2019年04月10日

いま知っておきたい「みらいのお金」の話



Youtube動画で主に政治に関して話しておられる松田学(まつだ・まなぶ)教授の本を読みました。経歴を見ると、元財務官僚だそうで、今は東京大学大学院客員教授であり、松田政策研究所代表など、いくつもの顔をお持ちのようです。(「松田まなぶの公式ホームページ」はこちら)

松田氏は、まもなく本格的な「仮想通貨の時代」がやってくると言います。それによって、私たちの生活が大きく変わる可能性があると言われるのですね。そこでこの本では、「お金とはなにか」「仮想通貨の本当の存在意義」「お金を使いこなすための基礎」について、わかりやすく解説しているのです。

この本を読むのに、ITや金融の知識は必要ありません。社会人1年生のカナちゃん、その友だちのトシくん、そして「みらいのお金」の専門家マツダ先生の会話形式で書かれています。物語を読んでいる内に、自然と必要な知識が身につくという仕掛けですね。


ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。

インターネットで海外の情報に簡単にアクセスできるように、仮想通貨は経済の国境を軽々と超えていくんだ。これは日本に暮らすみんなの仕事や生活にも大きくかかわってくる。」(p.38)

仮想通貨は、本来は暗号通貨と表現するのが正しいようです。インターネットにつながっていれば、どこの国にいても使うことができるお金。その国の貨幣に両替しなくても使用することが可能です。

とは言え、今現在ではそれほど多くの店では使えないし、決済に時間がかかるというデメリットもあります。その辺の改善がされないと、仮想通貨でお買い物、という時代にはならないでしょうね。


ブロックチェーンは、正直者しか使えないシステムと言っていい。後ろめたいことや、悪い考えのある人は使いたがらないだろう。まともにビジネスをしている会社はすべて帳簿をつけている。お金を使う人のすべてが、帳簿を正しくつけて、お金の流れが完璧に把握できるようになる世界が、仮想通貨では当たり前になるんだ。お金の流れはそもそも隠すものではない。もし隠したいという人がいれば、その人は脱税やマネーロンダリング(資金洗浄)など、後ろ暗いことをして儲けているかもしれない。」(p.90)

ブロックチェーンは、お金のやり取りの記録台帳を、すべて保持する仕組みです。ビットコインでは、それを誰もが閲覧できるようにしてあるそうです。ただビットコインでは、参加者は匿名なので、個人情報が明らかにされるわけではありません。

しかし、お金のやり取りを見える化するということは、「神との対話」にも書かれていましたが、正直に生きる社会につながるように思います。


より正確に言えば、お金は「価値」を保存したり交換したり測ったりするものであって、「価値」そのものじゃないんだ。」(p.174)

お金そのものには価値がなく、道具に過ぎないという話は聞いたことがあります。実際、無人島に1人でいたら、どれだけ大金があっても意味ありませんから。それより、ペットボトルの水が1本でもある方が役立つでしょう。


日本の財政は深刻な状態にありますが、政府が暗号通貨を発行することで、これを救う手立てがあります。」(p.285)

以上の「松田プラン」は、@財政再建(赤字国債の消滅と将来の金利負担の軽減)、A日銀の出口戦略(バランスシート縮小)の円滑化、B新たな通貨基盤の創出、C国民の利便性の増大、を一挙に実現することになる施策です。」(p.287)

ここに簡単に「松田プラン」が説明されていましたが、私にはよくわかりませんでした。詳しく知りたい方は、松田氏の「サイバーセキュリティと仮想通貨が日本を救う」(創藝舎)第8章、または「米中知られざる「仮想通貨」戦争の内幕」(宝島社)第3章を読むようにとのことです。


三菱UFJ銀行は、独自の仮想通貨を「1コイン=ほぼ1円」の価値に調整すると発表している。」(p.309 - 310)

法定通貨を扱う銀行が、あえて仮想通貨の世界に進出するのは、これからは手数料ビジネスが成り立たなくなるという危機感があるからだと松田氏は言います。仮想通貨は「P2P」でスムーズに送金できるし、ATMも必要としませんから。

大手銀行が仮想通貨に参入するのは、新たなプラットフォームを提供することで、別の儲け口を得ようとしているのでしょう。


欧州中央銀行も500ユーロ紙幣の廃止を決定している。いずれも主な理由は犯罪対策だ。日本でもそれにならって、一万円紙幣を廃止できないかと考えている人もいる。現金は偽札のリスクもあるし、マネーロンダリングにも使われる。」(p.314)

日本で流通している紙幣の9割は1万円札なのだそうです。私たちの感覚では、千円札の方が多そうですよね。これは、それだけ現金がどこかでストックされていることを示しているのです。

それが犯罪に使われると、当然、裏のお金は税金にはつながりません。そういうこともあって、各国は最高額紙幣を廃止しようとしているのですね。


絵画の世界では伝統的に「誰がその絵の持ち主であったか」が重要視されてきたが、ブロックチェーンによってその履歴もたどりやすくなると期待されているんだ。農業分野でも、生産者まで記録が辿れるような安全な食物が求められているね。」(p.319 - 320)

ブロックチェーンの仕組みを使って、データ管理を行う企業が出てきたのだそうです。これまでの履歴がはっきりしていると、絵画では贋作が混じることを防げるのですね。

このようにブロックチェーンは、そのデータに「信用」を与えることになるので、価値の交換や保存ができて、お金に似たものになると松田氏は言います。仮想通貨は何種類もできて、それらを交換しながら、適切な仮想通貨を使う時代になると考えておられるようです。


このように契約などの手続きを自動的に済ませてしまう仕組みを「スマートコントラクト」といって、ブロックチェーンの活用方法として注目されているんだ。」(p.331)

たとえば、不動産を買ったと同時に登記の移転まで済ませるようなことができて、あちこちへ書類を出したり、何枚も署名捺印しなければならないという手間も省略できるのだそうです。

それぞれの場所で、それぞれの書類を必要とするのは、要はデータが共有化されておらず、かつ信用がないからです。それを一挙に解決できるのがブロックチェーンの仕組みだというわけですね。


「改ざんが不可能な形でデータを管理できる」「スマートコントラクトでさまざまな手続きを一度にまとめて行える」「仮想通貨でいろいろな価値を移転できる」。この三つだ。」(p.334)

これがブロックチェーンの革命的なところだそうです。これまでは、データ管理はコンピュータ、手続きは手動、価値の移転はお金を使っています。それが同一の仕組みの中で行われれば、社会は大きく変わると松田氏は言います。

なぜなら、これによって人びとにとっては非常に便利になるからです。また一方で、無用な作業が解消されます。単純なルーチンワークは少なくなり、人々はより創造的な仕事に取り組むようになるだろうと思われるのですね。


インターネットの世界では、「投げ銭」という仕組みがあって、歌や小説など気に入ったコンテンツがあったらその作者を支援する意味で、少額のお金を簡単にあげられるようになっています。これまでなら、振り込むのにも手数料がかかるため、そう気軽にお金を渡せなかったのに、その敷居が低くなったのです。

仮想通貨も、取引の手数料が安いので、人々が気軽にお金のやり取りをするようになり、経済が活性化するのではないかと思われます。

その仕組みを完全に理解するまでに至りませんが、入門書としてはとてもよい1冊ではないかと思います。

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2019年04月06日

いのちの讃歌



神渡良平(かみわたり・りょうへい)さんの新刊を読みました。副題に「自らの人生を切り拓いた8人の物語」とあります。人生の困難を乗り越えた方々の生き様が紹介されていました。

神渡さんの本は、小説というスタイルと、安岡正篤氏中村天風氏などの思想を紹介するスタイル、そして今回のように、人の生き様を紹介するスタイルがあります。いずれも、人間としていかに生きるべきか、という問いに答えを出そうとするものです。神渡さんの他の本の紹介は、こちらからどうぞ。


ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。

二十五歳で二歳年上の女性と結婚しました。しかし、奥さんは貴裕さんに頼りがいのある父親を求め、一方貴裕さんは、自分を捨てていった母親の傷を埋めてくれる愛を求めるので、次第にすれ違ってしまいました。夫婦それぞれが相手に依存し、相手から何かを得たいと思っているので、楽しいはずの新婚家庭がなかなかうまくいきません。」(p.19)

真永工業株式会社の久松貴裕社長の人生を紹介する部分です。温かい家庭を欲しながら、夫婦喧嘩をくり返して離婚してしまったそうです。

「神との対話」にも書かれていますが、間違った目的で関係を結ぶと、どうしてもこうなりがちですね。相手に何かを求めていると、だんだんと苦しくなってくるのです。


五十二歳になっていた私は、母と小学生の自分が裁ち板に向って紙袋作りの手内職をしている情景を、あたかも色褪(あ)せた記録映画でも見るように天井から見つめている。母と自分を同じ距離感で見ている。すると、母の気持ちが透けて見えてくる。」(p.37)

内観を紹介する部分ですが、ノンフィクション作家の柳田邦男さんが「気づきの力」(新潮社)に書かれた部分の引用です。

これはまるで死後の体験みたいですね。「神との対話」では、死後に人生を振り返ることができて、その時、自分の感覚だけでなく関係者の感覚も感じるとありました。

こういう相手の感覚を知ることによって、自分の思い込みに気付かされるのです。柳田さんは、母を手伝ってあげたつもりでしたが、母の苦しみを理解しておらず、むしろ迷惑をかけたことだったと気づきます。その気付きによって、本心からの謝罪をします。そしてそれが感謝に変わります。

内観が深くなっていくと、迷惑をかけた相手の心にまで思いが届くようになるから不思議です。相手の心がわかってくると、そこまで思いが至らなかったと、お詫びする気持ちになっていきます。すると、自己否定の中から、逆に感謝の気持ちが湧き起こってきます。一見矛盾しているようですが、これはもう体験の世界です。私たちは”謝意”を感じるから、無意識の内に”感謝”と書いているんですね。」(p.58 - 59)

内観研究所の清水所長の言葉です。神渡さんは内観をよく勧めておられます。1週間くらいの集中内観と、日々の内観(瞑想)を組み合わせるといいそうです。


この誦句は、自分のいのちは大宇宙に直結し、さらにはその結晶であるから、私という魂は宇宙と同じように完全で無欠なのだと確信し、一見障害と見えるものに勇猛果敢に挑戦していこうという気迫に満ちています。事実この確信さえあれば、いかなる障害も乗り越えていけます。自分という存在に置く全幅の信頼こそは天風先生の覚醒の確信です。」(p.65)

中村天風氏の「大偈(だいげ)の辞」を引用し、このように言われています。天風氏の悟りは、まさに「神との対話」で示されているように宇宙(神)との一体感なのだと思います。


高山さんは「人生のスイッチ」が入ったと強調します。地雷撤去活動に端を発し、村での日本語やパソコンの教育、井戸の設置、ゴミ減運動の指導、日本企業の誘致、日本留学の世話、地場産業の育成と、八面六臂の活躍です。」(p.122)

PKO活動でカンボジアの地雷撤去活動を行った高山良二さんは、自衛隊退職後に、まだやり残したことがあるとして、カンボジアに戻ってきたのです。高山さんの物語は、とても感動するとともに、頭が下がります。


なぜ、他者の生き方がこれほどまで自己の人間形成に影響を与えるのだろう。
 その理由のひとつは、人間がだれしも善さを求めて生きる存在であることによる。何が善いのか、どのように行動することが善い生き方なのかをつねに自分に問いかけ、同時に、夢や理想に向って生きようとしているのが人間である。
」(p.145 - 146)

鳥取県の八頭町立船岡小学校の林敦司校長の言葉です。林校長は伝記による道徳教育を推進しておられます。この本でも、ヘレン・ケラーが励まされたという塙保己一の話、世界的な博物学者の南方熊楠の話が紹介されています。

ここで林校長が、誰もが「善さ」を求めていると言われていました。そして、他の人の生き様に感動することで、「自分もあのように生きよう」と思うのですね。つまり、道徳的価値観、倫理観を教え込ませるのではなく、自分が気づくことが大切なのです。

「神との対話」でも、同じようなことが書かれています。私たちは常に選択を迫られており、愛と不安のどちらを選ぶのかが重要です。なので、「愛ならどうする?」「それは自分らしいか?」と自問することだと言うのです。


字がかけるようになったことは大きな自信につながりました。誠さんの目に力が入り、生き生きしてきました。そして毎月一回開かれる真民さんのファンの集い「朴(ほお)の会」で知りあった人々に、たった二本だけ動く指で積極的にハガキを書き始めました。
「指二本動いて、幸せのおすそ分け!」
」(p.206)

パン屋の主人、次家誠さんは、頚椎損傷によって首から下がまったく動かなくなったそうです。自暴自棄になりそうになりながらも、リハビリを重ねてこられ、やっと指が少し動くようになったのです。

私たちは、歩いたり運動したりすることを「当たり前」だと思っているから、身体が正常に動くことに感謝しません。だから幸せになれないのですね。次家さんは、全身のマヒを体験することによって、それが「当たり前」ではないことを身にしみて知ったのです。

同じような体験をしたいとは思いませんが、こういう方がおられるのだなぁと想像してみると、自分の身体に対して「ありがたい」という気持ちが湧いてきますね。


この本には、多くの無名の人が登場します。無名であっても、その生き様はどれも素晴らしいと感じます。神渡さんがこうやって紹介してくださることで、私たちは居ながらにしてそういう素晴らしい生き様を知ることができます。

伝記で道徳教育の話がありましたが、人の生き様を知ることは、自分の生き様を考える上でとても役立つと思います。そして私たちも、自分の生き様によって、他の人に影響を与えるのでしょう。どう生きるのか? それを深く考えさせてくれる本でした。

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2019年04月01日

82年生まれ、キム・ジョン



話題になっていた小説を読みました。著者は韓国人のチョ・ナムジュ氏。訳は斎藤真理子氏です。

韓国で100万部売れたというのですから、韓国人の心を捉えた内容なのだろうと思いました。帯にあるように、映画化も決定し、この翻訳された本も、日本国内でかなり売れているようです。女性の共感者が多いようですね。


ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。

まず、この小説はとても風変わりです。そのことが訳者あとがきに書かれていたので、それを引用します。

一人の患者のカルテという形で展開された、一冊まるごと問題提起の書である。カルテではあるが、処方箋はない。そのことがかえって、読者に強く思考を促す。
 小説らしくない小説だともいえる。文芸とジャーナリズムの両方に足をつけている点が特徴だ。リーダブルな文体、ノンフィクションのような筆致、等身大のヒロイン、身近なエピソード。統計数値や歴史的背景の説明が挿入されて副読本のようでもある。「文学っぽさ」を用心深く排除しつつ、小説としてのしかけはキム・ジョンの憑依体験に絞りこんで最大の効果を上げている。
」(p.186)

主人公のキム・ジョンが、ある時、まるで他の人が憑依したかのように、多重人格の症状を見せます。それを心配した夫が精神科医に診てもらうようにしたのですが、その精神科医のカルテという形で、キム・ジョンの生い立ちが書かれていきます。

しかし、正直に言うと、読みながら飽きました。面白くないのです。それは、ここにも書かれているように、まったく小説らしくないからです。延々と女性差別の実体が語られているような内容です。


キム・ジョンの両親は、貧乏の中で子どもたちを育てました。内職をする母に対して父は、苦労をかけることを詫ます。すると母は、次のように言ったそうです。

あなたが私に苦労させてるわけじゃなくて、私たち二人が苦労してんの。謝らなくていいから、一人で一家を背負ってるみたいな深刻な顔しなさんな。そんなこと誰も命令してないし、実際、そうじゃないんだし」(p.27)

このセリフの背景を考えると、夫が家族を支えるのが当たり前という社会的風潮が根底にあることが伺われます。

ただ、たしかに正論なんですが、そういう社会的背景があることを前提にするなら、もう少し夫を思いやる言い方があってもいいのではないか、とも思うのです。女性だけが差別を受けて苦しんでいる、という被害者意識が、かえって生きづらくしているのではないか、と感じました。


この本には、学校や家庭や会社や社会での、様々な女性蔑視が描かれています。セクハラもあります。話題になったトイレの盗撮という事件も描かれています。子どもを生むのかどうか、生むなら男かどうかなど、家族や親戚からの干渉も描かれています。

ここで描かれた内容は、かつての日本にも普通にあったと思いました。しかし、日本ではかなり改善されていると思うのですけどね。それは、私が男性だからそう思うのでしょうか?

たしかに、そうかもしれません。いまだに、子どもをつくるのかどうかで干渉する人は多数いますから。でも、そうでない人も、日本では多いと思います。跡取り息子という言葉も死語に近くなってきたし、「家」という概念がほぼなくなっているように感じます。


キム・ジョンが大学の時、付き合っていた彼氏と別れた直後に、ある事件がありました。
前からキム・ジョンに好意を抱いていた先輩に対して、他のサークル仲間が応援するから頑張れと話しているのを、キム・ジョンは聞いてしまったのです。寝具に埋もれてうたた寝していたので、他の人たちは本人がいることに気づかなかったのですね。

その時、頑張れと言われた先輩は、みんなにこう言い返しました。

要らないよ。人が噛んで捨てたガムなんか」(p.85)

キム・ジョンは、優しい先輩だと思っていただけに、この言葉にショックを受けます。

酔っているのかもしれない。照れているのかもしれない。または、友だちがよけいなお世話をするのではと思って、わざと乱暴な言い方をしたのかも。可能性はいろいろあったかもしれないが、だからといってキム・ジョン氏のすさまじく傷ついた心は癒されなかった。」(p.86)

こういうところも、なんだかなぁと思うのです。本人を傷つけようと言ったわけではないし、面と向かって言った言葉でもありません。それに、彼の立場を充分に想像できるのに、と。

とは言え、そう言われたらショックを受ける気持ちもわかります。ここにも背景があって、男の女性経験は問題にされないのに、女は1人の男に仕えるべきだという考え方です。処女信仰という言葉もありましたね。

ただ、この部分も現代の日本では、ほぼなくなった社会背景ではないかと思うのです。韓国ではまだあるのでしょうけど。


日本では考えられない女性蔑視が、韓国にはまだまだあるのだろうと思います。たとえば、キム・ジョンが就職面接に行く時にタクシーを拾ったら、運転手からこう言われたのです。

ふだんは最初の客に女は乗せないんだけどね、ぱっと見て面接だなと思ったから、乗せてやったんだよ」(p.93)

いやいや、こんな運転手は日本では絶対にいないでしょう。でも、韓国ではよくいるのでしょうね。

たしかにかつての日本にも、女は汚れているという考え方がありました。大相撲では女性を土俵に登らせないとかありますからね。でも、そういう特別な場所以外で、女性が汚れてるという価値観を持つ人は、まずいないと思うのですけどね。


しかし、韓国の方が進んでいるところもあります。

結局、戸主制度は廃止された。二〇〇五年二月、戸主制度は憲法で保証された両性平等の原則に違反し、憲法に合致しないとの決定が下され、まもなく戸主制度廃止を主たる内容とする改正民法が交付され、二〇〇八年一月一日から施行された。」(p.124)

韓国は、夫婦別姓なのですが、子どもは父親の姓を名乗っていました。戸主は男と決まっています。日本にも家制度がありましたが、それが続いていたのですね。

日本は、家制度そのものは廃止したものの、戸籍は残ったままです。そこには戸主が記載されます。もちろん、女性でもいいのですけどね。ただ、家制度の名残があるために、相変わらず男性が一家の大黒柱という考え方が残っています。学校でも「父兄参観」のように、「父兄」という言葉がいまだに使われているようです。


これに腹を立てたキム・ジョン氏は、時差出勤する気はありませんからと言ってしまった。みんなと同じ期間に出勤して同じように働き、一分も丸もうけする気はないと。だが、だからといって破裂しそうな地獄の通勤列車には耐えられそうにない。結局キム・ジョン氏は一時間早く出勤することにし、うっかり言ってしまったあの一言を後悔しつづけた。それにもしかしたら、女性の後輩の権利を奪ったのかもしれないという気もする。与えられた権利や特典を行使しようとすれば丸もうけだと言われ、それが嫌で必死に働けば同じ立場の同僚を苦しめることになるという、このジレンマ。」(p.132)

妊娠したキム・ジョンは、会社の規定で30分のフレックスが利用できたにも関わらず、それを選ばなかったのです。

この葛藤はよくわかります。もちろん、男性社員の「いいよなぁ女性は」と言いたくなる気持ちもわかるのですけどね。「だったら女になって子どもを産めよ!」と言い返されたら、シュンとするより他にないのですが。

ただこれは女性差別というより、違いを理解し合えてない、受け入れていない、ということではないかと思うのです。会社側(男性社会)にも、女性に優しくしようという気持ちはあって、それでこのような制度を創ったのでしょうから。

女性の側にも、甘えてはいけないというような価値観があって、素直に恩恵を受けられないという問題もありそうです。

そもそも違いがあるのですから、男女をまったく同じように扱うことは不可能です。生理休暇や妊娠休暇などが男性に認められないからと言って、不公平とは言えないでしょう。では何日だったら公平なのか? 質が異なるのですから、どう決めたとしても、万人が公平とは感じない可能性があります。それでもどこかに線を引いて、公平と思われる基準を打ち立てるしかないのだろうと思うのです。


その後、出産を機に、キム・ジョンは退職することになります。夫の方が稼ぎが多かったし、その方が一般的だったから。その時、夫から言われたことにキム・ジョンは反発します。

「子どもがちょっと大きくなったら短時間のお手伝いさんに来てもらえばいいし、保育園にも入れよう。それまで君は勉強したり、他の仕事を探してみればいいよ。この機会に新しい仕事を始めることだってできるじゃないか。僕が手伝うよ」
 チョン・デヒョン氏は本心からそう言い、それが本心であることはよくわかっていたけれど、キム・ジョン氏はかっとなった。
 「その「手伝う」っての、ちょっとやめてくれる? 家事も手伝う、子育ても手伝う、私が働くのも手伝うって、何よそれ。この家はあなたの家でしょ? あなたの家事でしょ? 子どもだってあなたの子じゃないの? それに、私が働いたらそのお金は私一人が使うとでも思ってんの? どうして他人に施しをするみたいな言い方するの?」
」(p.136 - 137)

妊娠うつのような状態だったのかもしれません。しかし、これを言われたら夫の立つ瀬がないよなぁとも思うのです。

もちろん正論ではあるのですが、それぞれに分業しているのですから、相手の業務を「手伝う」と言っても悪くはないでしょ。もちろん、「産む」という仕事は女性にしかできませんが、子育てや家事は夫がやってもいいのです。キム・ジョンが復職して、夫のチョン・デヒョンが主夫になることだってできるでしょう。

ただこの部分は、最初のキム・ジョンの母親の言葉とよく似ています。おそらく背景に、ずっと抑えつけられてきたという無意識の思いがあるのでしょうね。


全編を通して、何だか重い空気を感じます。キム・ジョンの被害妄想的なものを感じるからです。
訳者あとがきで「処方箋がない」という言葉がありましたが、まさに何ら解決策が示されません。明確に悪者がいるわけでもないため、怒りの持っていきようがない感じです。

けっきょく、私たち一人ひとりが意識を変えていくしかないのでしょうね。そのためには、現状がどうなのかを知ることも大事なのでしょう。
男性から見れば「大したことない」と思えることも、女性からすれば「大したこと」と感じることがある。それは、個人差もありますが社会背景や性差もあるでしょう。

違いは、理解し合えるなら理解した方がよいのですが、理解できないなら相手の思いをそのまま受け入れるしかないのだろうと思います。相手がそう感じていることは事実なのですから。たとえそれが理由がないことに思えても、理解できない何かがあると思って、受け入れるしかないと思うのです。

本の内容としては、私は申し訳ないけれども面白いとは思えませんでした。でも、読んでみる価値がないとは思いません。いろいろと考えさせられましたから。

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2019年03月29日

ドMのあなたが人生を100倍楽しくする100のルール



Facebookで友だちが紹介していたので、Kindle版を買って読んでみました。
著者は研修講師のア本正俊(さきもと・まさとし)さん。損害保険の営業をされてた時に2000万円の借金を作って自己破産寸前に。そこから気持ちを切り替えて10ヶ月で完済したという経歴の持ち主です。

ア本さんは、何よりもマインドセット(気持ちの持ち方)が重要だと言います。それは自尊心を持つことです。
その対極なのが、自己卑下し、罪悪感を抱える自虐的な「ドM」なのだと。けれども、そんな「ドM]の人でも人生を謳歌できるし、そのための100の方法を示したのが本書になります。


ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。

どんな すばらしい やり方 を 聞い ても、 できる と 思わ なけれ ば、 やれ ませ ん。
  現状 を 受け止め て 過去 を 認め、 未来 を どう し たい か、 どう なり たい かを 決め ない と、 でき ませ ん。 そもそも やれ ない ん です。
  スキル を いくら 学ん でも、 この 2つ が 欠け て い たら 無理。 メンタル イコール 心、 つまり、 しゃべっ て いる 言葉 です。
」 (Kindle の位置No.208-211)

スキルの前にメンタルが重要だと言います。そして、メンタルをわかりやすく表すのは言葉だと言うのですね。
小林正観さん斎藤一人さんなども、心を整える前に言葉を整えることが重要だと言っています。

そして「できる」と思うことと、目標を定めることですね。その2つを言葉にして出すことが重要なのです。


この うち、 自己 信頼 の ほう が じつは 難しかっ たり し ます。 だから、 そっち は 後まわし に し て、 他者 信頼 から いっ た ほう が 早道 です。
  この 人 の 言う こと なら 信じ られる → この 人 の 言う こと を 信じ て いる 自分 は 信じ られる → 自分 を 信じ られる。 こうして 自己 信頼 も 上がり ます。
」(Kindle の位置No.343-345)

自分を信じることができれば一番いいのですが、自信がない人は、他人を信頼する方が簡単だと言います。面白いテクニックだと思いました。

ア本さんは、神社で神頼みするのも他者信頼だと言います。そう言えば一人さんも、自分の中には神様がいるのだから、自分には無理でも神様ならできると思えばいい、と言われてましたね。


おいしい パン を 食べ たい。 だっ たら 100 円 の パン を 3 個 買わ ず に、 300 円 の パン を 1 個 買う。
  お 腹いっぱい 食べ たい。 だっ たら 100 円 の パン を 3 個 買う。
  どっち も 間違い じゃ ない。 望ん で 選ん だ ほう が 正解 に なる ん です。
  未来 も 同じ。 間違い は ひとつ も あり ませ ん。 やり たい と 思う なら それ が 正解。
」(Kindle の位置No.815-819)

正解は必ずしも1つではないのですね。他人が何を選ぼうと関係なく、自分が望むものを選ぶのが正解なのです。


主婦 だ から 当然 だ と 言い ます が、 あたりまえ の こと なんて この世 に ひとつ も あり ませ ん。 それ を あたりまえ と 思っ て 感謝 せ ん から 不幸 に なん ねん!
  ちなみに 僕 が 思う 夫婦 円満 の 秘訣 は、 尊敬 と 信頼 と、 ある程度 の 距離感。
  自分 は そう し て もらい たい から、 自分 からも 心がけ て い ます。
」(Kindle の位置No.1463-1466)

洗濯や掃除を器用にこなすことは、主婦だから当たり前ではないのだと言います。同じものを見ても「すごい」と思えば、感謝の気持ちが湧いてきます。

ここで面白いのは、夫婦円満のコツが「尊敬と信頼」と「距離感」だとしていること。「コミュニケーション」とか「優しさ」などではないのです。私もア本さんの考えに賛成ですね。「距離感」とは「自由」のことだと思います。尊敬し、信頼し、そして縛らないことですね。

そして、自分がそうしてほしいことを相手に対してする。これは黄金律(ゴールデン・ルール)です。


誰 かを 大事 に する のと 同じ よう に、 自分 の こと も いたわっ て あげ て ください。 人 に やっ て あげ たい こと を、 自分 にも やり ましょ う。」 (Kindle の位置No.1473-1475)

まずは自分を大事にすることですね。ア本さんは、家族に美味しいものを作ってあげたいと思うなら、まず自分が美味しいものを味わわなければ、何が美味しいかもわからないと言います。言い得て妙ですね。


「人生はしゃべったとおりになる!」がモットーのア本さん。セミナーでは、「自分はダメ」と思い込んでいる「ドM」の人たちが変わるお手伝いをされているそうです。
100の方法が本書では示されていますが、気になった1つでも2つでも実践することが重要ですね。

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2019年03月05日

日本の歴史・第3章

これまでに紹介した「日本の歴史・第1章」「日本の歴史・第2章」の続きです。

神谷宗幣(かみや・そうへい)さんがやっているCGSチャンネルで、ねずさんこと小名木善行(おなぎ・ぜんこう)さんから日本の歴史の話を聞くシリーズ。

今回は第3章で、飛鳥時代の話です。1回10数分ですので、ぜひご覧になってください。






















 
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日本の歴史・第2章

前回紹介した「日本の歴史・第1章」の続きです。

神谷宗幣(かみや・そうへい)さんがやっているCGSチャンネルで、ねずさんこと小名木善行(おなぎ・ぜんこう)さんから日本の歴史の話を聞くシリーズ。

今回は第2章で、古事記と日本書紀の話です。1回10数分ですので、ぜひご覧になってください。


















 
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日本の歴史・第1章

よくYoutubeで動画を見るのですが、時々面白い動画がありますね。

その中で、神谷宗幣(かみや・そうへい)さんがやっているCGSチャンネルで、ねずさんこと小名木善行(おなぎ・ぜんこう)さんという方から日本の歴史の話を聞くシリーズがとても面白かったので、まとめておくことにしました。(神谷さんの公式サイト

チャンネルにはあまりにたくさんの動画がアップされているため、このシリーズだけ探すのが大変なのです。Youtubeがシリーズを連続で再生してくれればいいのですが、そうなっていないのですね。

今回は第1章で、日本の古代にあたる縄文時代と弥生時代の話です。1回10数分ですので、ぜひご覧になってください。




















 
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2019年03月04日

新しき啓示(目次)

※まぐまぐの方針変更により、2019年4月15日より過去ログが見られなくなりました。ご了承ください

「「神との対話」シリーズを読む」というメルマガをまぐまぐで発行しています。
過去ログを読めるのですが、順番にしか読めないので、こちらにリンクを貼って目次を作っておきます。
(※章、ページは単行本をもとにしています。またページは、メルマガに出てくる最も大きいページですが、メルマガで紹介する都合上、ページが前後する場合もあります。参考程度にご覧ください。)

また、露骨な性描写を含むような時は、メルマガのタイトルに「(18禁)」とつけます。
もしそういう内容は読みたくない方は、それを目印にしてください。

それからこちらで、過去ログ内の検索もできます。
 


どうぞ、ご利用ください。


「新しき啓示」

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「神との対話」シリーズの書籍紹介は、リンク先のページをご覧ください。

●第1章
01「信念のレベルで解決する」
 (2019年2月25)1回目(〜p.25)

●第2章
02「信念を変えることが重要」
 (2019年2月26)1回目(〜p.31)

●第3章
03「すべての行動は信念に基づく」
 (2019年2月27)1回目(〜p.38)

●第4章
04「神について信じていること」
 (2019年2月28)1回目(〜p.49)

●第5章
05「魂のあり方を選択する」
 (2019年3月1)1回目(〜p.59)
06「神についての理解が問題」
 (2019年3月4)2回目(〜p.69)

●第6章
07「平和への五つのステップ」
 (2019年3月5)1回目(〜p.73)
08「強制するのは不安だから」
 (2019年3月6)2回目(〜p.78)
09「役立たない信念を処分しなさい」
 (2019年3月7)3回目(〜p.79)

●第7章
10「組織的宗教の問題点」
 (2019年3月8)1回目(〜p.85)

●第8章
11「自分を変えることから始める」
 (2019年3月11)1回目(〜p.95)
12「上手く行っていないと認めること」
 (2019年3月12)2回目(〜p.97)
13「第一の新しき啓示」
 (2019年3月13)3回目(〜p.106)

●第9章
14「表現と体験は違う」
 (2019年3月14)1回目(〜p.113)
15「第二の新しき啓示」
 (2019年3月15)2回目(〜p.120)

●第10章
16「第三第四の新しき啓示」
 (2019年3月18)1回目(〜p.147)

●第11章
17「神は何も要求しない」
 (2019年3月19)1回目(〜p.157)

●第12章
18「第五の新しき啓示」
 (2019年3月20)1回目(〜p.164)
19「第六の新しき啓示」
 (2019年3月21)2回目(〜p.172)

●第13章
20「すべては同じもの」
 (2019年3月22)1回目(〜p.181)
21「第六感で認識すること」
 (2019年3月25)2回目(〜p.193)

●第14章
22「「正しさ」が誤らせる」
 (2019年3月26)1回目(〜p.197)
23「必要なのは機能的な行動」
 (2019年3月27)2回目(〜p.199)

●第15章
24「対立する相手を癒す方法」
 (2019年3月28)1回目(〜p.205)
25「理解すれば相手を癒せる」
 (2019年3月29)2回目(〜p.207)

●第16章
26「第七の新しき啓示」
 (2019年4月1)1回目(〜p.213)
27「「間違っている」の2つの意味」
 (2019年4月2)2回目(〜p.216)
28「世界の光になりなさい」
 (2019年4月3)3回目(〜p.223)

●第17章
29「生命/人生についての五つの誤解」
 (2019年4月4)1回目(〜p.230)
30「私たちは同じものからできている」
 (2019年4月5)2回目(〜p.236)

●第18章
31「優れた者が存在するという誤解」
 (2019年4月8)1回目(〜p.249)

 
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2019年02月25日

経済で読み解く世界史



宇山卓栄(うやま・たくえい)さんの本を読みました。宇山さんの本は以前に、「世界史で学べ! 間違いだらけの民主主義
を紹介しています。実に広範で深い知識を有し、それをわかりやすく伝えてくださいます。Youtubeで動画配信もされてますが、ゆったりと穏やかで、丁寧に解説される様に好感が持てますね。

今回は、その宇山さんの新刊ということで買ったのですが、それとともに、経済から世界史(歴史)を見るという試みが斬新だったからです。

かねてより私は、「経済が国境をなくす」と言っています。
経済というのは人の基本的な欲求と深く結びついています。その欲求を追求していくと、人は自由を求めずにはいられなくなります。もちろん、揺り戻しもありますが、長いスパンで見れば自由に向っていくのです。
その結果、経済の自由を阻害している国境はなくなり、人や物の往来は自由になると予想しているのです。

現にヨーロッパは、ユーロ経済圏を構築し、人や物の往来を自由にしています。ただ現在は、あまりに急に拡大したこともあって、その弊害が目立つようになりました。けれどもいずれその問題も対処が進み、さらに大きな自由経済圏になるだろうと思っています。


さて、ではさっそく一部を引用しながら内容を紹介していきましょう。


歴史は出来事の「過程→帰結」を示します。歴史の情報はその性質において、断片的なものではなく、帰結を伴った脈絡を持つものです。
 これに対し、我々が日々、受け取る世界中で起きている出来事の膨大な情報、つまりコンテンポラリー(同時的)な情報は、帰結を伴わない断片です。断片としての情報は、それ自体では脈絡や意味を持たないので、我々は断片から、想起し得る「過程→帰結」を補足・補填して、情報を意味化し、それらを整理しようとします。
 この補足・補填のために、必然的に参照されなければならないものが過去の「過程→帰結」の累積、つまり歴史なのです。現代に生きる我々にとって、歴史が必要とされる最大の理由がここにあります。
」(p.16)

多くの人は歴史に学ばないものであり、それだけに歴史に学べということが強く言われるわけです。その理由を宇山さんはこう説明しています。

つまり、この出来事の意味はどんな帰結をもたらす可能性があるのか、ということを知って、その対処を事前にすること。そうすれば、より望ましい未来がもたらされるだろう、ということです。


かつて、ローマ帝国や唐王朝は、精緻で優れた合理的制度を有していました。しかし、どのような優れた制度でも、時代の変遷とともに、次第に実社会に適合しなくなり、ズレが生じてくるものです。そのズレは目に見える形としては、つねに経済的な矛盾となって現れます。これは経済の断層と呼ぶべきものです。景気後退、格差拡大などの経済要因が人々の不安・不満心理を増幅させて、それが大きな社会的エネルギーとなり、制度・体制を転覆させる。このようなパターンの繰り返しが歴史であると言えます。」(p.21 - 22)

このことは、この本をじっくり読んでいけば理解できると思います。多くの国が生まれては滅んできましたし、同じ国でも支配層が入れ替わったりします。この原因が、人々の強い欲求である経済に対する不満だというのは、慧眼だと思います。


富裕層の消費性向は一般層に比べ、低いとされます。つまり、金持ちは貯蓄や投資はするが、モノを買わないということです。少数の富裕層に、富が集中すると、一般層の富が減り、経済全体の消費需要は停滞します。将来的に需要の伸びが期待できない中で、設備投資なども停滞するため、経済の成長力が失われていきます。」(p.90 - 91)

富を均一に配分すると余剰が少なくなり、全体での投資効率が落ちます。したがって、社会全体の経済的な進化成長のためには、一部の人に富が集中し、貧富の差が生じることが必要なのです。しかし、その富の集中がある一定ラインを超えると、今度は貧困層の需要が減って経済は停滞することになります。

かつて日本の江戸時代では、農民を生かさず殺さずという政策が取られたという話もありますが、これは農民に対してひどい政策だったという見方もありますが、ある意味で消費意欲旺盛な貧困層を維持したとも言えるのではないか、と思いました。


恐慌の発生、金融危機などによって、長期金利が上昇する前に、「嵐の前の静けさ」ともいうべき、不気味な金利の低迷期間が必ずと言ってよいほど続きます。
 こうして、16世紀に世界経済を動かしたジェノヴァ・システムはアムステルダムやロンドンなどの新しい金融センターに侵食されていき、スペインとジェノヴァの富は流出していきました。
」(p.137)

かつて大航海時代に、ポルトガルが、そしてスペインが、世界を二分して覇権を争ったことは、よく知られている歴史上の事実です。その後、オランダやイギリスが台頭するのですが、なぜポルトガルやスペインからオランダやイギリスへと移ったのか? こういうことは、学校では習いませんよね。

宇山さんは、イタリア北部のジェノヴァに集まった富がポルトガルやスペインに投資されることで、大航海時代の2国の派遣が可能だったと言います。その後、宗教改革によって「営利蓄財の肯定」を唱えたカルヴァン派新教徒が経済特区アントワープに集まり、ヨーロッパ中から資金を集めるようになり、相対的にジェノヴァの地位が低下しました。

けれども、その有望なアントワープの価値が理解できないスペインのフェリペ2世は、カトリックに固執するあまりにアントワープを弾圧して潰してしまいます。放漫経営で立ち行かなくなったスペインは、資金源のジェノヴァと共に、没落したのです。

アントワープのカルヴァン派の有能な人材は、オランダのアムステルダムに逃れます。そこで新たな金融センターを立ち上げ、今度はオランダが台頭することになりました。なおオランダは、新大陸(アメリカ)にニューアムステルダムという金融都市を作り、これが後のニューヨークになります。

つまり、富を集中させたところが発展して行くのです。しかし、先ほども書いたように、富の集中が行き過ぎればかえって停滞させることになり、転覆させられることになります。


商船の拿捕が続き、怒ったオランダはイギリスに宣戦します。しかし、オランダは、あくまで商業大国であり、しょせん、イギリスの敵ではありませんでした。」(p.148)

経済規模でオランダに叶わなかったイギリスは、戦争を仕掛けることでオランダに対抗しようとしました。覇権国となったオランダが没落し、次にイギリスが覇権国となったのには、こういう理由があったのです。いくら経済的に発展しても、国防を忘れた国は付け込まれるということですね。


また、ヨーロッパ諸国の高い輸入関税率に比べ、オスマン帝国は約5%程度の低い税率に抑え、貿易統制をほとんどおこないませんでした。そのため、ヨーロッパや中東、アジアの諸地域の輸入物資がオスマン帝国に大量に集まり、物流取引の決済地となりました。
 オスマン帝国はヨーロッパとアジアの東西を繋ぐ、偉大なる仲介者であり、その地理上の優位性を最大限に発揮できるような優れた制度設計を有する世界帝国であったのです。
」(p.158)

イスラム教の国ですが、キリスト教に対しても寛容だったと宇山さんは言います。シンガポールは自由貿易国として発展しましたが、オスマン帝国もそういう方法で発展した国だったようです。


そもそも、覇権というものはその本質において、犯罪的な収奪によって成立するものです。ウォーラーステインは覇権国家の条件を「圧倒的な生産力」、「圧倒的な流通力」、「圧倒的な金融力」と言いましたが、これら三つの条件に加え、「圧倒的な詐術力」、「圧倒的な強奪力」の二つの条件を加えなければなりません。」(p.189)

ここではかつてイギリスが、私掠船の略奪、奴隷三角貿易、アヘン三角貿易によって富を収奪した歴史を示しています。詳細は、本書をお読みくださいね。

ところで、この部分にはジョバンニ・アリギ氏が提示した資本蓄積サイクルが書かれています。まずは1460年から180年間のジェノヴァ・サイクル。そして160年間のオランダ・サイクル、140年間のイギリス・サイクルと続き、1940年からのアメリカ・サイクルです。

180年間、160年間、140年間とサイクルは短くなっており、もしアメリカ・サイクルが120年間で終わるとすれば、2060年に終演を迎えることとなります。アメリカの覇権が永遠に続くとは思えないので、ひょっとするとこういうことが起こるのかもしれませんよ。


イギリスは1688年の名誉革命以降、議会制民主主義を発展させていたため、税負担についての議論や意思決定が議会を通じて、情報公開されており、たとえ重税負担であったとしても、国民はその合法性と正当性を理解していたのです。」(p.206)

庶民の痛税感からフランスでは暴動が起こり、革命によってフランス王室は倒されました。しかし、その同じころ、フランスよりもイギリスの方が重税だったのですね。隠せば不審を招き、情報公開すれば信頼される。そのことを歴史は示しています。


1934年以降、ナチス政権による大規模財政支出で、奇跡の経済復興を遂げましたが、ドイツ国民は最終的に、戦争による破壊という高いツケを支払わされることになりました。財政支出はいかなる場合にも、その代償を国民が負わねばならず、そこから逃げることはできません。返済が先送りされればされるほど、より大きなツケとなって、また、より悲惨なかたちとなって、国民に返ってくるのです。」(p.265)

放漫な財政支出をして潰れなかった国はありません。今の日本の状態に対して、日銀と政府は同じだから無限にお札を刷ればいいという理論を真面目に主張される方がおられますが、それはどうなのだろうと疑問に思わずにはいられません。


日本は1932年、「満州国」を樹立し、満州から華北(中国北部)地方への進出を狙っていました。日本は傀儡(かいらい)の冀東(きとう)防共自治政府を樹立し、華北を蒋介石率いる国民党支配から切り離す「華北分離工作」を進めていましたが、国民党政府が通貨統一事業を達成し、中国経済圏を確立すると、次第に分離工作は困難になります。
 この間、イギリスは日本に対し、中国の幣制改革で協調するように呼び掛けていました(リース・ロス、広田弘毅、重光葵との会談)。日本が協調するならば、イギリスや中国は「満州国」を承認するという条件を日本に提示していました。しかし、日本は更なる領土拡大の路線に傾斜しており、イギリスの申し出を断りました。
 日本がイギリスの経済強調案に乗らなかったことが、日中戦争や太平洋戦争という災禍を招く大きな原因となります。
」(p.272 - 273)

それまで銀本位制だった中国は、国際銀価格の乱高下に翻弄された経験から、貨幣を「元」に統一する通貨改革を行います。イギリスの協力を得て、ポンドとリンクさせました。さらにアメリカも中国の銀を買い取り、中国の安定的な外貨準備高の達成に協力したのです。こうして国内の通貨体制を「元」で安定させたことによって、日本は国民党政権の支配を切り崩せなかったのですね。


17世紀のオランダ人は黄金時代の繁栄に浮かれ、商業利益のみを優先し、国防の意識をほとんど持たず、イギリスに覇権を奪われてしまいました。古代、カルタゴ市民はローマとの戦いで、「戦争は間もなく終結する」と喧伝した政権を信じ、軍事を疎かにしたことで、ローマに敗北しました。中国の宋王朝は「文治主義」を掲げ、近隣勢力との平和をカネで買おうとして、滅びました。いつの時代でも、平和・反戦を主張する人間たちの行き着く先は、それとは裏腹の殺戮・破壊なのです。」(p.297)

小室直樹氏の「新戦争論」でも示されているように、空想的平和主義者が戦争を引き起こすのです。なぜなら、戦争から逃げているからです。考えなければ戦争は現実にならない、と思っているからです。その背後には、戦争に対する不安(恐れ)があり、それが戦争を引き寄せます。このことは、「引き寄せの法則」からしても理解できるでしょう。

歴史が示しているのは、戦争は起こり得ると常に考えて準備を怠らないことによってのみ、戦争を回避できるということです。
戦争をして富が得られるという時代ではなくなったことは、本書にも示されています。自らの戦争が富を生む時代ではなくなったのです。だからこそ、戦争を回避するためにも軍備を怠ってはいけないのですね。


それにしても、宇山さんの知識は半端ではありませんね。感服しました。しかも、素人にもわかりやすく書かれています。
私も、こういう本を読んで、大いに歴史に学ぼうと思います。

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posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 15:24 | Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月18日

古事記が教えてくれる 天命追求型の生き方



白駒妃登美(しらこま・ひとみ)さんの最新刊を読みました。白駒さんは最近、古事記にハマっておられるそうです。今回の本は、その古事記に込められた想いを解説するものです。

一般的には古事記を「こじき」と読みますが、本のタイトルには「ふることのふみ」とルビが振られています。昔はそのように呼んだそうです。


ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。

全知全能のゴッドを神話に持つ西洋の人々は、
「自分の力で物事を解決する」
ということに重きをおく傾向があります。

それに対し、日本人は、
「起こった出来事を受け入れる」
という道を選ぶのが、自然な対処法になります。
」(p.31)

古事記を紐解くに当たって、まずは西洋と比較しようということです。西洋は、目標を定めてそれを追求していく生き方ですが、日本は、与えられた環境や出来事を受け入れて生きていく。それが神話に表れていると白駒さんは言います。


『古事記』を読むと、日本の神々は仕事をしている、
つまり、働いているんですね。

『聖書』に描かれている”楽園”は、
働かなくても食べていけるところです。
」(p.34)

労働に対する考え方が日本と西洋ではまったく違うということは、かねてから言われてきました。そこにも、神話が大きく影響を与えているのです。


あいまいさや、白黒つけない姿勢が、物語を通して貫かれているのです。

西洋の神話が、「始まりはこう、終わりはこう」と、
明確に記載されているのとは、対照的です。
」(p.40)

白駒さんは、日本の神話は意図的にそうしているのではないかと言います。始まりがなければ終わりもない。誰が始めたわけでもない世界は、誰も終わらせることができない。そういう永続的に続く世界観を描いているのだと。


相手が持っているものや条件など、
内容も、将来設計もあまり関係なく、
何も決まっていない状態で、
日本の女性は男性を選んできました。

そして、その人に賭けて、ともに一歩を踏み出すのです。
」(p.54)

西洋は契約が重要ですが、日本はそういう保障を求めません。見込んで信じるのです。

後で出てきますが、スサノオノミコトが八岐大蛇を退治する決心をした時、クシナダヒメは彼と結婚することを決めました。どこの馬の骨ともわからない相手ではあっても、何のゆかりもない自分たちのために命を賭ける決心をしたその心意気に惚れたのです。見通しも、保障もない。けれども、その意気込みに惚れて、一緒に歩む決意をしたのですね。

男性は、目の前の困った人を助けようという優しさと思いやり、
そしていざとなったら、命を賭ける勇気を持つこと。

女性は、男性に対し、条件や見かけではなくて、
その人の本質を見抜き、
優しさ、勇気、さらには自分に注がれた愛の深さにほだされて
一緒になる気概を持つこと。

そして、男女ともに、役割は違えど、
力を合わせて困難を乗り切ること。
」(p.64 - 65)

白駒さんは、男性の出世は女性によって決まる、というのが古事記のメッセージだと言います。それは裏返せば、女性の幸せはいかに男性の本質を見抜くかで決まる、ということでもあるのだと。


普通なら、誰もが兄の立場をうらやむでしょう。
大国主命がしたこと(兄たちにさせられたこと)は、
普通は人が嫌がることです。

でも、大国主命は、それをやり遂げた。

「ちぇっ、なんで自分だけが……」とふてくされることもなく、
むしろ笑顔で、誇りをもって−−。
」(p.73)

大国主命の兄たちは、大国主命に荷物をすべて持たせて、因幡の国の八上姫という絶世の美女を嫁取りに行ったという話です。けっきょく八上姫は、兄たちではなく大国主命を選びます。

ここにも、男性の心意気をしっかりと見抜くことが大切だというメッセージがあるのですね。


白駒さんは、貴い三柱の神様と、三種の神器と、和の心が、次のように対応していると言います。

アマテラス大神 = 鏡  = 素直な心
スサノオ    = 剣  = 困難に立ち向かう心
ツクヨミ    = 勾玉 = 思いやりの心
」(p.106)

ツクヨミについては、古事記には1ヶ所しか書かれておらず、謎の多い神です。しかし白駒さんは、このように並べてその意味を探ります。

そして、河合隼雄氏が西洋と日本のリーダーシップの概念を比較して述べた「中空均衡構造」について説明します。これは詳しくは本書をお読みくださいね。

簡単に説明すると、西洋はピラミッド型でトップのリーダーが引っ張るタイプです。しかし日本は、ピラミッドをひっくり返した形で、リーダーが一歩引いて、ヤジロベエのように他の2点を支えるタイプなのだと。

ツクヨミという神様が、貴い神様でありながら、
存在感があまりにも薄いのは、
残りの二柱の神様を引き立たせているからなのです。
」(p.112)

ツクヨミが出しゃばらないことが、アマテラスとスサノオを引き立て、三柱で1つの世界を成り立たせている。そう読み解くのです。


為政者と民の根っこは一つであり、
日本は一元の国である、私はそう感じています。
」(p.132)

西洋では、勝ち組と負け組、支配者と被支配者のように、対立する二元から成り立つと考えます。なので、武士道と似ている騎士道も、それは特権階級の生き方であり、庶民とは無縁だったのだと。一方の日本は、武士道を庶民が受け入れ、それと対立するのではなく、融合するものとして農民には農民の、商人には商人の、生きるべき道があると考えたと白駒さんは言います。

ですから為政者は民を子どものように慈しみ、民は為政者を親のように慕った。こういう全体で1つになる一元的な考え方が、日本の特徴だと言うのです。


何かを始めようとする時、
”足りないもの”に目を向ければきりがありません。

足りないものに目を向けるのではなく、今あるものに目を向けること。

手持ちのものを最大限に生かして始めること。

あなたの持っているもので挑戦すること。
」(p.187)

天照大神が孫のニニギノミコトにこの地を「知らす(治める)」ことを命じた時、与えたものは三種の神器と稲穂でした。万全の準備をさせたのではなく、たったこれだけを与えて放り出したようなものです。

しかし天照大神、「必要なものはすべて与えた」と言っているのだそうです。つまり、これだけで道は開けることを示しているのです。

前にも出てきたように三種の神器は、「素直な心」「困難に立ち向かう心」「思いやりの心」の象徴です。そして稲穂は、私たちの持ち味(個性)だと言います。つまり、今あるありのままの自分で挑戦できる、他には何も必要ない、というメッセージなのです。


未知の森に分け入って、そこで経験したことを、
元いた場所に戻って、みんなに伝えて貢献する。

そういう行動をとれれば、みんなが英雄になれます。
」(p.221)

神話学者のジョセフ・キャンベル氏が世界の英雄伝説を調査して発見した英雄のポイントは、2つなのだそうです。1つは、慣れ親しんだ安全な場所から未知の暗い森へ入っていき、試練に直面し、独力で歩むこと。そういう勇気が重要なのだと。そして2つ目は、元の場所に戻ってきてその経験を共有することなのだと。

成功するとか、何かを得るとか、そういうことは関係ないのですね。恐れずに困難に飛び込む勇気を示すこと。その結果の経験を分かち合うこと。それが英雄なのです。


あなたが、あらかじめ頭で考えた目標に、辿り着くのではなく、
あなたの想像を超えた、天から授かった役割へと誘われていくのです。

そんな天命によって運ばれていくという生き方を、
”天命追求型”の生き方と呼ぶことにしましょう。
」(p.241)

西洋は目標達成型と言えます。自ら目標を立て、そこに向っていく生き方だからです。ですから、目標への行く手を阻むものはすべて「悪」であり、それらを蹴散らさなければなりません。

しかし、日本の天命追求型は、まずはありのままを受け入れます。これを白駒さんは「受けて立つ」と表現しています。そこには積極的な姿勢があるからです。

日本の神話は、あまりに人間らしい個性的な神様たちが、こういう天命追求型の生き方を示しています。ある意味で、神々とは私たち自身でもあるのです。


そして、「幸きくませ」とは、
「あなた自身が、幸せでありなさい」ということです。
」(p.267)

天照大神がニニギノミコトに命じたのは、「知らせ(治めなさい)」ということと「幸きくませ」だそうです。まずは自分自身が幸せでありなさい、と命じたのですね。

幸せなあり方を選び、その状態で民を治めること。ねじ伏せるのではなく、愛し、慰撫し、懐かせることで統治する。それが日本らしい社会なのです。


古事記には、他にも多くの物語があります。そこには、私たちがどう生きるべきかという問いへのメッセージがあります。

日本が唐から攻められるかもしれないという国難の時、日本人が一致団結することを願って編纂されたという古事記。その心を受け継ぎ、私たちは次の世代に伝えていかなければならない。白駒さんのその想いに、私も共感します。

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