2017年09月26日

ありえないレベルで人を大切にしたら23年連続黒字になった仕組み



元経営者として、とても気になるタイトルだったので買ってみました。著者は株式会社日本レーザー社長の近藤宣之氏です。赤字の連続で倒産寸前の同社に親会社から派遣されて社長に。そこから起死回生の黒字化を果たし、23年連続で黒字を続ける企業に育てました。

その過程で近藤氏は、プライベートも含めて7回も崖っぷちを味わったそうです。どういう方法を用いて逆境を乗り越え、また黒字を定着させるためにどういう仕組みを作ったのか、とても気になります。


ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。

人を大切にして、社員のモチベーションを上げない限り、会社を発展させることはできません。
 つまり、モチベーションが9割ではなく、10割なのです!
」(p.34)

もっとも重要なのは社員のモチベーションで、しかもそれが10割だと言います。それさえできれば、あとは大した問題ではないということですね。


社員の中に、「何があっても、どんな状況に陥っても、この会社は自分と家族を守ってくれる」という実感があるからこそ、安心して力を発揮できる。私はそう思っています。」(p.40)

同社では、病気などで出勤できなくなっても在宅勤務をさせたり、勤務形態を柔軟に変えたりして、社員を雇用し続けるのだそうです。ここでは、亡くなられた元社員の息子さんを、会社で預かって自習させるという例もあげています。


私は、「笑顔ほど、人の心を開かせるものはない」と思っていて、40年以上前から心に決めていることがあります。

「よい報告は笑顔で聞く。トラブルなどの悪い報告は、もっと笑顔で聞く」
」(p.53)

社員が気兼ねなく報告できるようにするには、上司が必ず笑顔で聞くことが重要だと言います。それが仮に上司に対する一方的なクレームであったとしても、まずは「よく言ってくれた」と笑顔で受け入れてきたと近藤氏は言います。

また、笑顔でいるのも能力だから、訓練次第でどうにでもなるし、能力を鍛えたなら手当まで支給するという徹底ぶりです。単に笑顔でいましょうという掛け声だけではないのですね。


会社は、「社員が仕事を通じて成長する場」であり、会社の成長は社員の成長によって決まります。
 だから社長は、「社員教育」を徹底して、社員の成長を促す必要があります。
」(p.74)

社員教育の重要性は、よく言われることです。近藤氏は、社長自らが時間を割いて行うべきだと言います。

なぜなら、「こういう会社にしたい」「こういう社員になってほしい」という「社長の思い」を浸透させることが、社員教育の本質だからです。」(p.74)

近藤氏は社長塾などを開いて、社員教育を徹底したそうです。


どんな理由があろうと、「赤字は犯罪」です。
 なぜなら、会社が赤字になれば、雇用不安を引き起こすからです。
 環境が変化しても、社員が努力すれば利益を生む構造をつくるのが、社長の仕事です。
」(p.105)

赤字になれば給料も払えない。これはよく言われることですが、どっちが主体かと言えば、給料を払って雇用することだと近藤氏は言います。利益を出すことは、その手段に過ぎないのです。

近藤氏は、日本ではリストラの肩たたき役をやったり、アメリカでは支社の閉鎖を行ったりしています。それだけに、「雇用」ということに強いこだわりを持っておられるようです。


私は、「中小企業は、社長第一主義が正しい」と考えています。
 社長第一主義とは、「経営の目的は社長が決めていい」ということです。
「どのような会社にしたいのか」「社員にはどうあってほしいのか」は、すべて社長が決めます。
」(p.118)

経営方針は、社長の一存で決める。それが社長第一主義です。合議する必要性はないのです。一方で、その社長第一主義で決める経営方針は、社員第一主義でなければならないとも言います。


私は、雇用を守るために、絶対に赤字にしない仕組みづくりに注力しています。
 ですが、「すぐれた仕組み」だけでは「人を大切にする会社」をつくることはできません。「仕組み」よりも大切なのは、
「すぐれた社風をつくること」
 です。
」(p.121 - 122)

仕組み(ルール)ではなく、社員全体の気持ちが重要だと近藤氏は言います。人事評価や社員教育の仕組みよりも、社長の思いをいかに社員に浸透させるか。それが重要なのです。


社員を動かす原動力は、次の「3つ」です。

 @「言いたいことが何でも言える明るい風土がある」
 A「社員が会社から大事にされていると実感している」
 B「会社は自分のものだという当事者意識を持てる」

 この3つが整っていれば、社員は辞めません。
」(p.132)

この3つをどう実現するか。それは社長や上司の笑顔、実力主義ながら透明性のある人事評価、などを行っているそうです。ただそれも、近藤氏から言わせれば仕組みや方法論の前に、社長の思いであり、それを伝える熱意だということになるのでしょう。


ですから、「孫の相手をしているよりは仕事をしていたい」とか、「年金がしきゅうされるまでの少しの間、お金を稼ぎたい」という人は採用しません。」(p.163)

同社では、定年後も再雇用をし、現在は70歳まで働ける仕組みがあるとか。これを将来的には80歳までにしたいと思われているようです。ただし、高齢者には「人生の最後の献身をしてほしい」という思いがあり、後輩を育てるという意気込みのない人は採用しないと言います。

しかし、その前に契約更新を拒否したり、会社都合の解雇をしたことが一度もないと言っているのですが、それと矛盾するようにも思います。社長の思いを理解しない社員をどうするのか? それが、一番頭の痛いところなのですから、それを切り捨てるなら、同じことのようにも思うのです。


評価は、役員が行います。「全役員が全社員の全項目について評価する」のが決まりです。その後、役員間の合意によって評価ランクが確定します。」(p.198)

5人の役員が50人以上の社員の評価をするのですね。しかし、実際に経営に携わった者として、すべての社員を見られるのか疑問です。特に自分の担当外の社員の詳細な評価を、正しく判定できるでしょうか?

評価後は、必ず担当役員が本人と30〜40分の面接を行い、直接説明をしています。」(p.198)

こうやって本人の自己評価とすり合わせることが重要だと言います。そして同社では、自己評価より会社の評価の方が高いケースが多いと言います。それは「毎日、クレドを読んでいるから」だと言います。会社が求めているものがわかるから、そうなるのだと。

これもサラッと聞けばそうだなと思えますが、実際に経営に携わった者としては、やや疑問です。どれだけ会社の方針を伝えても、それに従わない社員がいました。また、他の社員と比較して、自分の方が絶対に上だと言い張る社員もいました。そういう不満を持つ社員がまったくいないというのは、どうにも信じられないのです。


身も蓋もないことを言えば、「世の中は、思いどおりにいかないもの」です。
「どうしてこんなことが……」と、受け入れがたい苦難や、試練や、逆風や、困難に見舞われることがあります。

 こんなとき、「すでに起きてしまったこと」を恨んだり、悩んだりしても仕方がない。「すべては必然であった」「起こるべくして起きた」と、受け入れるしかありません。
」(p.221)

思い通りにならない困難も、それは自分を磨く砥石になります。ですから、起きたことをクヨクヨせず受け入れ、そこからどうするかを考えることですね。これは、7回もあった逆境を乗り越えてきたという近藤氏の言葉だけに、説得力があります。


私は、大きな試練にぶつかるたび、父の言葉を思い出し、
「遠回りこそ、人生の最短ルートである」
と、自分に言い聞かせています。
」(p.234)

遠回りすることが自分の底力を養ってくれる。ですから遠回りをしたときは、損したとか無駄なことをしたと考えずに、これで良かったのだと受け入れることですね。


もうひとつ、とても大切な条件がある
 それは『運』だ。神様を味方につけた人だけが成功するんだ
」(p.236)

これは近藤氏のボストン時代の友人の言葉だそうです。アメリカ人は慈善活動を通して神への感謝を捧げることで、運の巡りを良くしているのだそうです。神頼み的ですが、神に感謝するということが大切なのでしょう。


実際に倒産の危機を救って23年も黒字を続けているのですから、これがそうなるための秘訣を表しているのでしょう。ただ、この本を読むだけでは、どこにそれほどのパワーがあるのかがよくわかりません。

たしかにある程度年齢が高くなれば、解雇されることは大変なことです。しかし若い世代には、転職して自分を磨いたり、より良い待遇を得たいという気持ちもあるでしょう。それなのに、雇用が一番というところが、イマイチよくわからないところです。

これはおそらく、近藤氏の経験がそうさせているのではないかと思います。これからもし労働市場が柔軟化して転職が容易になっていけば、雇用よりも待遇ということにならないでしょうか?


そういうことも可能性としては考えられると思います。しかし、社員を大切にするということは、決して甘やかすことではなく、信頼して力をつけさせることだという考え方には賛同します。

私自身は経営者としては上手くいったとは言えません。今後また、そういう立場になるかどうかはわかりませんが、グループの中でリーダーがどう振る舞うべきかという点で、とても参考になる本だと思いました。

ありえないレベルで人を大切にしたら23年連続黒字になった仕組み
 
posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 12:26 | Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月24日

天使で大地はいっぱいだ



これはFacebookの誰かの投稿にこの本の写真があり、気になって買ったものです。表紙の絵もそうですが、それ以上にタイトルに惹かれたのです。その投稿は、この本の内容とは関係なく、ジャケ買いしたというものだったのですけどね。

作者は後藤竜二氏、絵は市川禎男氏です。1967年に出版された講談社の児童文学創作シリーズの1冊になります。そうそうたる肩書がありますね。「講談社児童文学新人賞受賞作」「全国学校図書館協議会・必読図書」「全国学校図書館協議会・課題図書」とあり、小学上級からお勧めの本のようです。


ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。ただしこれは小説ですから、簡単にあらすじを書きますね。

主人公は小学校6年生になったサブ。家は農家で、おばあさん、両親、3人のお兄さん、妹の8人家族です。それほど成績優秀ではありませんが、わんぱくなガキ大将といった感じです。担任は若い音楽の先生でキリコ。最初はキリコを嫌っていたサブですが、徐々に好きになっていきます。

物語は、サブとその友だちとの関係を中心に展開していきます。最後は、自殺未遂の青年を助け、その青年との関わりなども書かれています。どこへ行き着くわけでもなサブの日常が描かれていますが、北海道の大自然の中で農業を手伝いながらたくましく育つサブの姿を追っている感じです。


これはいつものことなんだけど、話してるうちに、だんだんじぶんの頭の中が整理されてくるんだ。教えてほしいから話すんじゃない。きいてほしいから、ぼくらは話すんだ。このへんをまちがえられると、ほんとに頭にきちゃうんだな。」(p.81)

何か教えを受けたから人生がころりと変わるものではないとサブは言います。大人びたサブの様子が感じられますね。


もっとわたしたちは、プライドを持たなきゃだめ。みんながわらったって、みんながほめてくれなくたって、じぶんの努力をじぶんでわらってはいけないわ。じぶんの努力は、じぶんだけが知っているものよ。だれにもわかってもらわなくてもいいものなんだわ。でも、じぶんでだけは知っていなくちゃいけないのよ。それがかけがえのないほど、たいせつなものであるということをね。」(p.88)

キリコ先生の言葉です。他人の評価で自分の努力を測ってはいけないと、生徒たちを諭します。


車がきたら、アオバはでていかなきゃならなかった。役にたたないものはすてられていく。−−すると、人間以上に役だつロボットができれば、ロボットは人間を追いだすだろうかと考え、ぞっとした。」(p.99)

中古のトラックを買った後、サブたちが学校に行っている間に、世話をしていた馬のアオバは屠畜所に連れて行かれました。役に立たないものは捨てられるのが必然なのか? なかなか考えさせられる場面です。

似たような経験は私にもあります。拾ってきた子犬を、学校に行っている間に保健所に連れて行かれたことがありました。たしかに、「捨ててこい」と親から言われて従わなかった私が悪いのでしょうけど。他には、罠で捕まえた鳩が、晩の食卓に焼鳥になって出てきたことも。足が折れていたので、どうせ死ぬのだからと。

こういう出来事は、どっちが正しいではなく、深く考えさせられる出来事として心に残ります。何とも割り切れない思いを抱くことも、また成長に欠かせないのかもしれません。


ぼくらにはね、勝ち負けなんてはっきりしたものは、ほんといったらありゃしないんだ。おとながそんなもの、かってに考えてるだけなんじゃないのかな。そりゃ、勝ったり負けたり、しょっちゅうぼくらはしてるけど、まいにちまいにち戦っているのがおもしろいだけなのさ。勝ったり負けたりなんてふりかえってみればどうでもいいことなんだ。戦争なんて、とんだおかどちがいさ。人を殺してなにがたのしいもんか。」(p.119)

勝つことにこだわっているのではなく、勝ち負けのゲームを楽しんでいるのだとサブは言います。殺し合って最後に生き残って、それで何が楽しいのかと問いかけるのです。


この本の中に、特に結論のようなことは書かれていません。主人公の少年が日常の中で、様々なことを感じて生活をしていますが、その思いを共有することで自分も何かを考える。そういう感じの小説です。

それにしてもこのタイトルは、いったいどういう意味なのでしょうね? 少なくとも小説の中に、タイトルを伺わせるような話は出てきません。

強いて考えるなら、北海道の大地を舞台に生き生きと暮らす少年たちがキラキラと輝いて、まるで天使のように見えるという感じなのでしょうか。大人の目線から見れば、そうなのかもしれませんね。ただこれは少年少女向けの小説という位置づけなので、その点からすると、ちょっと違和感を感じます。

天使で大地はいっぱいだ
 
posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 22:40 | Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

愛の空間



「響き渡るシベリア杉シリーズ3」を読みました。「アナスタシア」「響き渡るシベリア杉」に続く3冊目になります。著者はウラジーミル・メグレ氏、翻訳は水木綾子さん、監修は岩砂晶子さんです。

アナスタシアの本を出版したことで、ウラジーミル氏は有名になります。読者とのやり取りすることで、アナスタシアに直接話しを聞きたいという思いも強くなりました。そして何より、生まれた自分の息子に会い、愛したかったのです。それでウラジーミル氏は、アナスタシアに会いに行くことにしました。この本は、アナスタシアに会う前と、会ってからのエピソードなどが書かれています。


ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。

そのあとすぐ私は、私の夢が現実となって、人びとが闇の勢力の時間域を超えて運ばれ、幸せになるということを、はっきりと理解し、認識しました。私が夢に描いたことは、すべて実現するのです。報われる愛以外は。これは、私の犯した過ちと、私の不完全性と、私の意図の純粋性が不充分であることに対する報いなのです」(p.52)

タイガを再び訪れたウラジーミル氏を案内するアレクサンダーは、アナスタシアを拘束しにやってきた科学者たちの一団が何をしたのか、そしてその後どういうことがあったのかというエピソードをウラジーミル氏に話します。その中のアナスタシアの言葉です。

アナスタシアは他でも、自分が思い描いたことは必ず実現すると言っています。たしかに、思いが現実になるということはあるので、そのことに間違いはありません。しかし、アナスタシアの言い方だと、他の人がどう思うかについては言及されていません。他の人がどう思うかが関係ないのであれば、アナスタシアが1人で地球を救えば良いではないか、という気になります。

そして、それだけの絶大な力がありながら、自分のウラジーミル氏への愛が報われないと言っています。このアンバランスをどう考えれば良いのか、私にはよくわかりません。


ウラジーミルは嫉妬しなかったのです。もちろん、嫉妬はよくない感情です。でも私は、ほんの少しだけ、わずかでいいから彼に嫉妬してほしかった。」(p.68)

これもアレクサンダーから聞いたアナスタシアの告白です。あるビデオの講演者がウラジーミル氏のことを「男らしい男ではない」とか、アナスタシアにはオーストラリアにもっとふさわしい男性がいると言っている場面を、ウラジーミル氏が見た時のことです。ウラジーミル氏は、そのオーストラリアの男性に嫉妬せず、むしろその通りだと思ったのだとか。そしてそうなれば、アナスタシアから息子を取り返せると感じた。そのことにアナスタシアはショックを受けたのです。

まあ普通の恋愛話であれば、それもまた面白い展開かと思いますが、神の意図を知っていて、その通りに生きようとしているアナスタシアです。それが1人の男の言動に一喜一憂するというのは、スピリチュアル的にはちょっとお粗末な気がします。

その前に物語としても、ロシアの不思議な女性にふさわしい男性がオーストラリアにいるなどと聴衆の前で語る男性なんて、あまりにちぐはぐではありませんか。そんな有名人がいるんですかね? それに、その講演者はアナスタシアに会ったこともないのに。こういうちぐはぐさが、この本の内容が信じるに足るものだろうかという思いを私に抱かせるのです。


宇宙はひとつよ。統合されていて不可分のもの。でも、人はそれぞれ自分の空間を宇宙の中にもっている。そして総体としての宇宙は、ひとり一人の人間にかかっている」(p.185)

すべては「ひとつのもの」だということは、スピリチュアルの世界ではもう当たり前のことのように語られています。ですから、こういうことを当然のようにアナスタシアが語っても、それは不思議なことではありません。

そこまでよく真実を知り、不思議な光線で透視をしたり、目線で他者を癒したりするようなパワーを持ちながら、どうして1人の男性に溺れてしまうのかが不思議です。


この本の中で、「森の学校」と呼ばれる公立の学校が紹介されています。生徒が自由に学びたいことを学び、不思議な方法で高等数学の知識を得たりするのだとか。そんな学校が本当にあるのかと思って検索しましたが、日本語ではそれらしい情報が見当たりませんでした。

各国にアナスタシアの協会があり、日本には「アナスタシア・ジャパン」という名前であるようです。シベリア杉のオイルやネックレスも販売しています。そこには、ウラジーミル氏のメッセージもありました。今年のを読むと、政党を設立して国政に参加しようとしているようです。


このシリーズを3冊読みましたが、私は未だに半信半疑です。もちろん、現実的にウラジーミル氏が様々な活動をされていて、それを支援する大勢の人がいることは間違いないと思います。したがって、アナスタシアという存在が、まったくの作り事とも思いません。

ただ、本に書かれていることは、非常にわかりづらいです。何が言いたいのか、よくわかりません。結論を出さずに論点が移ることもしばしば。いえ、きっと本人は結論を出したつもりなのです。ただ、それがわかりづらいために、私の心には何も残らないのです。

それにしては、アマゾンのレビューが非常に良いことが気になります。ファンだけが書いているからなのか、という気にもあります。またレビューを読んでも、具体的に何がどう素晴らしいかに言及していないものが多く、参考になりませんでした。


これは完全に憶測ですが、アナスタシアの生き方を是とするなら、地下から掘り出したもので作り出した文明を一切捨て、自然の中で生きよということになるかと思います。赤ちゃんの世話は熊や狼、鷲などの動物に任せる。それを見守りながら、母親は必要な時だけ授乳する。

アナスタシアは、刺繍のための針さえ持たないと言います。もしそうなら、着ていた服はどうやって作ったのでしょう? サイババ氏がやってみせたように、空中から取り出したのでしょうか? もちろん、それもあると思います。そうすれば、彼女が嫌うような地下から資源を掘り出して、地球を痛めることにはなりませんから。

理想としてはわかるし、そうなる可能性もあるとは思います。しかし、それをすぐにすることは現実的ではないと思います。そうであれば、アナスタシアは現実の社会に何をしようとしているのか、どういう生き方をせよと言っているのか、いまいちよくわからないところです。


そして「神との対話」にあるような、「自由」を認めていないことも気になります。一方で自由だと言いながら、もう一方で言うことを聞かないと破滅するというのでは、自由とは呼べませんから。それは「神との対話」で指摘されている通りです。

しかし、単に宗教の1つを立ち上げたいということでもなさそうです。では何なのか? 何かあるという気もしますが、この本の文章からはよく理解できませんでした。ということなので、私はこの本の内容を否定はしませんが、今のところ保留にしておこうと思います。

愛の空間

響き渡るシベリア杉シリーズ
 
posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 14:05 | Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月20日

本調子



前に紹介した「プロは逆境でこそ笑う」が「本調子U」というシリーズ名が付けられていて、それなら1冊目があるはずだと思って探して手に入れたのがこの本です。こちらのサブタイトルは「強運の持ち主になる読書道」です。

こちらも「読書のすすめ」の清水克衛(しみず・かつよし)店長をはじめ、そうそうたる執筆陣です。本田健さん七田眞(しちだ・まこと)さん望月俊孝さん斎藤一人さん、そしてハイブロー武蔵(むさし)さんです。

健さんと一人さんは、このブログで何度も紹介しています。望月さんの本も、何冊か紹介しています。「超カンタン癒しの手」などです。私がレイキを習ったスクールの設立者です。七田さんは、幼児教育の世界で有名な方で、お名前は存じ上げています。武蔵さんだけ初耳でしたが、何冊かご著書があるようです。


ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。

本は自分にとって、いちばん安くて、いちばん人生を変えてくれるすばらしいツールだと思っています。」(p.51,本田健)

本には著者が今まで蓄積してきた何年、いや何十年の膨大な知識や知恵がコンパクトにまとめられています。本はそれを書いた人に直接会わなくても、いつでも、どこにいても、その人のいわば知恵の結晶を分けてもらうことができるのです。」(p.56,本田健)

このように健さんは、本は安価で手軽な自己投資なのだと強調します。


ドイツの学者、オストワルトは、かつて「偉人や成功者たちに共通していることは何か」を調べて、二つの共通項を見出しました。
 その一つはプラス思考であること。もう一つは読書でした。読書が偉人や成功者たちの共通の条件であったことを見出したのです。
」(p.102,七田眞)

成功者には二つの特徴があるといいます。一つは瞑想をする習慣を持っていること。瞑想すると、瞑想の中でひらめきが得られます。だから、成功するためには瞑想は必須の条件の一つです。
 もう一つは、成功者は例外なくメモ魔だといいます。だったら私たちもメモをとりましょう。私も本を読めば必ずメモをとることにしています。
」(p.111,七田眞)

このように七田さんは、プラス思考、読書、瞑想、メモという4つの重要な習慣を示してくれています。


「日頃つきあっている親友で、あなたの年収や成功が計れる」というのに対し、私は「日頃触れている本やテープ、そして人物で、将来のあなたが決まる」と言いたいのです。」(p.148,望月俊孝)

テーマを持つ、あるいはアウトプットすること(今日から活かすこと、行動すること、表現すること、レポートにまとめることなど)を想定して読むとインプットがスムーズに進みますね。」(p.160,望月俊孝)

論理療法で有名なアルバート・エリス博士は、私たちは自分自身について三〇〇〜五〇〇の誤った考えを持っているといっています。物事に間違ったレッテルを貼っているというのです。
 それを変えていくのに、そして気づくのにあなたが師と仰ぐ人やモデルとする人の本を繰り返し読み、思いの方向を変えていくことがとても大事になるのです。
」(p.176 - 177,望月俊孝)

このよに望月さんは、まずは付き合う友達を変えるより、常に接する本やテープ(音源)を変えるのが手っ取り早いと言います。
そして本を読む時はテーマを決めたり、アウトプットを意識することが重要だと。たしかにアウトプットを意識すると、集中力が増すんですよね。
最後に、思いの習慣が重要だと言います。無意識に悪いストロークを自分に与えているので、それを本を読む習慣によって正すのです。


私なんか本をすすめるときは、
まず三冊か四冊、本が好きになる本を読みなって言うんだよ。
 だって、この人にこの本を読ませたらいいなって思ってても、
本を読む習性がねえ人には、本はすすめられねえんだよね。
」(p.193,斎藤一人)

必ず自分の仕事に関係のある本。仕事に関係のある本をじっ〜と読んでいくんだよ。」(p.205,斎藤一人)

このように一人さんは、まずは好きな本を読んで本を読む習慣を作ること、そして仕事に関係する本を読むようにと言います。


高校生になると、世界の文学、日本の文学をできる限り読んでみようと決意しました。具体的には岩波文庫です。そして、世界の歴史、日本の歴史も詳しく知りたいと思いました。
 しかし、そうなると時間がいくらあっても足りません。私は授業中に隠れて読んでいました。今はそのことを反省していますが、本好きになれたことのほうがより大きな宝物となったことは事実です。
」(p.224,ハイブロー武蔵)

ただ、やはり、週一回は書店に足を運んでほしいと思います。
 書店に行くと、やはりここでも必ず何か気になってしかたがない本というのが見つかります。こういう本は、手にしてみて、それでもさらに気になっていれば「買い」でしょう。
 自分の潜在意識の力を信じて、また、本を買う行為そのものが、人に力を与えていることから、私は気になった本は買うということをすすめています。
」(p.247,ハイブロー武蔵)

このように武蔵さんは、本を読む習慣を身に着けたことが最大の宝だと言います。そして、できれば書店で直感によって本を選ぶことが重要だとも。


最初に清水店長の話もあるのですが、そちらでは要は「四の五の言わずに本を読みましょうや!」ということを語っています。つまりこの本全体で言っているのは、「本を読みましょう」ということですね。NPO法人読書普及協会というのも作られていて、読書を推進しておられます。

私の小学校の図書室には、「読書は心の糧」と書かれた額がかけてありました。身体の糧が食事なら、心の糧は読書です。安くてためになる読書は、私ももっとも重要な習慣だろうと思っています。

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posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 16:07 | Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月19日

クロントゥーイ・スラムへ行きました

タイ最大のスラムと呼ばれるクロントゥーイ・スラムへ行ってきました。

そこで長年支援活動をしているシーカーアジア財団のスラム・ツアーに参加するためです。以前、このスラムのブランド(FEEMUEブランド)を立ち上げるクラウドファンディングがあって、それに応募したときの特典になります。

ただ、今後はこのツアーを主な活動の1つにしようという予定もあるようで、今後はひんぱんにツアーが行われるかもしれませんね。

シーカーアジア財団と言えば、以前、私が支援したチンタナーさんを思い出します。チンタナーさんのことは、以前の記事「運命の出会いについて」に詳しく書きましたので、そちらをご覧ください。


さて、シーカーアジア財団は、クロントゥーイ・スラムの70ライと呼ばれる場所にあります。地図を下に載せておきますが、もし行かれる場合は連絡をとって、地図をもらってくださいね。タイ語版もあるので、タクシーの運転手に見せればOKですから。

シーカーアジアの地図

私はタイ語で「パイ・ジェッシップ・ライ・クロントゥーイ(クロントゥーイの70ライまで)」と伝えて通じました。どうもこの地区は、以前は麻薬王と呼ばれた人の縄張りだったようで、関わりを恐れてか乗車拒否するタクシーもあるそうです。

70ライ地区のメインの通りを奥まで進み、交差点を過ぎたあたりで写真を撮りました。70ライ地区の横断幕が見えますね。

70ライ地区の入口

シーカーアジア財団は、ここから100mくらいさらに奥に進んだところの右手にありました。地図ではよくわかりませんが、けっこう奥です。

シーカーアジア財団の入り口

入り口には、団体設立に寄与された曹洞宗の僧侶、有馬実成氏の胸像がありました。1Fは図書館になっていて、夕方からは子どもたちが集まるそうです。2Fは事務所とFEEMUEブランドの製品を展示販売する本店があります。

ウエルカムボード

ご覧のように、ウエルカムボードで歓迎していただきました。スタッフの方が一生懸命に作られたそうです。


まずは事務所内で、クロントゥーイスラムのことや、支援のことを一通り説明を受けました。それから、スラムツアーに出発します。スラムのメイン通りは車がすれ違えるほどの広さがありますが、一歩中に入ると、それは人がすれ違うのも大変なほどの狭い路地が複雑に入り組んでいます。

とは言っても、この地区は新たに整備された地区なので、碁盤の目のようになっていますけどね。

人がすれ違うのも大変なくらい狭い通り

最初にレクチャーを受けた時もスライドで見たのですが、昔のクロントゥーイ・スラムがあった場所を示す絵が、家の壁に貼ってありました。

昔のクロントゥーイ・スラムがあった場所

これを見ると、たしかに昔は何もない湿地帯だったのだなぁとわかります。


そしてスラムの中には、鉄道も通っています。近くにクロントゥーイ港(チャオプラヤーの河川港)があり、そこへの引き込み線なのです。元々このスラムは、港湾関係の荷役仕事をする人たちが湿地帯だったこの土地を不法占拠して家を建て、住むようになったのが始まりです。ですから港に近いのですね。

スラムの中の引き込み線

湿地帯だったということもあり、スラムの中にはたくさんの溜池があります。溜池と言うか、ゴミ捨て場みたいですが。今年は火災が多かったそうですが、火事があるとここの水を汲んで消火するのだそうです。

湿地帯のなごりの溜池

以前は湿地の上に廃材を敷き詰めたりしていたそうで、ぬかるんだ道路が多かったようです。整備されてからはコンクリート道路になりましたが、家屋の下には水が溜まっているところがけっこうありました。


スラムツアーを終えた後、縫製工場(ミシンが8台くらいでしたが)を見学し、事務所のとなりのブランド製品の本店を見学しました。

ブランド製品の本店

Tシャツやイアリング、バッグなどを製造販売しています。(クラウドファンディングの特典として、お土産にTシャツなどをいただきました。ありがとうございます。)11月の初旬には、東京の渋谷でイベントを開き、そこでは花飾りの作成体験もできるそうです。興味のある方は、団体のサイトから情報をお取り寄せください。


この後、食事に招待してくださるとのことで、近くの中華料理屋へ移動しました。そこでフカヒレスープやカニチャーハン、魚の胃袋のスープなどをたらふくいただき、お腹いっぱいになりました。

お店の前でタクシーを拾っていただき、この日のツアーはこれで終了です。午前10時から13時過ぎまで、約3時間のツアーでした。

シーカーアジアの吉田さんは、FEEMUEブランドの立ち上げが、団体にとって画期的なことなのだと言います。それは、これまでは支援者の寄付に頼っていたのが、自分たちで物を販売して、資金を得ることのきっかけになるからだと。


レクチャーの時に教えてくださったのですが、このスラム出身の女性が外交官になり、プラユット首相とプーチン大統領の会談の時の通訳を務めたそうです。出身地がどうであれ、教育さえ受けられれば自ら道を切り開くことができる。そのことを、彼女は証明してくれたのですね。

私も、緊急支援は別として、支援は教育を受けられるようにすることが重要だと思っています。その中でも、本を自由に読めるということが、何より大切だと思うのです。受身的な教育ではなく、主体的な教育。その代表が読書だと思うからです。

私自身、読書は大好きでした。国語の勉強などしたことがありませんが、国語の成績はいつも良かったです。国語の先生が、すべての教科の基礎は国語力だと言われていました。私も、その通りだと思います。そして国語力を培うのにもっとも手軽なのは読書なのです。


今日のツアーを終えて、スラムの人々の幸せを祈りました。そして、さらに理解者が増え、支援が集まるようにと願いつつ、この記事を載せることにします。
 
posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 21:43 | Comment(0) | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月17日

響き渡るシベリア杉



前に紹介した「アナスタシア」の続編で、「響き渡るシベリア杉シリーズ2」になります。著者はウラジーミル・メグレ氏、翻訳は水木綾子さん、監修は岩砂晶子さんです。前回が、シベリアのタイガでアナスタシアと過ごした3日間を書いたものになりますが、これは、その後のことや、その中で思い出した3日間の中での追加情報が書かれています。


ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。

人間は創造主の子ども。すべての親がそうであるように、創造主はご自身がもつものより多くを子に与えたいと願われた。人間にすべてを与えられたうえに、さらにもうひとつ、選択する自由を与えられた。人間は自身の意識の力で世界を創り、完成させることができる。」(p.12)

これはアナスタシアの言葉です。こういうところは、実に本質的だと感じるのですがね。


神は誰をも罰しないし、大災害など必要としない。
 神は愛よ。でも創造の初めから計画され、創られていたことがある。人間が真理の本質に目覚めないまま、ある限界に達したとき。人間の中に現れる闇の原理が臨界点に達したとき。
 そのとき、総体的な自己壊滅を回避するために、地球の大災害は、多くの人間の生命を奪って、有害で人工的な生活システムを破壊する。大災害は生きて残された者たちへの教訓となる。
」(p.74)

これもアナスタシアの言葉です。つまり、神は愛だが、人間がサタンにそそのかされて神から離れて行けば、大災害によって多くの生命を奪い、それが残された者への教訓ともなって、再び神の側に帰ってくる、と言いたいのでしょうね。

こういう部分を読むと、イマイチだなと感じます。これでは、ノアの箱舟やバベルの塔と同じ理屈ではありませんか。「神との対話」では、こういう部分の矛盾を鋭く指摘しています。神が愛だと言いながら、人間が従わなければ罰するというなら、それは本当に愛でしょうか?

そうだ、もっといいのは、きみの本に私がダーチュニクのことを書いて、政府や国会に電報を送るよう読者に頼むんだ。『われわれはあなたがたに、”ダーチュニクと全地球の日”を制定することを求める』って。ところで、それをいつにするんだい?」
「七月二十三日」
」(p.92)

地球改革の第一歩として、ダーチュニクというロシアの小菜園主たちを称える銅像を建てるとか、祝日を作るというプランを、ウラジーミル氏とアナスタシアは話します。そして、7月23日がウラジーミル氏の誕生日だからという理由で、アナスタシアはこの日をダーチュニクの祝日にするのがよいと言ったのです。

もし、これが本当で、アナスタシアにそれだけの力があり、この本がロシアに影響を与えてるとするなら、もうとっくに祝日になっているはずですよね? ウラジーミル氏がアナスタシアと会ったのは1995年、本の出版は翌年です。少なくとも20年経過しているのですから。しかし、調べてみた限り、ロシアの祝日に7月23日は含まれていないようです。


私はひとつひとつの言葉の奥に、たくさんの行事と喜びに満ちた情景を再現した。だから、それらはすべて現実になる。そもそも、思考と言葉は、偉大なる創造主がもつ主要な道具で、体をもった全創造物の中で、人間だけがこの道具を与えられている」(p.100)

アナスタシアはこう言って、ダーチュニクの祝日が現実になると言います。多くの人々の思考や言葉が現実にならないのは、魂と切り離されているからだとも言っています。これが本当だとすると、どうしてまだ祝日が現実になっていないのでしょう?

思考や言葉が現実を創造することは、多くの人が言っています。「神との対話」でもそう書かれています。ですから、特に目新しいことではありません。ただ、その使い方を充分に理解しているアナスタシアが、祝日でさえ簡単に実現するとするなら、どうしてウラジーミル氏の協力を必要とするのでしょう? それに、とっくに地球を救うこともできているし、ロシアのチェチェン紛争も起きなかったのではないでしょうか。こういうところが、論理的にちぐはぐな感じがします。


基本的な情報はすべて、確実に人間の内に備えられているのよ、ウラジーミル。ひとりひとりの内に、最初から、人間は誕生の瞬間にそれを与えられる。腕や脚や心臓や髪の毛と同じように。世界中の教えや発見のすべては、この源からのみ生まれたもの。」(p.169)

アナスタシアの言葉です。これもよく言われていることですね。叡智は内から湧き上がってくるもの。だから外に求めるのではなく、内に求めなさいと。


「彼女はきみを選んだわけじゃないのだよ、ウラジーミル。今は役に立たなくなってしまって誰も必要としないものを拾うように、彼女はきみを拾いあげたのだよ。われわれもすぐにはそれがわからなかった。傷ついたかな?」
「まったく同感とは言い難いです。私には家族、妻と娘がいましたし、私のビジネスも順調でした。特別すぐれたところはないにしても、乞食や、誰にも必要とされず見捨てられた人のように、拾いあげてもらわなければならないほどひどい状況ではありません
」」(p.194)

これは、出版後にアナスタシアの祖父とウラジーミル氏が再会した時の会話です。このあと祖父は、実態はもう崩壊寸前で、崩壊したのも同様だったと断定します。ウラジーミル氏は、それが何の関係があるのか、彼女にどんな計算があったと言うのかと迫ります。

それに対して祖父は、「彼女はただ単純にきみを愛するようになったのだよ」と答えます。するとウラジーミル氏は、単なる思いつきで拾いあげたと言うのかと食い付きます。しかし祖父は、そうではないと言うものの、わかりやすい説明は避けます。そして、アナスタシアの「愛はきみの奥さんの愛情と娘さんの尊敬を取り戻すようになるよ」と謎の言葉を投げかけるのです。

これについて、ウラジーミル氏は何も言及しません。私にはさっぱりですが、彼には疑問に感じることもなかったのでしょうか? ここのやり取りの意味は、私にはよくわかりません。

ただ、ここではっきりしたことがあります。彼は妻子ある状態でアナスタシアと会い、セックスしたのです。男の子が欲しいという思いにとらわれながら。おそらくアナスタシアも、彼に妻子があることはわかっていたのでしょう。私は、浮気や不倫を「悪い」とは思いませんが、このことに対してまったく言及がないというのは、どう考えたら良いのでしょう?


私の孫娘がきみに開示した最初の秘密を明らかにしなさい。杉の実からどのようにして癒しのオイルがとれるかを本に書きなさい。何も隠してはいけない」(p.237)

これも祖父の言葉です。シベリア杉のオイルを特別な方法で抽出すると、それは万病に効くのだそうです。その抽出方法については、この後、実に抽象的な表現で書かれています。まったく科学的でない方法です。

しかし、だからと言って、それが間違っているとは言えません。可能性に扉を開いておくべきだと、私は思いますから。ただ、本の出版から20年経って、ロシアから病気の大半がなくなったとか、驚異的な生存率を示したなどという話は聞こえてきません。日本で万病に効く杉オイルが大ヒットしているという話も聞きません。これは、何を物語っているのでしょうか?


この本のアマゾンレビューを見ると、現時点で27件のレビューで平均4.7点となっています。悪いレビューでも星3つが2件です。これを読んだ人は、いったいどこに感動したのでしょう? おそらく、私とは感性が違うのだろうと思うしかありません。

メモや録音もせずにアナスタシアや祖父との会話を逐一記憶し、後からまるでその場にいるかのように再現できるウラジーミル氏の能力は、それが本物であるなら、ものすごいものだと思います。そして、肝心なところで話をごまかしてしまうアナスタシアや祖父の能力か、あるいはそのように書けるウラジーミル氏の文章力も、並大抵ではないかと。

私は今のところ、このシリーズにそれほど高い評価はしていません。肝心なことは何もわからないままですから。ただ、他の方が高く評価しているということは、本当なのでしょう。通常、私が評価しない本はこうやって紹介しないのですが、まだ私自身の中にもはっきりしない部分もあるので、現時点での評価とともに紹介しておきます。

響き渡るシベリア杉
posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 20:24 | Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月11日

バグジーT,U

 

今回も「『心を育てる』感動コミックシリーズ」の本(マンガ)を読みました。これは、この前に紹介した「植松電機T」を買った時、プレゼントとしてつけてもらった本です。

最初に思ったのは「バグジーって何?」ということでした。読んでみてやっとわかりましたが、北九州市にある美容院のことなのですね。オーナーは久保華図八(くぼ・かずや)さんです。

カリスマ美容師として活躍し、贅沢を尽くした久保さんでした。しかし、それが行き詰まります。出店のために大きな借金をした状態で、信頼していた社員が一斉に退職。その事件があって、久保さんは自分の考え方を改めます。

そういうことがあってBAGZY(バグジー)は、儲けることよりお客さまに喜んでもらうこと、従業員が幸せになれることにフォーカスした美容院として、生まれ変わったのです。この本は、そのバグジーの物語です。


ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。

彼は常々言う

「投げたものは・・・

返ってくる」
と・・・

(T p.13-14)

バシャールは、この世の法則は1つしかないと言っています。それが、「投げたものが返ってくる」という法則です。「鏡の法則」とも呼ばれます。

これは、実は「引き寄せの法則」でもあり、「類は友を呼ぶ」と言われてきたことです。「思考が現実化する」というのも、同じことなのです。

なぜなら、この世には「ひとつのもの」しか存在せず、現実は幻想であり、私たち(=ひとつのもの)が思ったことを反映しているだけだからです。

こういうことを、久保さんは実感されたのですね。


あなたの
今日の仕事は
たった一人でもよい
あなたに「ありがとう」
と心からお礼を
いいたいと思う
お客という名の
友をつくることだ

(U p.139)

バグジーは、こういう精神で営業しているのだそうです。仕事というのは、生活費を稼ぐ手段ではなく、友達を作ることなのです。


先生は、
「リーダーの
第一歩はね、
人に喜びを与えて
自分を輝かせること
なんだよ。」
と言われます。

(U p.168)

久保さんが目覚めた1つの要因として、師として仰ぐ北川八郎さんとの出会いがあったようです。このことは詳しく語られていませんが、北川さんから多くのことを学んだようです。


感銘することも多いのですが、従業員への厳しい規則もあり、私としては「それはどうなんだろう?」と思うところもあります。

ですが、利益重視ではない営業で発展しているバグジーは、注目して良いかと思います。ぜひ、読んでみてくださいね。

バグジーT,U
 
posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 00:10 | Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月08日

山元加津子(かっこちゃん)

かっこちゃんこと山元加津子さんは、養護学校の普通の先生です。ただし、とてもピュアで、とてもおっちょこちょいなのです。

まず、電車の乗り換えが上手にできません。すぐに迷ってしまいます。さらに忘れ物をよくします。車をよくぶつけます。他の人が普通にできるようなことが、普通にはできないのがかっこちゃんなのです。

でも、心がとてもピュアだから、子どもたちはかっこちゃんに心を開きます。そしてかっこちゃんは、子どもたちからたくさんのことを学びました。また、自分がダメダメだけに、多くの人がかっこちゃんを助けます。そのことによってかっこちゃんは、ただの養護学校の先生ではなく、週末になれば全国を飛び回って公演するようなスーパー先生になったのです。


◆山元加津子さんの本」
「本当のことだから」
「1/4の奇跡」
「僕のうしろに道はできる」
「大切な花を心にひとつ」
「かっこちゃんT」
 (主人公はかっこちゃんですが、かっこちゃんが書いた本ではありません。)

かっこちゃんの講演の動画を見たことがあります。何か特別にスピーチが上手いとか、見栄えがするわけではありません。淡々と、でも一所懸命に、子どもたちのことを伝えよう、命のことを伝えようという思いが溢れています。

見ていると、何だか「守ってあげたい」とか「応援したい」という気持ちになるんですよね。そして、ピュアな心で触れ合った子どもたちの話は、とても感動的です。本を読んでも、何度も何度も号泣してしまいます。だからその感動を、他の誰かにも伝えたいと思うのです。
 
posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 23:57 | Comment(0) | ├ 著者別まとめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

かっこちゃんT



今回も「『心を育てる』感動コミックシリーズ」の本(マンガ)を読みました。これは、この前に紹介した「植松電機T」を買った時、プレゼントとしてつけてもらった本です。

かっこちゃんというのは山元加津子さんのこと。障害児教育をされている方ですが、とても魅力的な方なのです。ちょっと(かなり?)おっちょこちょいですが、心がとてもピュアなのです。だからでしょうか、子どもたちからとても好かれています。それどころか、強面のヤーさんからも好かれてしまうかっこちゃんなのです。

この本にも、これまで紹介した「本当のことだから」「1/4の奇跡」「僕のうしろに道はできる」「大切な花を心にひとつ」で出てきたエピソードが紹介されていました。すでに知っていることなのに、読みながら大泣きしてしまいましたよ。改めてかっこちゃんの本を読んでみたい、という気持ちになりました。


ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。

「極道の世界の人間を世間は
 とてつもなく悪い人のように言う」

「けれどもこの世界は
 人を生まれや育ちでは
 差別しないんです。
 そういうことは抜きにしている」

「みんなつらい苦しい思いをして
 他の者からバカにされ、
 差別されてきたんです。
 つまり、いわれのない差別を受けた者が
 この世界に入ってくるのです」

「言うなれば社会が
 僕らや若い衆を
 作ったんです」

(p.64)

電車内で、ヤクザっぽい人が若者に対して怒り、殴っていた場面にかっこちゃんは出くわしました。その時、かっこちゃんはとっさに、ヤクザっぽい人を抱きしめて、こう言ったのです。

大丈夫です

怖くないから
大丈夫です!

(p.53)

普通なら、殴られている若者に言うべき言葉のように感じますが、かっこちゃんは殴っている方にそう言いました。なぜなら、障害者のクラスでは、障害者が暴れることがよくあったからです。その時かっこちゃんは、障害者の子がつらそうにしていると感じるのだとか。それでよく、「大丈夫だよ」と言って、抱きしめていたそうです。

ヤクザっぽい人はかっこちゃんから抱きしめられ、ポロポロと涙をこぼしました。怒っている方は、実は傷ついているのですね。


次の引用は少し長いですが、MSという発作の度にだんだんと体が動かなくなる病気の雪絵ちゃんの詩です。

「ありがとう」

ありがとう、
私決めていることがあるの。
この目が物をうつさなくなったら目に、
そしてこの足が動かなくなったら、足に
「ありがとう」って言おうって決めているの。

今まで見えにくい目が一生懸命見よう、見ようと
してくれて、私を喜ばせてくれたんだもん。
いっぱいいろんな物、素敵な物見せてくれた。
夜の道も暗いのにがんばってくれた。
足もそう。
私のために信じられないほど歩いてくれた。
一緒にいっぱいいろんなところへ行った。
私を一日でも長く、喜ばせようとして
目も足もがんばってくれた。

なのに、見えなくなったり、歩けなくなったとき
「なんでよ!」なんて言ってはあまりだと思う。
今まで弱い弱い目、足がどれだけ私を強く強くしてくれたか。
だからちゃんと「ありがとう」って言うの。
大好きな目、足だから
こんなに弱いけど大好きだから
「ありがとう。もういいよ。休もうね」
って言ってあげるの。
たぶんだれよりもうーんと
疲れていると思うので……。

(p.119 - 121)

かっこちゃんは雪絵ちゃんから、たくさんのことを教わったと言います。そして、雪絵ちゃんから使命を託されました。障害や病気がとても大切で、人々の役に立っているのだということを世界中に知らしめること。それが雪絵ちゃんの望みであり、かっこちゃんの使命となったのです。


すぐに忘れ物をしたり、車をぶつけたり、電車の乗り換えが上手くできなかったりするかっこちゃん。そんなダメダメな部分を丸ごと受け入れ、いつも明るいかっこちゃんをみんなが助けます。

才能があるから立派なことができるのではありません。やると決めて一歩を踏み出すことで、すべてがその決意を応援しようとするのです。

私も、かっこちゃんを応援しています。このコミック、また改めて買い直しました。母校の中学校に寄贈したいと思います。そして、まだ読んでいなかったかっこちゃんの本も注文しました。かっこちゃんの、そして雪絵ちゃんの望みが叶いますように。

かっこちゃんT
 
posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 23:04 | Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アナスタシア



話題になっているというので買って読んでみました。「響き渡るシベリア杉シリーズ1」になるそうで、その後も何冊かシリーズが続いています。(「The Ringing Cedars」シリーズは現在10巻あるようです。)私はこれを含め、シリーズ3までの3冊を買いました。

作者は起業家のウラジーミル・メグレ氏。翻訳は水木綾子さん、監修は岩砂晶子さんです。ウラジーミル氏は河川用汽船による通商を行っていました。1995年にオビ川沿いでアナスタシアという若い女性と出会い、タイガの森の奥深くで3日間を共に過ごしました。この本は、そこで起こった一部始終だそうです。


ではさっそく、一部を引用しながら内容を紹介しましょう。

世界ははじめから、人間が何を食べようか、どこでそれを得ようかなどということに、思考のエネルギーを費やす必要がないように創られているの。
 すべてのものが人間の必要に応じて熟すようになっているから、人は呼吸をするように食べて栄養など気にせず、もっと大切なことに意識を集中していればいい。
」(p.67 - 68)

まだ1歳にもならないアナスタシアを、彼女の母親は草地に1日中残したことがあったそうです。どうして餓死しなかったのかというウラジーミル氏の質問に対して、アナスタシアはこのように答えました。

アナスタシアは、リスなどが採って渡してくれる木の実などを食べているようです。決まった時間に食事を摂るのではなく、食べたいときに、食べたいだけ食べる。しかも歩きながらだったり。

上記の答えは、聖書にある一節と類似しています。ですから、たしかにそういうことなのかもしれない、という気もします。実際、オーストラリアのアボリジニなどは砂漠を横断する時、食べ物は与えられると言います。まあ彼らの場合は、獲物が目の前にやってくるので、狩りをするのですけどね。


たとえば、闇の勢力がどういう手段を用いてこんなにも女性たちをだましているのか、そこがまだつかみきれていない。」(p.100)

またモスクワへ行って、都会の生活の状況を確かめたいと言うアナスタシアです。その理由が、闇の勢力のことを知りたいからだと。この後も何度か、闇の勢力のことが出てきますが、それが何なのかははっきりと語られていません。


考えてみて。いったい誰がたんなる肉体的快楽の結果としてこの世に生まれてきたいと思う?
 人はだれでも、たんなる快楽の結果としてではなく、偉大な愛の高まりと創造への熱望のもとに生まれてきたいと願っている。
」(p.109)

アナスタシアと過ごしている時、ウラジーミル氏は一夜を共にします。それは「これまでの人生で味わったことのない、歓喜に満ち満ちた、壮大な感覚に包まれている」感覚だったとか。妻との間に生まれなかった息子を思い、息子が欲しいという欲求があった。そういう思いで交わったことで、単に快感を味わうだけのセックスとは違うものになったと言うのでしょう。

しかし、ウラジーミル氏は結婚しているのでしょうか? 他には妻や子どもの話が出てこないので、どうなっているのかわかりません。また、この本には結婚観とか、不倫や浮気についての倫理観にも、まったく触れている箇所がありません。


「きみはセックスだけの関係は悪だと言うのか?」
「そう、とてつもない悪。人を真実から切り離し、家庭を破壊する。あまりにも大きなエネルギーが行き場を失ってしまう」
」(p.111)

ウラジーミル氏とアナスタシアは、結婚もしていないのに魅力に惹かれてセックスをしました。しかしそれは、息子が欲しいという思いからだからOKだと言うのでしょうね。そうではなく、ただ相手の肉体的魅力に惹かれてセックスをした関係は良くないのだと。子どもを創る目的でなければ、セックスしてはいけないと言いたいのでしょうか? よくわかりません。

ウラジーミル氏はアナスタシアに、ではなぜ雑誌などは官能的なポーズをした女性の写真を載せたりしているのかと尋ねます。つまり、それこそが人間性ではないかと言うのです。

アナスタシアは、それは闇の勢力の仕業によるもので、本来の人間の性質ではないと言います。そして、女性たちが真実に気づいて闇の勢力と闘い、いつかは女性自身を解放するのだと。そういう女性たちによって、男性も変わると言います。


光の勢力の対極にある闇の勢力は、人間がこのプライドという罪を手放さないよう秒刻みで働いていて、お金はその主要な道具。お金を考えだしたのは彼ら闇の勢力。」(p.212)

人間の世界に起こる悪いことは、すべて人間自身が、「霊的存在としてのルールに違反して、自然とのつながりを失ったときに自ら引き起こしている」とアナスタシアは言います。その中でもプライドという自尊心は、人間に死をもたらす大罪であると。

闇の勢力は、そこにつけ込んで人間に死をもたらそうとしている、ということなのでしょうね。そのための道具がお金であると。


最後まで読んだのですが、私はまだこの本の評価ができません。書かれていることはどれも核心に迫っておらず、中途半端でどうにでも受け取れるような内容だからです。闇の勢力というのもよくわからないし、霊的存在としてのルールというのもさっぱりです。

ウラジーミルは、アナスタシアの知識を確かめるためにUFOの飛行原理を聞き出しています。それとて、微生物が空気を吸い吐き出すことを利用しているようなことが書かれているだけで、どんな微生物なのかとか、それをどう操作するのかなど、肝心なことはまったく書かれていません。それに、真空の宇宙空間ではどうするのでしょうね?

また、この話は3日間の出来事のはずなのですが、時間的な経過が明確でなく、内容を読む限りはとても3日間で終わったこととは思えないのです。そういう点も、この本の内容を信じる気持ちになれない理由です。それにしてはアマゾンなどの評価が高いのが驚きですけどね。

もちろんだからと言って、これがすべてウソだなどと言うつもりはありません。ただ、信じるに足りるだけの論理と事実が書かれてないと、私が思っているだけです。論理性ではなく、感性で感じる何かがあるのかもしれませんから。まだシリーズがあと2冊ありますので、それもまた読んで、合わせて評価したいと思います。

アナスタシア
 
posted by 幸せ実践塾・塾長の赤木 at 18:58 | Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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