています。
そのほとんどは、他の方の投稿に簡単な言葉を添えたものと、このブログで紹介している本の紹介です。
このFacebookページの投稿などを、テーマ別に分けた「まとめサイト」を作っています。
すべてを網羅しているわけではありませんが、過去に投稿したものを探すのが容易だと思います。
よろしければ、こちらもご覧くださいね。
・「神との対話」を人生に活かす
・幸せになる
・自信を持つ
そのほとんどは、他の方の投稿に簡単な言葉を添えたものと、このブログで紹介している本の紹介です。
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よろしければ、こちらもご覧くださいね。
・「神との対話」を人生に活かす
・幸せになる
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2014年03月08日
植物が教えてくれること
数日前、ベランダの鉢に植えてあった球根から芽が出ているのに気づきました。
「うぁー、やっと出てきたね。嬉しい。ありがとう」
思わず、そう声を掛けました。
だって、1ヶ月以上も前に植えた球根なのです。まったく芽を出さないから、もうダメかなと思っていました。
それがやっと芽を出したから、喜びもひとしおだったのです。
球根を植えたばかりのころは、「早く芽を出せよ。待ってるからね。」と声を掛けながら水をやっていました。
しかし、いつまでたっても芽を出さないし、何も変化が起こらないので、もうダメかと諦めかけたことも何度かあります。
「もうダメだろうから、水をやっても意味がないかなあ。」
そう思いながらも、日陰を作ってやったら変わるんじゃないかとか、少し水をやらないでおいた方がいいんじゃないかんどと、何か方法がないかと思っていました。
ですから、水はそれほど頻繁にはやらなかったのですが、土が乾いてきた時にはやるようにしていました。
そして水をやる時には球根を少し押して、腐っていないか確認しながら、「おい、元気だせよ。待ってるんだからさ。」と声をかけていました。
そんな思いが通じたかどうかはわかりませんが、このように芽を出してくれたのです。
これは本当に嬉しかったです。
そしてFacebookに写真を載せたのですが、コメントにいただいた言葉に、また気付かされました。
「一か月以上大人しくしてたんですね(笑 でも、人間何事もあきらめちゃいけない、っていう教訓かもしれません。」
そうですよね、そういう見方もありますよね。それで私も、こう返事を書きました。
「たしかに、何ごともあきらめちゃいかんということでしょうね。
それを教えるために1ヶ月も芽を出さずにいてくれたのだと思うと、有り難いことだと思います。」
植物にだって心はあります。だって私たちは「ひとつのもの」なのですから。
だとしたら、この球根が1ヶ月以上も芽を出さずにいたのは、私に何かを教えるためだった、ということも考えられます。
そう思うと、心から有り難く感じるのです。
この私を気づかせるために、あえて芽を出すのを先に伸ばしてくれた。
そして、この時を待って芽を出すことで、「あきらめるなよ。あきらめなければ、何でもできるんだから。」と教えてくれているように思うのです。
「うぁー、やっと出てきたね。嬉しい。ありがとう」
思わず、そう声を掛けました。
だって、1ヶ月以上も前に植えた球根なのです。まったく芽を出さないから、もうダメかなと思っていました。
それがやっと芽を出したから、喜びもひとしおだったのです。
球根を植えたばかりのころは、「早く芽を出せよ。待ってるからね。」と声を掛けながら水をやっていました。
しかし、いつまでたっても芽を出さないし、何も変化が起こらないので、もうダメかと諦めかけたことも何度かあります。
「もうダメだろうから、水をやっても意味がないかなあ。」
そう思いながらも、日陰を作ってやったら変わるんじゃないかとか、少し水をやらないでおいた方がいいんじゃないかんどと、何か方法がないかと思っていました。
ですから、水はそれほど頻繁にはやらなかったのですが、土が乾いてきた時にはやるようにしていました。
そして水をやる時には球根を少し押して、腐っていないか確認しながら、「おい、元気だせよ。待ってるんだからさ。」と声をかけていました。
そんな思いが通じたかどうかはわかりませんが、このように芽を出してくれたのです。
これは本当に嬉しかったです。
そしてFacebookに写真を載せたのですが、コメントにいただいた言葉に、また気付かされました。
「一か月以上大人しくしてたんですね(笑 でも、人間何事もあきらめちゃいけない、っていう教訓かもしれません。」
そうですよね、そういう見方もありますよね。それで私も、こう返事を書きました。
「たしかに、何ごともあきらめちゃいかんということでしょうね。
それを教えるために1ヶ月も芽を出さずにいてくれたのだと思うと、有り難いことだと思います。」
植物にだって心はあります。だって私たちは「ひとつのもの」なのですから。
だとしたら、この球根が1ヶ月以上も芽を出さずにいたのは、私に何かを教えるためだった、ということも考えられます。
そう思うと、心から有り難く感じるのです。
この私を気づかせるために、あえて芽を出すのを先に伸ばしてくれた。
そして、この時を待って芽を出すことで、「あきらめるなよ。あきらめなければ、何でもできるんだから。」と教えてくれているように思うのです。
2014年03月10日
人生を変えた贈り物
世界No.1カリスマコーチのアンソニー・ロビンズ氏の本です。
巻頭には「本書刊行によせて」として、「私の人生を変えた「トニーの実践書」」と題した本田健さんの寄稿が載っています。
もうそれだけで、どれだけこの本が素晴らしいかとワクワクするほどです。
それによるとこの本は、感謝祭の時に恵まれない人びとに食料と一緒にプレゼントされている小冊子なのです。
「この本は、哲学書ではなく、実践書です。さあ、あなたも、一緒に、100%のエネルギーで生きてみましょう。」(p.9)
こう言って健さんは、私たちがこの本と一緒に人生を変えることを励まします。
実際この本は、11の実践的なステップになっています。
レッスン1から11まで、それを実践するようにと促されます。
まえがきにあたる「この本について」と題された文章の中で、ロビンズ氏はこう言っています。
「上質な人生を送り、真に成功するためには、周囲の人たちの苦しみを知り、思いやりを学ぶことが不可欠だ。それによって自分の人生や、自分の苦しみに対してさえ、大きな感謝の気持ちがわいてくる。突き詰めれば、人生の豊かさを経験する唯一の道は、感謝の気持ちで生きることだ。自分が持っているもの、自分が与えることのできるものに感謝するという気持ち。幸福をたしかなものにする最善の方法は、ほかの人が幸せを経験する手助けをすることだ。」(p.18 - 19)
ここに、彼の言いたいことがすべて凝縮されているように思います。
そして、まず最初のステップの「押しつぶされそうな状況を一変させる」というレッスンでは、こう言って考え方を変えるように促します。
「人生を一変させる第一歩は、自分には何もできない、自分は無力だというネガティブな思い込みを捨てることだ。」(p.35)
ただそうは言われても、どうすればいいのかと思われるでしょう。そこで、こう続けます。
「あなたの過去は、あなたの未来と同じではない。」(p.36)
「忍耐は必ず実を結ぶ」(p.36)
こう言って、有名なKFC創業者のカーネル・サンダース氏の、レシピを売り歩いて1009回断られた逸話を語ります。またウォルト・ディズニー氏の302回も資金提供を断られた話をします。
そして、こう言うのです。
「どんな困難も永遠に続きはしない。辛いことでも一生続くことはない。今の苦しみも必ず過ぎていく。それには猛烈に、ポジティブに、そして明日につながる行動を続けることだ。」(p.42)
これには本当に勇気が湧いてきます。
2つ目のステップは、「人生に失敗などはない」というタイトルです。
そこでも挫折感やみじめさを味わい尽くし、ついには恋人からも見捨てられた歌手が、うつ病状態から復活した話が書かれています。ビリー・ジョエル氏の物語です。
そして、ロビンズ氏が長年の支えとしている言葉を教えてくれます。
「成功は正しい判断の結果であり、正しい判断は経験の結果である。そして経験は、ほとんどの場合、誤った判断の結果である。」(p.48)
3つ目のステップは、「もう立ち止まらない−−決断のパワー」というタイトルで、自動車メーカーのホンダが苦難を乗り越えて成長していく話が語られています。
ここでもロビンズ氏は、重要なことを一言で語っています。
「だが突き詰めれば、運命を決めるのは、人生を取り巻く環境ではなく、その人の決断である。」(p.50 - 51)
つまり、何があろうとやる、実現させると決めたこと以外の可能性はない、というように断定することなのです。
このように、具体的に何をどうすべきかを、語っています。
また挿入された逸話は、どれも心を奮い立たせるものです。
今、意気消沈しているなら、ぜひこの本を読んで、自分自身を奮い立たせてほしい。
そして私もまた、自分を励まして前進したいと思います。
2014年03月17日
バシャール スドウゲンキ
ダリル・アンカ氏がチャネリングで呼び出す「地球の時間で3000年後の惑星エササニの多次元的存在」というバシャール。
そのバシャールと対談したのは、元格闘家の須藤元気氏。
バシャールの本として勧められたので、読んでみました。
バシャールが話す内容は、前に読んだ本田健さんとの対談本「未来は、えらべる!」にあるのと、ほとんど同じです。
それよりも対談者の須藤元気氏について、「この人、何者?」という興味がわきました。
格闘家だったことは知っていますが、それにしてはスピリチュアルなことに関して、ものすごくよく知っています。
その一方で、バシャールも唖然としてしまったであろうと思われるギャグの連発。
念願のバシャールと対談するという状況で、このおちゃらけぶりは、いったい何なんだろうと思いました。
なかなか面白い人ですね。
こういう対談なので、すでにバシャールの話をある程度知っていることもあり、スーッと読めてしまいました。
その中でも、ちょっと気になった部分を引用しましょう。
「あらゆる儀式、あらゆるツール、あらゆるテクニックは、「自分自身になってもいいよ」という許可を自分に与えている方法だと理解することです。
たとえば、瞑想に惹かれるかもしれないし、ヨガに惹かれるかもしれない。または、絵を描くことに惹かれるかもしれない。もしくは、浜辺を散歩することに惹かれるかもしれない。人によって惹かれるものは違いますが、そのすべてが同じ目的を持っています。
それは、「もっと本来の自分自身になっていいんだよ」という許可を自分に与える、ということです。」(p.133)
これはまた新たな見方ですね。言われてみると「なるほど」と思えますが、これまでこういう視点で言われたことがありませんでした。
だから何をすればよいかを他人に尋ねても意味がないのですね。
その人には、その人にふさわしい方法がある。方法に意味があるのではなく、その人が感応することに意味があるのです。
そしてそれがどんな方法であろうと、それは「もっと本来の自分になっていいんだよ」という許可を自分に与えるだけ。
そうやって、本来の自分を少しずつ思い出す。それが私たちの人生なのですね。
「ですから、将来について見るためにはハイヤーマインドを使います。方法は、ただ自分のセンターにつながり、情熱を感じる。そのような状態にあるとき、ハイヤーマインドが自動的に見せてくれます。」(p.139)
「ですから、この物理的現実での人生という旅は、実は自分たちにはハイヤーマインドがあるのだということを思い出し、ハイヤーマインドと再びつながるための旅でもあるのです。」(p.141)
「また、ハイヤーマインドと調和すると、物理的な現実でシンクロニシティがたくさん起きはじめます。シンクロニシティがたくさん起きてきたら、ハイヤーマインドと調和してきたサインだと思ってください。」(p.144 - 145)
ハイヤーマインドと言うのは、「神との対話」で言うところの超絶意識と同じでしょう。つまり、魂の心です。
私たちは肉体だけの存在ではなく、スピリチュアルな存在であることを思い出し、自分自身をもっともっと拡大させていくこと。
それが私たちの生きる目的なのです。
そして、それがうまく行き始めるとシンクロニシティが多発する。
このことは、「「東の大富豪」の教え」の中でも語られていますし、また多くの人が言っています。
「つまり、あなた自身が文字どおり情熱に従って生きている、良いお手本になることが重要なのです。それによって、人々はあなたを見て、「自分の情熱に従って生きると、いろんな違いが生まれるんだな」とわかり、「自分も情熱に従って生きてみようかな。そうしたら世界が変わるかもしれないな」という気持ちになることができます。
(中略)
では、実際に情熱に従って生きるにはどうすればいいか。
そのポイントは、怖れを手放すことです。そして、人々には怖れを手放すための手助けが必要です。」(p.148)
自分がワクワクすることをやってみせることが、人々の成長を促すことになります。
そして、ワクワクすることをやるには、怖れを手放すことが大事なのです。
では、その怖れをどうやって手放すのでしょう?
「何かの出来事に対して感情的な反応をしているとき、私たちは次のような質問を自分自身にすることを提案しています。
「この出来事によってこのような感情的な反応が出てくるということは、私はこの出来事に関してどのような信念を持っているのだろうか。どんな信念を持っているからこんな感情になるのだろう」
この質問をすることによって、自分がどのような信念を持っているのか、自分は現実をどのように定義しているのかがわかってきます。」(p.162 - 163)
私たちの信念が現実を創造しているのですから、その信念を知ることが重要なのです。
その信念を知ることができれば、信念に惑わされることがなくなります。つまり信念の奴隷から主人になれるのです。
このあたりの心の動きに関しては、「「ザ・マネーゲーム」から脱出する法」などに書かれている「プロセス」が参考になりそうですね。
これから政治家にもなりたいという須藤元気氏。
バシャールとの対談がどう活かされるのか、注目していきたいと思いました。
2014年03月19日
運がよくなる宇宙からのサイン
メルマガ読者の方のお勧めで、浅見帆帆子さんの本を読みました。
本の帯を見ると、「累計400万部ベストセラー作家」だとか。有名な方だったのですね。失礼ながら、まったく存じ上げませんでした。
相当な数の本を書かれていますが、著者略歴を見ると、ロンドン留学でインテリアデザインを学ばれた後、帰国されて執筆活動に入られたのだとか。ちょっと不思議な経歴です。
本の内容は、シンクロニシティーやワクワク感などで、宇宙からサインが届けられているというもの。つまり直感にしたがって生きることの勧めです。
「「サイン」はすべての人の日常生活に来ているものであり、特別なことではありません。様々な形を通して、あなたの進む方向を教えてくれる「合図」のことです。」(p.18)
「サインを感じる一番はじめは、「身のまわりに起こる小さな偶然を、偶然と思わずに必然と捉える」ということから始まります。」(p.19)
このように、誰の身にも起こっている「ちょっと偶然」と感じられることがサインで、それを「いや必然だ」と考えてみることで、このサインを受け取れるようになると言います。
「ポイントは、それが起きたときに無理に「意味づけ」をするのではなく、自分の心が反応するかどうか・・・・・・「面白い!(笑)」とか、「あれ?これはなんだろう?」など、自分の心がいつもと違うように反応することを、偶然と思わずに受け入れることなのです。」(p.23)
「偶然という形を装っていつもと違うことが起こり、そこで「あれ?これはなんだろう」という感覚になったとき、ためしにそれに沿って行動してみると、自分にとって意味のあるサインであったことがわかるのです。」(p.35)
つまり、自分の頭(理性)で判断するのではなく、直感に従ってみるということですね。
「条件を100%満たしているかではなく、気持ちが100%満たされているかどうかで選ぶのです。
違和感があるのに、「似ている話」に飛びつきそうになるのは、「これを逃したらもうチャンスは来ないかもしれない」と思うからです。
これが最後かもしれないと思うから、「逃してはまずい」という頭が働いて進んでしまう・・・・・・私の経験上、それへの思いが消えない限り、チャンスは何回でもやってきます。
ですから、やってきた状況に無理に合わせる必要はなく、少しでも違うと思ったら流していい、安心して待っていていいのです。ここでも、本音の感覚がサインだということです。」(p.122)
よく、「チャンスを逃すな」と言いますが、それよりも心の不安を取り除くことが重要だということですね。
「チャンスを逃すのではないか」という思いも、不安から来るものです。
「チャンスは何度でもやってくる」と安心して信じて、しっくりくるものを選ぶ。それが、直感に従うということなのです。
「笑っている瞬間というのは、完璧に「今そのとき」に集中しています。笑いながら憂鬱なことを考えていることは、まずありません。
笑えば笑うほど、心配するというエネルギーはなくなり、それをいいほうへ動かすエネルギーがたまっていくのです。」(p.140)
笑いの効用はいろいろ言われますが、「降参のススメ」でも、笑っている時は大いなるものとつながっているとありました。
笑うということは、すでに不安から離れた状態にあるということですから、私もお勧めしたいですね。
「これからの時代は、それぞれの人の「感じる力」が高まっていくので、あらゆることにおいて「人それぞれでいい」という多様性が目立つようになると思います。そして時代も、その新しい生き方や考え方を、「それもありなのではないか?」とだんだんと認める傾向になっているのです。」(p.148)
私も、常識という特定の価値観で他人を縛ることには否定的です。価値観の多様化は必然的な時代の流れだと思います。
人はそもそも自由なのですから、多様化するのは当然ですよね。
人がそれぞれ自由に、直感に従ってワクワクすることをやるようになれば、幸せにならない方がおかしいでしょう。
「それで上手くいくの?」という疑いは不安から生じるものですが、その不安を捨てて直感に従えば、上手く行くようになっているのだと思います。
「心から幸せを感じている人たちが日本にたくさん増えると、その思いのエネルギーが水面下の意識でつながっている他国の人々へ伝わり、結果的に世界の幸せに貢献することになります。同じように、日本で争いや傷つけ合いや憎しみなどのエネルギーが増えれば、それはどこかの国の戦争を悪化させることにつながるのです。」(p.47)
私たちがまずすべきなのは、自分の意識レベルを上げることです。
まず自分が幸せになる。その生き方をお手本として示すことが、他の人を救うことになるのだと思います。
2014年03月20日
幸せになるために捨てるもの
これまたメルマガ読者の方のお勧めで、中野裕弓さんの本を読んでみました。
この方も存じ上げなかったのですが、「もしも世界が100人の村ならば」という詩がありますが、その詩の原訳者だそうです。
イギリスで9年間生活されてから、金融関係の仕事をされています。その後、人事教育分野に携わって、人事カウンセラーとなられてから「日本の国づくりに参加する」というミッションを抱かれて、多方面で活躍されているようです。
この本は、「幸せになるためには◯◯でなければならない」という固定概念をひっくり返すことを目的として、書かれているようですね。
一つひとつのテーマについて、1〜3ページ程度で簡潔に語られています。
中野さんが「いらない」とされているものをいくつかあげると、「反省」「忍耐」「心配」「謙遜」「苦労」「責任感」「勉強」「早起き」「素直さ」「継続」「罪悪感」「結婚」などなど。
どれも一般的に、推奨される価値観であるように感じられます。
けれども、こういったものが幸せになるのに必要だと考えていることが、むしろ幸せから遠ざかる結果になると言うのです。
たとえば「反省」に関しては、このように言っています。
「自己批判につながるような「反省」という感情は、あなたが成長し、幸せになるためには必要のないものなのです。」(p.9)
これを「反省」という言葉で表すのが適当かどうかは微妙ですが、言いたいことはわかります。
つまり、「自分はダメなんだ」と萎縮させるような自己批判は、幸せになるのには無意味だということです。
同じようなことですが、「謙遜」もそうですね。褒められたとき、ついつい「私なんか大したことありませんよ」と言ってしまいがちですよね。
「「私なんか」と卑下した言葉を口に出していると、ネガティブな刷り込みがなされ、いつの間にかセルフイメージも下がってしまいます。こんなときは、「ありがとうございます」、ただそれだけ言えばいいと思います。」(p.22)
自己肯定感が少ない人は、幸せを感じないものです。
逆を言えば、自己肯定感を高めれば、幸せになれるのです。
「もし、「私なんか」があなたの口癖だとしたら、「私、なんかいい調子!」と言い換えてください。」(p.23)
心屋仁之助さんなども、似たようなことを言われてますよね。
「日本人はなぜか、「苦労は買ってでもしろ」、「苦節◯年、下積み生活」といった苦労系の体験を好む人が多いように思います。それは苦労したぶん、幸せになれるという思い込みがあるからでしょう。でもこれは、思い込みです。苦労をしなくても、幸せになれる人はなれます。」(p.36)
苦労を好むのは、幸せという果実を得るための対価を支払わなければならない、と思っているからでしょう。
あるいは自己卑下からくる自分への懲罰です。
だから苦労もせずに成功している人を妬んだりする一方で、苦労ばかりで芽が出ない人を見ると応援したくなるのです。
将来を不安視して、積極的になれない人もいます。そういう人に対して、出来事を「すべて予定通り」と考える方法を勧めています。
「原則1 すべての出来事は必然で起こるべくして起きている
原則2 すべてのことは絶妙なタイミングで起きる
原則3 乗り越えられないことは起こらない
そう考えれば、どんなことが起きようとも恐れることはないと思いませんか?
宇宙の決まりで「乗り越えられないものはこない」のです。」(p.40)
宇宙に対して、自分の人生に対して、絶対的に信頼するということでしょうね。
そのことと矛盾するようですが、すべてを乗り越える必要性もないと言います。
「責任感に縛られず、自分の最善を尽くしても、「できることとできないことがある」と割り切ることも大切です。」(p.43)
「責任感」と言うより、「義務感」と言った方がふさわしいように思います。
どちらの意味でも使われるのですが、要は「やらなければならない」と自分を縛る意味で使うなら、私は「義務感」という言葉を使っています。
「責任感」は、自分から積極的に挑戦しようとする意味で使いたいからです。
最後に、「結婚」に関して面白い情報があったので、それをお伝えしましょう。
北イタリアのダマヌール自治都市の制度です。
「ダマヌールではなんと離婚がないと聞いて、「夫婦仲のいい人たちばかりなのかしら」と思っていたら、”結婚は一年契約、更新あり”という制度でした。
離婚という考え方がないので、毎年の結婚記念日にどちらかが「更新はしません」と言えば、その契約は終了となるのです。」(p.75)
これは、「お互いに甘えやしがらみが生じて、権利ばかり主張したり、相手への期待ばかりが大きくなってしまい、心の成長が滞ってしまうから」なのだそうです。
素晴らしい制度だと思いますね。
私も、結婚する時は同時に2通の離婚届にも印を押して、お互いに持っておくことを勧めていました。
法的な制度で愛を縛り付けることは、不可能であるばかりか、むしろ堕落させると思っています。
いつ相手が「もう愛していない」と言うかもしれないという緊張感を持っていなければ、自分が成長できないのです。
これは薄い冊子のような本ですぐに読めてしまいましたが、この「捨てるもの」を84集めた単行本もあるようです。
自分がどんな誤った信念を持っているかをチェックする目的で、こういった本は役に立つと思います。
2014年03月24日
「食べること、やめました」
現代の栄養学からは説明がつかないというほど、ほとんど食べないのに健康体を維持しておられる森美智代さんの本を読みました。
「1日青汁1杯だけで元気に13年」とサブタイトルに書かれています。
最初からすぐにそういう食事にされたわけではなく、甲田光雄医師が推奨する甲田療法による断食と少食をする中で、自分の身体に合った食事を模索されて、最終的にそこに落ち着かれたということのようです。
その青汁1杯の食事から得られる熱量は、わずかに約100Kcalほど。これで成人が健康体を維持できるなんて、栄養学的には不可能です。
しかし実際に森さんは、そういう食事をずっと続けておられるばかりか、難病の脊髄小脳変性症も克服されました。
科学は、真実の1側面でしかありません。私たちは、すべてを知っているわけではないのです。
こういう事実から、また新たな知識が得られるのでしょう。科学はそうやって、発展していくものだと思います。
そう言えば、地球時間で3000年後の未来人でもあるバシャールは、食事はしないと言っています。
ひょっとしたら遠い将来、人は食事をしなくても生きられるようになるのかもしれません。
そういう可能性も感じられます。
さて、この本を紹介したのは、健康に役立ちそうだとか、奇跡を紹介したいから、だけではありません。
それよりも、森さんが人生の中で気づいてこられたことが素晴らしく、その言葉を紹介したかったのです。
まずは養護学校の臨時教員として働いていた時、障害を持つ子の中に、とりわけきれいな光に包まれている子がいたのだそうです。今ははっきりとわかっているそうですが、森さんはオーラが見えるのだそうです。
「自分の目がおかしいのだろうと思いつつも、そのきれいさに感動していると、頭の中に「菩薩行(ぼさつぎょう)」という言葉が、声なのかインスピレーションなのかわかりませんが、突然に響きました。その声(インスピレーション)は、「この子はこの子の周りの人のために、身をやつして障害をもって生まれてきて、周りの人を成長させているんだよ」と続きました。」(p.102)
バシャールも、「未来はえらべる!」の中で、障害者は教師だと言っています。
かっこちゃんこと山元加津子さんも、「1/4の奇跡」などで障害者は私たちみんなのために生まれてきたのだと言っています。
そういうことを、多くの人が感じているのですね。
「ツボは、すべての人が生まれもっているものです。そのことを考えると、もともと「人間は病気をするもの、人は失敗するもの」と想定されているのだろうという気がします。そのために「ツボ」という、病気をしたときに治す場所をもって生まれてくるのではないかと思うのです。
ツボは、人が自らをメンテナンスするための、神様からの贈りものかもしれません。」(p.146)
病気になることは、悪いことじゃないのですね。
病気はいわゆる「失敗」と同じこと。何かをやろうとしたとき、「それは方向が間違っているよ」と教えてくれるもの。
だから病気になったら、「ありがたい」と考えて、素直にその指導に従えば良いだけなのです。
困ったことになったと思わずに、ただただ「教えてくれてありがとう」と思って、安心していれば良いのです。
だから森さんは、病気についてこんなふうに言っています。
「病気になる前の私は、元気なのが当然だと思っていました。自分に与えられたものに、何ひとつ感謝していませんでした。何もかもが普通で当たり前でした。
考えてみたら、当たり前ということはありません。手や足や目や口や体の全部が、きちんと働いてくれるのは、本当にすごいことです。どこか不自由なところがあっても、ほかのところがきちんと働くのはすごいことです。
そのことに、病気をして初めて気がつきました。前は、気がつかないにもほどがあるほど、気がついていませんでした。」(p.168 - 169)
病気は私たちに、進化成長のための機会(チャンス)を与えてくれるものです。
だから病気になることを怖れず、またすでに病気の人は嘆いたり恨んだりせず、その中にチャンスを見出してほしい。
そうすれば私たちは、病気にあっても幸せでいられると思うのです。
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